連関資料 :: 刑事訴訟法

資料:80件

  •   刑事訴訟 訴因変更
  • 1 本問において、訴因変更を許可することができるか。法が「公訴事実の同一性を害しない限度において」訴因変更を認めている(刑訴法312条1項)ことから、公訴事実の同一性の判断基準が問題となる。 2 この点、審判対象は公訴事実であるとする立場から、訴因の背後に一定の事実を想定し、新旧訴因がその同一の事実に含まれるか否かを基準として公訴事実の同一性を考える立場がある(事実的限界設定説)。   しかし、現行法は当事者主義訴訟構造(256条6項、298条1項、312条1項)を採用しており、現行法下での審判対象は、検察官が提出した起訴状に記載された訴因と解すべきである(訴因対象説)。   とすれば、新旧両訴因に示される両事実の基本的部分が同一であれば、公訴事実の同一性があるとすべきである。 そして、公訴事実が同一であるといえるためには、訴因が裁判所に対して審判対象を限定するすると同時に被告人に対して防御の範囲を明示するという機能を有していることから、かかる機能を害しない範囲、すなわち、両訴因間においては、犯罪を構成する基本的事実関係が社会通念上同一と認められる必要があるものと解する(共通性基準)。すなわち、日時・場所・罪質等の基本的事実関係に近接性、密接関連性、共通性が認められれば、
  • レポート 法学 刑事訴訟法 訴因変更 公訴事実
  • 550 販売中 2006/05/21
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  • 刑事訴訟 弾劾証拠
  • 1.小問1(イ) (1) 検察官は、Bの公判廷外の供述を録取した検察官面前調書(以下、検面調書)を、Xの公判廷での供述の証明力を争う為の証拠(弾劾証拠、328条)として提出できるか。  この点、同条は弾劾証拠として提出できる「証拠」について何らの制限も設けていない。そこで、同条によって提出できる証拠は、自己矛盾供述に限られず、他人の公判廷外の供述でもよいかが問題となる。 (2) 思うに,供述証拠が伝聞法則(320条1項)の適用を受け証拠能力が否定されるのは,知覚・記憶・表現という過程をたどる供述証拠では,反対審問を経なければ,その内容の真実性が担保されないからに他ならない。     とすると,伝聞法則の適用を受ける供述証拠とは,要証事実との関係で供述内容の真実性が問題となる証拠のことである。     この点,自己矛盾供述は,同一の証人が同一の事実につき矛盾した供述を述べていることを証明する為のものであって,供述内容の真実性は問題とならない。     しかし,犯人の供述にあっては,その供述内容の真実性が担保されてはじめて,証明力を争うことができ,供述内容の真実性が問題となる。にもかかわらず,これを弾劾証拠として認めることは伝聞法則の趣旨を逸脱することになる。
  • レポート 法学 刑事訴訟法 弾劾証拠 伝聞証拠
  • 550 販売中 2006/06/21
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  • 刑事訴訟 余罪と保釈
  • 問題 1 窃盗の事実により勾留、起訴され、その後別の強盗事実により追起訴された被告人から、保釈請求がなされた場合、強盗の事実を理由に保釈を許さないことができるか。 2 わいせつ文書販売目的所持の事実により勾留、起訴されている被告人から、保釈請求がなされた場合、このわいせつ文書販売目的所持と、包括?罪の関係にある別の操作中のわいせつ文書販売の事実について罪証隠滅のおそれがあるときは、その罪証隠滅のおそれを理由として、保釈を許さないことができるか。 設問1 1 本問において、強盗の事実を理由に保釈を許さないことができるか。   まず前提として、「勾留されている被告人」は保釈の請求をすることができるとされている(88条1項)。そして、本問被告人は強盗の事実について勾留されていないが、窃盗の事実により勾留されている。とすれば、窃盗の事実により勾留されている以上、本問被告人は「勾留されている被告人」にあたり、保釈を請求することができる。 2 ここで、保釈請求があったときは、89条各号の例外を除き、原則として許されなければならないとされている(同条本文)。   では、89条各号にあたるか否かを検討する際に、勾留されている事実以外の余罪についても考慮することができるのか、条文上明らかでなく問題となる。   思うに、勾留の効力は、厳格な司法審査を経た事実(勾留の基礎となった事実)に限って及ぶとされている(事件単位の原則)。なぜなら、逮捕前置主義(207条1項)の趣旨は、身柄拘束の理由と必要性について慎重に司法審査を及ぼし、被疑者の人権を保障しようとする点にあり、これを徹底するためには事件ごとに身柄拘束の理由と必要性を判断すべきであるからである。とすると、勾留の条件付き停止たる保釈の許否も、勾留の基礎となった事実について身柄拘束を継続すべきか否かという観点から判断すべきであると解する。
