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インド宗教史の流れの中に見る、宗教と社会の関係についての一考察:世界三大宗教間の比較とともに[早稲田・法学部・評価A]
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1.はじめに ―インド宗教史を取り上げた理由―
宗教と社会の関係を考えた時、私の中に真っ先に浮かんだのが「インド」というキーワードであった。インドほど「多様」という言葉の似合う国はない。言語的にも、民族的にも、そしてそれはもちろん宗教的にも言えることである。
インドは言うまでもなく世界三大宗教の一つ、仏教発祥の地である。しかし、その仏教さえも社会の変遷の中に消えていったという不思議な歴史を持つ国である。ムガル帝国の時代には、イスラム化さえした。そして現在、インドは人口の80%を占めると言われるヒンドゥー教の国である。
こうして考えると、インドの歴史は、まさに宗教と社会との関わりの歴史とも言えよう。その流れを追っていくと、そこにこそ宗教が社会に与える意味、社会が宗教に与える意味、そして、今後の宗教と社会のあるべき関係も見えてくる気がした。
そこで本レポートでは、インド社会の大きな転換点であったと思われる仏教の発祥を中心にして、インド宗教史の大枠である「バラモン教→仏教→ヒンドゥー教」という流れの中で、時には他地域の宗教とも重ねつつ、宗教と社会の関係について考えてみることにした。
2.仏教発祥の背景
まず、仏教発祥の背景には、次のような歴史がある。紀元前1500年頃、インド北西部から元来遊牧民であったアーリア人が進出してきた。彼らは先住農耕民と混血・融合しながら、前1000年頃にはインダス川の上流からガンジス川流域の肥沃な土地に移動して定着した。
彼らの神々への讃歌と祭式は、インド最古の文献である『リグ・ヴェーダ』をはじめとして、前1200年頃から前500年頃までに様々なヴェーダ集としてまとめられた(この時代をヴェーダ時代と呼ぶ)。
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近年、虐待等の高齢者・障害者の権利侵害が社会問題化し、これらの人々の尊厳ある生活を維持していくための権利擁護が大きな課題となり、福祉分野において重要な法整備が進められた。
平成18年度の改正介護保険法の施行により権利擁護業務が市町村の実施する地域支援事業の必須事業と位置づけられ、障害者自立支援法においても地域生活支援事業のなかに権利擁護相談が盛り込まれた。また、高齢者虐待の防止、高齢者の擁護者に対する支援等に関する法律、いわゆる高齢者虐待防止法においても、虐待防止対応における市町村の責務が明確にされた。これらの法整備の中で、成年後見制度は、判断能力の不十分な高齢者・障害者の権利擁護の根幹をなす制度として、その利用促進が謳われている。
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