連関資料 :: 憲法
資料:716件
-
憲法:代表民主制(間接民主制)
-
憲法前文、1条から分かるように、主権は国民にある。他方、前文、43条は代表制を採用することを明らかにしている。それでは、主権が国民にあることと代表制とはいかなる関係に立つか。
そもそも代表制というのは、主権者自身が具体的に政治に参加して意思決定するというのではなく、主権者が選んだ代表者をして意思決定をさせる制度である。
したがって、国民主権の意味を単に国家権力の権威が国民にあると捉えるならば、国民は主権者ではあるが、具体的に政治に参加して意思決定することは予定されていないことになる。つまり、代表制は「代表者による政治」であって、基本的に政治は代表者によって動かされ、国民が主権者として行動するのは原則として代表者を選出する段階においてである(選出後は政治に口を出さない)という間接民主制が原則であるということになる。他方、国民主権の意味を実定憲法を構成する原理として統治制度の民主化を要求するものと捉えるならば、国民は常に主権者として行動することが予定されることになる。つまり、代表制は国民が政治に参加して意思決定をするための手段であって、代表者は国民の指示通りに行動することを義務づけられ、政治の形態として国民はいつでも政治に直接参加して意思決定をすることができるという直接民主制が原則であるということになる。
以上の通り、国民主権と代表制の関係として2つの対照的な考え方がある。それでは、日本国憲法はいずれの立場に立っているのか。
この点、日本国憲法は最高裁判所裁判官の国民審査(79条2項)や憲法改正の国民投票(96条)にみられるように、直接民主制的方法を規定しているところ、直接民主制が原則であるようにも思える。
このように解するならば、新たな直接民主制的制度を法律で設けることは、憲法上許容されていることになり、設問の法律も憲法に反しないことになる。
-
レポート
法学
代表
直接民主制
間接民主制
答案
試験対策
- 550 販売中 2005/07/30
- 閲覧(2,863)
-
-
裁判員制度を採用することに憲法上問題はないか。
-
1.裁判員制度とは
平成16年6月21日に「裁判員の参加する刑事裁判に関する法律」(以下、裁判員法と称する。)が成立し、同年同月28日の公布日より5年以内の施行が予定されているが、この裁判員制度とは、国民の中から選ばれた裁判員が刑事裁判に関わる制度である。
その具体的な内容は、重罪事件に限って原則として6名の裁判員が3名の職業裁判官と共に地方裁判所を構成し(裁判員法2条1項、2項)、合同で「双方の意見を含む合議体の員数の過半数」をもって事実の認定・法令の適用・刑の量定を行う(裁判員法6条1項)制度である。そのため、有罪とするには裁判員だけの過半数では足りず、少なくとも一人の職業裁判官の賛成が必要となる(裁判員法67条1項)。
2.陪審制・参審制と裁判員制度
(1) 陪審制は、英米法体系の国々で発達してきた制度であり、いわゆる大陪審(起訴陪審)と小陪審(審理陪審)とに分類されるが、後者が固有の陪審制とされる。この陪審制とは、市民の中から選ばれた陪審員が職業裁判官とは別に機関を構成して審理に参加し、職業裁判官の関与なしに法廷に提示された証拠に基づき、単独で事実認定を担当し、法律問題については職業裁判官に任せる制度であり、両者の役割が分離されているところにその特徴がある。
(2) 一方、参審制はヨーロッパ大陸諸国において発達してきた制度であり、陪審制のような役割分担を前提とせずに、職業裁判官と市民とが協力して審理を担当し、判決も合議によって出される制度である。職業裁判官と市民とが一つの合議体を形成し、両者が同等の権利義務をもって裁判を行うところに参審制の特徴がある。
-
レポート
法学
憲法
統治
裁判員
- 550 販売中 2005/10/17
- 閲覧(3,089)
-
-
佛教大学通信 日本国憲法
-
設題:法の下の平等について
―平等思想―
「人間はみな平等である」と考えられ始めたのは、古くは古代ギリシャ時代のことでした。アリストテレスの正義論、あるいは多くの宗教のなかでも平等思想は説かれました。しかし、現在多くの人々がイメージする差別の禁止や人々を平等に扱うことが法として認められるには、長い年月が必要でした。例えば、江戸時代では、士農工商の身分制度のように、生まれながらに決められる身分によって、職業や住む場所が決まります。自分の意志ではどうすることもできない決まりがありました。
