連関資料 :: 渤海文化について

資料:2件

  • 文化の特色
  •  渤海は、高句麗滅亡後に遺民が建てた国で、今から1300年前の698年、今の中国東北部とロシアと北朝鮮にまたがる地域に成立した古代王朝国家である。この国は以後200年余の間、日本と同じように唐から政治、文化、仏教を取り入れ、平和な文化国家として栄え続けた。 日本で言えば、ちょうど奈良時代から平安時代前期に当たる時代である。  外交で言えば、唐に対しても何度となく使者を送り、それに付随して留学生を唐へ送り文化を吸収させ、持ち帰らせた。この事より渤海の上層部は儒教的な教養を元に国政に当たったと思われる。  また、日本海をへだてた隣国である日本に友好を求めて727年から919年までの約200年間に公式の使節だけでも34回も派遣してきた。この派遣は、平均すると5.6年に1回の割合となる。渤海からの遣日使は形式的に日本への朝貢とされていたため日本側は渤海側の使者を大いに歓待をしており、この財政的負担がふくらんだために後期では12年に1回と回数の制限も行われている。日本も、親善使節や渤海使を送って行く送使として15回も使節を派遣して親善を深めた。この交流の歴史はあまり知られていないが、日本古代において長く、濃密に展開された国際交流であった。  渤海が日本との交流を求めた当初の理由は、新羅に対する軍事同盟の形成だった。しかし交流が緊密化するにつれ、その目的は儀礼的・商業的な意味合いが強くなっていった交易中心に変わってゆく。
  • レポート 史学 渤海 日本 韓国の歴史
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