資料:4件
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経営学原理
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1 株主総会はなぜ形式でしかないのか。また日本ではなぜ形骸化しているのか。
株式会社の重要な指針決定の場であり、または、投資者との数少ない意見交流の場であるはずの、株式総会がなぜこのようなことになっているのだろうか。株式会社においては、株主総会が、重要事項を決定するための最高議決機関として法制化されているのは、周知の事実である。重要事項の決定は、必ず株式総会の議決を経ることが、商法によって義務づけられているのだ。しかし、その株式総会で実際に重要な決議がなされている、ということは皆無だというのだ。現実に、株式総会が果たす役割といえば、経営者があらかじめ決定した重要事項を提案通りに承認し、経営者の決定を援護するだけなのである。
その理由は次のことにあるのだろう。株主会社の支配が、一株一票の原理に基づいていることである。この原理のもとでは、大株主に議決権が集合してしまう。あえて投票するまでもなく、大株主の意向が全体を制することは自明であるから、大株主は議案にとりたてて問題が無いかぎり原案賛成の委任状を提出し、株主総会に出席さえもしない。よって中小株主は、遠いところわざわざ時間をかけて来たとしても、自分の意見を反映できるわけでもないのである。そして結局出席しない。物好きな、株主がある程度出席して、議事は、経営者が用意した筋書き通りに進んでいくのである。つまり、日本の株式会社の株主が機関株主によって多く占められている株主構造が、形式化を産んでいるといえるだろう。
そして、さらには、株主総会は株主との対話の場としても、満足に機能をはたさなくなっているのである。その原因は総会屋の存在にある。日本の株主総会の主役は、総会屋であるとも言える。総会屋には、経営者を追及して総会に波風を起こすか、あるいは経営者にとりいって総会の進行を取り仕切るかの2パターンに分けられる。
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経営学
競争のダイナミズム
松下幸之助
株主総会
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経営学原理レポート
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(i)形式化
株式会社においては、株主総会が、重要事項を決定するための最高決議機関として,法制化されていることは,自明の事実である。しかし,その株主総会で実際に重要事項の議決がなされるということは皆無である。現実に株主総会が果たす役割はといえば,経営者(取柿役)があらかじめ決定した重要事項を,その提案どおりに承認し,経営者の決定に正当性を付与することだけである。それでは,法定の最高議決機関がなぜ単なるセレモニーの場になってしまうのかといえば,それは株式会社の支配が,一株一票の原理にもとづいているからである。この原理の下では,議決権は自動的に大株主に集中する。あえて講決(投票)するまでもなく,大株主の意向が全体を制することは自明であるから,当の大株主は,議案にとりたてて問題がないかぎり,原案賛成の委任状を提出し,わぎわぎ株主総会に出席することはしない。中小株主は中小株主で,高い交通費をかけて出席したところで,自分の意見が経営に反映されるわけでなし,お茶が出るわけでなし。結局、出席せずに委任状を送り返すか、それすらもしかない。もっとも,何万,何十万という数の株主を擁する上場会社であってみれば,中には,せっかく株式を買ったのだから経営者の顔ぐらいは見たいという個人もいるから,ある程度の人数は集まる。そういう出席者を前にして,議事は,経営者が用意した筋書きどおりに進行する。これが,株主総会の実態である。
(ii)形骸化
わが国の株主総会の主役は,一般株主ではなく総会屋である。彼らは,経営者を追及して総会に波風を起こすか,あるいは経営者に取り入って総会の進行を取り仕切るかの2タイプ(野党と与党)に分かれるが,いずれの場合にも会社せびるのが目的である点で同じ穴のむじなである。
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