資料:52件
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ペスタロッチーの教育学(直観の原理など)について考察せよ
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『ペスタロッチーの教育学(直観の原理など)について考察せよ』
ペスタロッチーはスイスの大教育者であり、近代教育の父である。教育実践と思想は、ルソーや他の啓蒙思想家に影響を受けた深い人間愛・ヒューマニズムに立脚している。
〔人間教育と直観教育〕
人間、子どもに基づいて教育を考え、子どもの「生活の要求ないし必要性」あるいは「わが事としての目的活動」に基づく主張をし、生きる働きの育成を目指したのがペスタロッチーである。ペスタロッチーの教育の特徴は、人間の主張にある。その人間の主張は生きることの問題であり、生きる働きの成長発展の問題のほかならない。生きる働きの成長発展は、内容的には社会的により良く生き抜くことのできる人間、自主的人間、創造的人間への成長発展である。しかし、このことは個性化され、創造的になることによってのみ可能となる。そして個性化、創造化は、他や外から作られるものではなく、自己改造ないし自己生産によってのみ可能となるのである。その意味において成長発展は自己改造、自己生産であると言えるだろう。このような立場に立つならば、人間教育の課題はより良く生きぬくことのできる人間へと自己生産することのできる基礎力の育成にあると言える。また、基礎教育が重視される理由がここにあるのである。そして、その人間教育を民衆に果たそうとしたところにペスタロッチーの教育の歴史的意味がある。さらに、彼は教育において子どもの全一な生きる働き、生命活動を重視し、その働きへと働きかけ、生きる働き、生命活動を働かせることによって、その育成を果たすことに全力を傾注したのである。そこで彼が、生きる働き、生命活動の教育的活用として取り上げたのが直観教育であった。
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ペスタロッチーの教育学(直感の原理など)について考察せよ
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ペスタロッチーの教育学(直感の原理など)について考察せよ。
まずはじめに、ペスタロッチーの生涯について少し述べておく。
ペスタロッチーは1774年貧民院(貧民学校)を設立し、教育活動を開始している。後、ブルクドルフの初等学校教師となったが政変によって二年後、学校から追放されるがその間に執筆をしている。
1804年には、イフエルテンで学校を開いた。高い評価を獲得したが、1825年には、学校が内部の紛争の末、閉鎖に追い込まれたのだ。
ここからはペスタロッチーの教育学について詳しく考察していきたい。
ペスタロッチーは子どもには、将来発展する素質が備わっており、この素質が子どものうちから発展するように助成するのが教育だと考えている。
子どもは生まれながらには、未だ動物的であるにすぎず、この動物的衝動を根絶することが、教育なのであると考える古い教育観に反対するのである。真への認識、美の感情、善の力、これらは全して子どもが生まれながら有しているものであるのだ。教育者は、子どもの内的本性が自ら実現していくのを援助することに専念しなければならない。子どもの内的本性に備わっていないものを外部から注入することは教育にはふさわしくないのだ。子どもの本性は、白紙ではなく、既に将来成長する能力を内的に有している。この能力を自然に即した形で伸ばしていくことが重要なのだ。ペスタロッチーは、この教育観を「有機的・発生的」と呼んでいる。子どもの内的素質を重視するという点で「有機的」であり、自発的な成長を促している点で「発生的」でもあるのだ。
また、ペスタロッチーは『探求』において、人類の進化を分類している。(1)自発的状態(2)社会的状態(3)道徳的状態である。最初は無邪気さが現れるが、だんだん我欲のために粗暴になる。社会には我欲を抑える法秩序が求められる。そして、さらに我欲が完全に抑えられ人間性が達成される時、道徳的状態に到達することができ、人間を自然な形で道徳的状態にもたらすことが教育の目的だといえるのだ。
ペスタロッチーは、直観と、感情とは子どもの内的な能力の所産として、すでに本源的に人間的で精神的かつ、道徳的であるということを、教育方法の重要な柱として、「直観の原理」として考えている。人間は、直観と感情をまず最初に知覚し、まさにそのことによって直観と感性、それ自体と人間の内的なるものとを、知覚する外界の対象から分けて純粋に自由に直観され、感ずる誘惑と感情とは、児童と人類の純粋に人間的な純粋に精神的に、また、純粋に道徳的な文化のすべての単純な不変の要素となり、また要素である。直観はすべての認識の基礎であるのだ。
