資料:11,571件
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大正新教育と手塚岸衛〔簡易版〕
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「大正新教育と手塚岸衛」
●はじめに…
○ 従来持っていた「大正」のイメージ(=デモクラシー)と疑問
○ 国家と教育の相関関係
○ イラク戦争をきっかけに感じた「自由」についてのうさんくささ
○ 『草の根のファシズム』
→ たまたま読んだ「日本教育小史」に載せられていた大正期におこなわれたという「自由教育」の語を発見!
大正期に行われた「自由教育」とは、一体どのような教育で、かつどのような点で「自由」であったのか、そして、なぜそのような教育が終焉したのか、という疑問。さらに、なぜそのような教育が生まれえたのか、という疑問。
大正新教育とは…明治期に行われた画一的かつ注入的な教育とは異なり、子どもの個性や能力の自発的涵養を目指した教育の総称。
自由教育とは…広義では大正新教育と同じ意味を持つが、狭義では千葉師範学校附属小学校主事である手塚岸衛が行った教育実践をさす。
手塚岸衛とは…大正8年6月に千葉師範学校附属小学校主事に赴任し、従来とは異なる教育実践を展開し、教育界において千葉師範附属小の名を全国に轟かしめた立役者。
●大正新教育がうまれる土台…
外的要因
(1) 大正デモクラシーによる民主主義、自由主義的風潮
→民本主義、憲政擁護運動
(2) 欧米からの児童中心主義的教育思想の輸入
→ペスタロッチ主義の流行と限界
(3) 日本における自学主義の教育学説
→谷本富の自学主義教育論…資料①
(4) 文教当局の教育方法改良の動向(公民教育の奨励)…資料②
(5) 天皇絶対性のゆらぎ…資料③
(6) 情報伝達技術の発達
→新聞や雑誌の普及、鉄道網の発達
内的要因
(1) 手塚岸衛の前任者、結城主事の経営方針
(2) 千葉師範附属小訓導たちの自発的学習に対する意欲とその限界…資料④
(3) 手塚岸衛の千葉師範附属小赴任前の個人的な人間関係
→京都視学時代に触れた能力主義教育の実際、哲学者篠原助市との交流
(4) 千葉師範附属小において元来から行われていた自発的な教育方法の存在
(5) 手塚岸衛自身のパーソナリティ
●大正新教育の内容(千葉師範附属小の実践)…
導入期(大正8年)
(1) 尋常五年以上の生徒に対する学級自治会の発足(大正8年・1919年、9月)…資料⑤
(2) 五年男児学級における教授細目に拘泥しない授業開始(大正8年、10月)…資料⑥
(3) 高等科男児学級に対する自由学習時の特設(大正9年、1月)…資料⑦
→いずれの実践に関しても、確かにその実践には革新的要素が含まれてはいるものの「本当に児童中心的な考えに基づいているのだろうか?」という疑問が存在。
=資料⑧や、中学校施行規則改定を視野に入れた男女の教育差別化
発展期(大正9年度以降)
上記の実践を全学年に実施した他にも、
学級児童数は40人が基本
月曜日が10分遅れで開始
試験風学期末考査の廃止
年生制度
能力を顧慮した座席配置
学校開放
などを実施した。
●千葉師範学校附属小学校の影響…
機関紙『自由教育』の全国頒布(北海道から沖縄、朝鮮、台湾まで9000部を越す)
驚異的回数なされた講演会(大正14年度/1925年度には千葉県内でのべ310回)
附属小で行われた自由教育大会の盛況ぶり…資料⑨
これらの多大な影響は「手塚宗」と揶揄されるほどまでであった一方で、こうした対外的影響のもとで附属小の児童たちが迷惑していた、ということも見逃せない。
→ 目下自らの児童の気分を害してまでも、自らの教育実践や教育理念を啓蒙したいというのは、児童中心主義の主張と矛盾しないか。
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情報機器を学校教育において活用することの、利点および留意点
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「コンピュータなどの情報機器を学校教育において活用することの、利点および留意する点を、具体的な事例を挙げてそれぞれ述べよ。」
情報化社会と呼ばれている現在、学校教育においてはどの様に情報機器が活用されているのだろうか。文部科学省の推進で1999年までにコンピュータ室の整備と拡張が図られた。しかし、授業科目に直接利用できる環境ではなく総合学習などで自由に利用する程度しか利用されることは無かった。
コンピュータが学校に導入されても、授業に有効活用されていないことがわかり、文部科学省は新たに、2000年からの6年計画で「ミレニアム・プロジェクト『教育の情報化』」を計画した。これは情報機器の利用を総合学習だけにとどめず、「これまでも行われてきた『各教科』の授業を、コンピュータやインターネットを『道具』として活用することにより、すべての子どもたちにとって『分かりやすい』ものにする」為の利用を推進するための計画である。このように様々な形で情報機器の利用を推進してきたが、機器の利用によりどの様な利点があるのか述べ、また、利用に関する留意点についてもまとめてみる。
情報機器を利用する利点についてはいくつかのことが挙げられる。情報収集・加工・発信、コミュニケーション能力の強化、わかりやすい視覚情報などが挙げられる。それぞれについて具体例を交え説明する。