  • レポート 法学 刑事訴訟法 余罪 保釈
  • 550 販売中 2005/11/05
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  • 刑事訴訟-02(令状主義)
  • 「令状制度の趣旨を説明し、その上で、現行犯逮捕、緊急逮捕、逮捕に伴う押収、逮 捕に伴う捜索、押収が無令状で許される理由を説明しなさい。」 令状制度の趣旨 犯罪が発生したと思われる場合での捜査は、被疑者等捜査の対象となる者の意思 に反して行われてはならないことを原則と に定めがある場合のみ許されている。これを強制処分法定主義という。 この強制捜査は人権侵害を引き起こすおそれが強いために、裁判官にそれを許可 する権限を与えることで、強制捜査の必要性と合理性を判断させ、強制捜査が相当と 思われる場合のみ令状を発布させることにした。これを令状主義といい、憲法第33 条及び 35 条にてこの原則を定め、厳格な手続き形式(司法令状による)を採用し、人 身の自由の保全をはかろうとしている。 このような令状制度の趣旨は、公判を前提として行われる捜査のように人権に直 接かかわる重大な行為を法律に従わなければ強制捜査を行えないとし、かつ、裁判 官の許可状も必要とする令状主義により、不当な逮捕を防止し、捜査機関の権限濫 用に2重の網を被せている。 一方で、刑事訴訟法212 条では現に罪を行い、又は
  • 刑事訴訟 令状主義
  • 550 販売中 2008/03/24
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  • 刑法と刑事訴訟の融合問題
  • 【問題】 司法警察員Xは、管内居住のAから「深夜自宅に侵入した何者かによって暴行・脅迫を加えられ、金庫を開けさせられた上、中にあった現金20万円と銀行のキャッシュカード1枚を強取された」との被害届けを受けた。Aとその妻B及び娘Cは紐とガムテープにて縛られていたため、それを解いて警察に通報できたのは翌朝の9時であった。後に判明したのであるが、犯人はすでに翌朝の8時に銀行のキャッシュコーナーで盗んだキャッシュカードを用いて現金100万円を引き出していた。 Xは、A宅の近所に住むDから、「ホームレスのYがその夜近所の道路にうずくまっていたこと、その夜以降、見かけなくなっていること」を聞きだすことができた。Xは、以前、窃盗でYを逮捕したことがあることから、保管していたYの顔写真と全身写真をAに見せたところ、「同一人物とは断言できないが、似ているようには思う」との供述を得ることができた。また、Aにキャッシュコーナーの防犯カメラに写った人物の写真を見せたところ、「犯人とはまったく別人であるように思う。」とのことであったし、Yの上記写真とも別人だといわざるを得ないものであった。 Xは、「1ヶ月前にD宅の道路に面したブロック塀にかけて乾かしていた作業ズボンをYが盗むのを見たのだが、かわいそうなので警察に届けずにおいた。」という話をDから引き出すことができたことから、これ幸いとDの作業ズボンを摂取したということで逮捕状をとりYを逮捕した。しかし、取調べはもっぱらA宅強盗事件に向けられた。 Yは、当初否認していたのだが、執拗な取調べの前についにXに言われるまま供述録取書に署名押印した。 ところが起訴状には「住居侵入強盗」でなく「住居侵入強盗致傷」の公訴事実と罪名が記載されていたことから、弁護人にその量刑相場を尋ねると予想していたよりもはるかに重いことに驚いたYは、A宅強盗事件につき公判では否認するに至った。
  • レポート 法学 住居侵入罪 強盗罪 強盗致傷罪 公訴権濫用論 訴因の変更
  • 550 販売中 2006/07/03
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  • 刑事訴訟 被告人取調べ