そして、日本の平等問題を考えるにあたって忘れてはならない「被差別部落」の問題があります。これは人間の身分について、士農工商の身分階級の下に「エタ・非人」と呼ばれる人々の住む部落を形成させ、長い間、社会的な差別が行われました。明治に入り「解放令」が出され、これまで「エタ・非人」とされてきた人々は「平民」となりましたが、この時点では、身分と職業が平民なみに扱われることが宣言されたことにとどまり、社会的に差別を受けないという保障はありませんでした。この「被差別部落」の問題からわかるように、人は「生まれ」によって
-
憲法
社会
日本国憲法
佛教大学
- 550 販売中 2009/05/09
- 閲覧(1,253)
-
-
日本国憲法「罪刑法定主義」【玉川大学】
-
※このレポートは、玉川大学通信教育部・科目名「日本国憲法」平成21年度課題の合格済レポートです。
教員による評価・批評は以下の通りです。
<評価>
A(合格)
<批評>
「法定手続の保障」、「罪刑法定主義」について論点をふまえて体系的に論述されています。
____________________________
日本国憲法第31条は、主に刑事手続における、手続による人権保障を規定したもので、公権力を手続的に拘束し人身の自由を保障するものである。そして、日本国憲法は人身の自由と憲法的刑事手続に関して、第31条以下に詳しく規定している。
このレポートでは、まず、人身の自由と憲法的刑事手続において、憲法が国家に要求する原理を述べ、次に、第31条「法定の手続の保障」について述べる。
日本国憲法において、刑罰権の行使は国家の独占による。これは、刑罰権の濫用を防ぐために、行使の主体を限定することが必要だからである。憲法は国家に対して国家の刑罰権濫用を抑止するために、常に三つの原理を要求している。それは、罪刑法定制度・事後刑罰立法の禁止・裁判手続による刑罰の確定である。
罪刑法定制度(主義)とは、国家の恣意的な行動による処罰を排除するための原理。刑罰によって国民の生命、自由を奪う場合、犯罪とされる行為の内容、及びそれに対して科される刑罰とその程度を、あらかじめ国会で法律(刑法)を定めておかなければならないとするものである。
事後刑罰立法の禁止とは、法律が禁じていない行為のために処罰されることはないという罪刑法定制度(主義)を補完するもので、法的生活の安全を確保するため、実行の時適法であった行為を遡及的に処罰するような立法を禁止する原理である。
裁判手続による刑罰の確定とは、罪刑法定制度(主義)の実施を厳格にするため、刑罰の確定は国の裁判所において、かつ裁判手続によってのみ行うべきものとするものである。
第三一条 【法定の手続の保障】
「何人も、法律の定める手続きによらなければ、その生命若しくは自由を奪はれ、又はその他の刑罰を科せられない。」
第31条による保障の内容は、刑事手続をめぐる保障…
-
憲法
日本
刑法
人権
法律
日本国憲法
行政
判例
国家
玉川
通信
- 990 販売中 2015/07/06
- 閲覧(2,969)
-
新しくなった
ハッピーキャンパスの特徴
- 写真のアップロード
- ハッピーキャンパスに写真の
アップロード機能ができます。
アップロード可能なファイルは:doc .ppt .xls .pdf .txt
.gif .jpg .png .zip
- 一括アップロード
- 一度にたくさんの資料のアップロードが可能です。 資料1件につき100MBまで、資料件数に制限はありません。
- 管理ツールで資料管理
- 資料の中から管理したい資料を数件選択し、タグの追加などの作業が可能です。
- 資料の情報を統計で確認
- 統計では販売収入、閲覧、ダウンロード、コメント、アップロードの日別の推移、アクセス元内訳などの確認ができます。
- 資料を更新する
- 一度アップロードした資料の内容を変更したり、書き加えたりしたい場合は、現在アップロードしてある資料に上書き保存をする形で更新することができます。
- 更新前の資料とは?
- 一度アップロードした資料を変更・更新した場合更新前の資料を確認することができます。
- 履歴を確認とは?
- 資料のアップロード、タイトル・公開設定・資料内容説明の変更、タグの追加などを期間指定で確認することができます。