情報の収集・加工・発信について。情報の収集に関してはインターネットの活用がある。インターネットを利用すれば世界中の情報をすばやく入手することが出来る。最近は情報へアクセスするための入り口であるポータルサイトが充実しており必要な情報を総合的に簡単に集めることが出来る。また、ポータルサイトからリンクされているホームページを辿ることでより専門的な情報を収集することが可能となっている。検索機能が充実しているため、分厚い専門書を何冊も利用して一部の必要な情報を抽出するような手間を省くことが出来る。また、電子メールや掲示板を利用することで情報の提供元へ質問することも可能であるため、書籍と違い双方向の情報収集活動が可能となる。
情報の加工について。インターネット等で入手した情報や、デジタルカメラ等で作成した画像などをワードやパワーポイントを利用することで簡単に編集することが出来る。媒体が紙ではなくデータなので文字や静止画だけでなく、動画や音楽も利用して加工することが出来る。紙で作成するよりも一段と表現力の高いプレゼンテーションを作成することが可能となっている。
情報の発信について。紙媒体で作成した資料は配布に手間がかかり、ごく限られた人にしか発信することが出来なくなっている。スライドショーを利用すれば簡単に画面に表示することが出来、データを渡すことで簡単かつ紙資源を節約しながら情報を発信することが出来る。また、情報機器の発信における一番の利点はインターネットを利用することで限られた人々ではなく、瞬時に世界中の人々へ情報を発信することが出来ることである。作成した資料を基にテレビ電話を活用すれば離れた学校の児童とコミュニケーションをとりながら情報を発信することが出来るのである。これは情報機器を利用しなければ不可能なことである。さらに、ホームページを作成し公開することで世界中に情報を発信するとともに、電子メールや掲示板を利用することですばやく発信した情報に対する評価を受けることが出来る。
次にコミュニケーション能力の強化について述べる。先に述べてきたようにインターネットやテレビ電話を活用することでリアルタイムに世界中の児童とコミュ
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学校における道徳教育の道徳は誰がどのように決めるべきか?
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学校における道徳教育の道徳は誰がどのように決めるべきか?
今現在、学校が家庭や国家から道徳教育の時間にいったい何を学習することを望まれているか、そのことについて少し触れてみたいと思う。歴史的なことをいうと授業でも習ったとおり、終身や社会科の要素をたどるものがあるのかもしれない。しかし、私も10年ほど前、道徳教育を受けてきた身として、いったい何を目的として授業が進められていたのかを思い返すと、けっして終身や社会科のように、国家の臣民育成としての授業ではなかったように思う。授業の内容は、いじめについて書いた本を読んだり、部落差別、在日朝鮮人についてなど、子供ながら道徳の時間はすごく暗い物語ばかり読まされるのであまり楽しみではなかったのを覚えている。
道徳教育を設けるにあたっての学習目標はどこらへんに置かれているのであろうか。現在は、幼稚園から高校まで一貫しての道徳教育を設けている。その個々の目標として、幼稚園では道徳性の芽生えを育てること(人間環境、就中、教師と幼児との人間的関係を両者が創造していく)、小学校は他律から自律、児童の道徳性の成長発展を促進する、主に低学年においてはしつけ(基本的生活習慣を身に付ける)、高学年においては、自分で判断し、決断したことに責任を持つ、中学校は人間としての生き方について自覚を深める(“人間の”ではなく“人間としての”)、高校は道徳として特別な時間を設けてはいないが人間としての生き方に関する教育を通して道徳教育が行われる(ホームルームや公民科)。つまり道徳教育とは心の教育であり、教育とは人格の完成を目標としているといえる。さて、国の方針としてこのような目標が掲げられていたが、そのことに対しての論議がないわけでもない。ちまたでの道徳教育観を聞くと各人各様の理論が散乱していることがわかる。たとえば道徳は生活そのものだから道徳などというものは抽象の産物に過ぎないという人があるかと思うと、道徳の現れる姿は、時代や社会によって異なるが道徳そのものは単純で、かつ普遍的だと主張する人もある。また、子供は善悪の判断をよく知っているので、ただ実行が伴わなかったり、ほかの社会的要因がこれを阻止したりするだけだと論じている人もいる。ところが、これとはまったく反対に学校でも善悪の判断を教えなければならない。教えることによって、道徳は育っていくものだとの意見もかなり多い。さらに、評論家の間では、道徳を行うためには、理想的人間像を確立することが先決だとの主張もある。このように、人によって、立場によって、道徳教育観は大変異なって出てくる。しかし道徳教育に携わる学校や家庭では、多様な価値観を論じて楽しんでいるわけにはいかない。この教育観の対立を克服して、子供によりよい生き方を指導するよう努めなければならない。
そこで、この問題を次のように整理し、道徳観の確立を図っていったらどうかと考える。世間的な道徳観を大きくまとめると、心情的なものを基準にして道徳教育を論ずる人と、責任的なものを基盤に道徳教育を主張する人があるということだ。たとえば責任の立場は、行為の道徳結果がいかなるものであるかということによってその行為の道徳的価値を評価しようとするのに対して、心情の立場は行為を道徳的に評価する場合にもっぱらその動機の純粋性を評価の対象にしようとする。そこで、道徳教育を考えるとき、両者の対立を絶対的な対立としてではなく、両者の立場が相補って初めて真の人格が形成されると考えなければならない。
このことは、人間の生き方が、行為の動機において純粋であるととも
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