  • 問題  骨董商甲は、平成16年10月2日、顧客Aに対し、ほとんど価値のない壺を中国明朝時代の名品だと偽って売りつけ、これを信じた同人から売買代金名の下に現金500万円を騙し取ったとして、目下、身柄勾留中のまま公判請求されている。 1 検察官はAに対する上記詐欺\事件で甲を取り調べることができるか。 2 甲は、平成16年10月10日、顧客Bから同様の手段を用いて現金400万円を騙し取った嫌疑ももたれている。検察官は、Bに対する詐欺\\\事件で甲を取り調べることができるか。   Bに対する詐欺\\\事件につき逮捕・勾留の手続をとった場合ととらない場合とで結論が異なるか。 第1 設問1について 1 甲は、Aに対する平成16年10月2日の詐欺\\\事実について公判請求されているが、検察官はかかる事件で甲を取調べすることができるか、被告人に対する被告事件の取調べの可否が問題となる。 2 思うに、現行法が採用する当事者主義的訴訟構\\\造(256条6項、298条1項、312条1項)の下では、対等であるべき一方当事者たる被告人を検察官が取調べるということは矛盾であるので、被告人は検察官と対等に取り扱われるべきである。また、198条1項は取調べを受ける対象を「被疑者」と規定している。   とすると、原則として被告人取調べは認められないと解すべきである。 3 もっとも、197条1項本文は対象者を限ることなく捜査機関に取調べを認めている。また、事件の流動性に鑑み、公判段階に至っても被告人から事情を聴取すべき必要性が生じうる場合がある。 そこで、例外として、被告人取調べにつき、被告人から供述を求め、これに弁護人が立ち会うなどして、被告人の当事者主義的地位に反しないという名実ともに任意処分であれば、被告人取調べが認められると解するべきである。
  • レポート 法学 刑事訴訟法 取調べ 事件単位
  • 550 販売中 2005/11/05
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  • 刑事訴訟レポート 捜索差押
  • 「警察官Aは,覚せい剤の密売人と目される甲を覚せい剤譲渡の被疑者として通常逮捕し,その際,甲が持っていた携帯電話を,そのメモリーの内容を確認することなく差し押さえた。その上で,Aが,無令状で,甲の携帯電話を操作して,そのメモリーの内容を精査したところ,同携帯電話のメモリー内に覚せい剤の仕入先と思われる人物からの受信電子メールが保存されており,同メールに,翌日の某所における覚せい剤売買の約束と思われる記載があった。  そこで,Aが,同メールに記載された日時に待ち合わせ場所に赴いたところ,乙が近づいてきたので,Aは,乙に対して,甲を名のった上で「約束の物は持ってきてくれましたか。」と言った。すると,乙は,Aを甲と誤認して,覚せい剤を差し出したので,Aは,乙を覚せい剤所持の容疑で現行犯逮捕した。  以上のAの行為は,適法か。」 1.Aは甲を覚せい剤譲渡の被疑者として通常逮捕し、その際に甲が所持していた携帯電話をその内容を確認することなく差し押さえたが、この差押は適法といえるか。 (1)まず、220条1項2号において逮捕に伴う無令状捜索差押が許容される趣旨が問題となる。 ①この点、同条項が逮捕に伴う無令状捜索差押を許容するのは、逮捕者の身体安全確保の必要性と、被疑者の身辺には証拠が存在する蓋然性が高く、これを保全する必要性があり、他方、適法な逮捕に附随して一定の範囲で証拠の捜索を行っても新たな権利侵害の程度が低いので、その許容性が認められるからである。 ②携帯電話は本問における被疑事実は、覚醒剤譲渡である。たしかに、携帯電話それ自体は覚せい剤譲渡に関する証拠物とはいえないが、覚醒剤譲渡における取引は、通常電話連絡などの非対面方式によって行われるのが一般的であり、携帯電話は、覚醒剤譲渡と関連性を有する証拠物であるというべきである。したがって、携帯電話は220条1項による差押の対象となると解する。 (2)では、同条項は「逮捕する場合」に「逮捕の現場で」捜索差押などをすることを認めているが、その具体的内容はいかに解するべきか、同条項の許容する無令状捜索差押の時間的範囲および場所的範囲が問題となる。 ①時間的範囲については、被疑者が現在する場合には、証拠破壊の危険が大きいことから、原則として逮捕行為に着手した後であることを要するが、被疑者が現在しているときの逮捕行為着手直前の捜索差押を許容すべきと解する。 ②場所的範囲については、証拠破壊の危険は、現場に居合わせた被逮捕者以外の者によってなされる危険があり、これを防止する必要性が大きいことから、逮捕の場所と同一の管理権の及ぶ範囲を含むべきと解する。 ③本問においては、Aは甲を逮捕した後に、甲が所持する携帯電話を差し押さえたのであり、同条項の要求する時間的範囲および場所的範囲はみたされると解する。 (3)もっとも、本問において、Aは携帯電話のメモリーの内容を確認することなく差し押さえているが、この行為は適法といえるか。 ①たしかに、適正手続き(憲法31条)の見地からすると、捜索差押をするにあたっては当該被疑事実と関連性を有する証拠物であるかにつき、差押をする前に現場で確認をとるべきである。しかし、証拠物の中には、その場で内容を確認することが不可能ないし困難なものもあり、常に現場での確認を要求することは、捜査の必要性を阻害して妥当でない。  したがって、(ⅰ)その場で内容を確認することが不可能ないし困難である場合で、(ⅱ)当該証拠が被疑事実に関連性を有する蓋然性が高い場合には、内容を確認することなく差押をすることも許
  • 問題 差押 逮捕 組織 犯罪 方法 時間 利益 個人 保存
  • 660 販売中 2007/11/08
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  • 刑事訴訟 科目試験対策
  • ①被疑者のマンションの居室に対する覚せい剤の捜索差し押え令状に基づいて、そのマンションで被疑者と同居している者が所有しているバッグの中身を捜索することは許されるか。 ②警察官は、覚せい剤所持及び、使用について相当理由もなく令状も入手していない被疑者に対して、任意同行を求めようと被疑者宅に赴いた。玄関で声をかけると被疑者が逃亡する虞があると考え、住居の裏側のはき出し窓から住居内に立ち入り、居間にいた被疑者に警察官であることをつげ、同行を求めた。被疑者は素直にこれに応じた。警察署で被疑者は尿の提出に任意に応じ、検査の結果、被疑者の尿中から覚せい剤が検出された。この尿検査についての尿鑑定書を書き、被疑者(被告人)の覚せい剤使用を認定し、有罪とするための証拠として提出することは許されるか。 ③被告人は、平成23年8月1日ごろから同月6日ごろまでの間、東京都府中市内およびその周辺において覚せい剤であるフェニルメチルプロパン塩類を含有する者若干量を自己の身体に注射または服用して使用し、もって覚せい剤を使用したものである。」との公訴事実の記載は適法か。
  • 憲法 問題 捜索 判例 犯罪 令状 能力 訴因 捜査 携帯
  • 550 販売中 2011/09/22
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  • 刑事訴訟 捜索差押令状
  • 問題 1 マージャン賭博被疑事件についての捜索差押許可状に、捜索場所はその麻雀荘、差し押さえるべき物として、「本件に関係ありと資料される帳簿、メモ、書類等」と記載されていたところ、捜査官がその麻雀荘で雑記帳、手帳、点数計算表、麻雀パイ、計算棒入箱、電卓、チップを差し押さえた。この差押手続は適法か。 2 犯罪捜査において、コンピュータにかかる磁気ディスク等の電子記録媒体ないしその中に記録・保存されている電磁的記録・情報を証拠として収集する必要がある場合、捜査官は、 (1) フロッピーディスクをその内容を確認することなしに差し押さえることはできるか。 (2) 当該コンピュータを操作して、当該犯罪捜査に必要な電磁的情報をプリントアウトできるか。 第一、設問1について 1 憲法35条は、何人も「正当な理由に基づいて発せられ、且つ捜索する場所及び押収する物を明示する令状がなければ」捜索及び押収を受けることのない権利を侵されないとしている。これを受けて、刑事訴訟法(以下、法)は、捜査機関は裁判官の発する令状より、差押、捜索をすることができる(法218条1項)とし、その令状には「捜索すべき場所」、「差し押さえるべき物」や「罪名」の記載がなければならないとしている(法219条1項)。  では、本問における捜索差押許可状(以下、本件令状)は適法か。 (1) まず、本件令状における場所の記載は憲法と法が要求する程度に特定しているか。  この点に関して、令状における捜索場所の記載がどの程度特定している必要があるのかが問題となるが、社会通念に照らして合理的に解釈して、捜索場所を特定しうる程度の記載がなされていればよいと解する。
  • レポート 法学 刑事訴訟法 捜索差押 令状
  • 550 販売中 2005/11/05
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