教育方法は、まず直感的でなくてはならないが、しかし、直観において受け取ったものはまだ曖昧で混乱している。
すなわち、直観はまだ素材であり、概念的には不明瞭であるので直観を分離、結合して秩序を与え、明晰判明な概念にまで高めることが求められるのである。しかし、ペスタロッチーの教育方法は段階的、斬新的な教育法でもあったのだ。
さらに、ペスタロッチーは直観が三つの根本的要素から成り立っていることを発身したのだ。その三要素とは、如何に多くの、また幾種類の対象がその眼前に漂っているのか(数)。どんなに見えるか、その形とその輪郭は何か(形)。どんなにそれらは呼ばれるか。如何にしてその各々を一つ一つの音により語によって再現することができるか(語)。の三つである。
ペスタロッチーによると、あらゆる事物は三つの要素を有しているという。そのため、子どもの教育において
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ペスタロッチーの教育学(直観の原理など)について考察せよ。
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1.有機的・発生的教育方法
ペスタロッチーはルソーと同様、子どもには将来発展する素質が備わっており、それが子どもの内から発展するように助成することが教育と考えていた。
ジョン・ロックの「タブラ・ラサ説」(子どもの心の中には生まれながらに刻み付けられた観念や原理などはない=白紙状態)などの古い教育観に異を唱え、子どもの本性は白紙ではなく、将来成長する能力を内的に有していると述べている。また、教育者は子どもの内的本性が自ら実現していくのを援助することに専念し、子どもの能力を自然に即した形で伸ばしていくことが重要であるとしている。
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ペスタロッチーの教育学(直観の原理など)について考察せよ。
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.『ペスタロッチーの教育学(直観の原理など)について考察せよ。』
ペスタロッチーは子供は生まれながらには未だ動物的で、この動物的衝動を根絶することこそが教育であるという古い考え方に反対し、ルソー同様に、子供には将来発展する素質が備わっており、この素質が発達するように助成するのが教育と考えた。
すなわち、真への認識、美の感情、全の力などこれらはすべての子供が生まれながら有しているものであり、子供の本性は白紙であるというロックのようなダブラ・ラサ説とは異なり、既に内的に能力を有しているのであり、これを自然に即して伸ばしていく、いわゆる「有機的・発生的」教育観を提唱している。「有機的・発生的」での、「有機的」とは子供の内的素質を重視するという点であり、「発生的」とは、自発的な成長を促しているという事である。
また、ペスタロッチーは人類の進化を自然的状態、社会的状態、道徳的状態にわけている。
まず無邪気さが現われ、次第に我欲のために粗暴になるにで、社会には我欲を抑える法秩序が求められる。さらに我欲が抑えられることによって、道徳的状態に到達するのである。つまりは、人間性が形成される時にこの道徳的状態に到達させることが教育の目的としているのである。
ペスタロッチーの教育方法の重要な柱として「直感の原理」があげられる。ペスタロッチーは直感はすべての認識の基礎であり、そのために教育方法はまずは直感的でなければ無くてはならないとしている。これは、ペスタロッチー自身が否定した、タブラ・ラサ説、特にロックも同様に最初になすこととして感覚的訓練を挙げているので、実は最初の団では煮ている部分もあるといえよう。しかし、この直感はまだ素材であり、この混沌とした素材に秩序を与え明瞭な概念にまで高めることが求められる。
つまり、もっとも容易なことから始め、先に進む時にこれを完全に仕上げ、順序を追って進んでいくことで、僅かだが確かなものが蓄積されていくという事である。
さらに、ペスタロッチーは直観が三要素から成り立っている事を発見しこれを「直感のABC」名づけている。「直観のABC」とはつまり、直感は、数、形、語の三要素からなっており、この三要素の基本的な部分を学習することが重要であるとしている。それゆえに、子供の教育においてはまずはこの三要素の学習から始めなければならないわけである
この三要素の各々の領域について、「暗い直感から規定された直感に、規定された直感から明晰な表象に、明晰な表象から判明な概念に導くこと」が求められる。このように教育方法を根源的要素にまで遡って単純化することで、その要素から確実性を有する合自然的な教育の実行が可能になるとされている。
では、この三要素の教授はどのように行われるべきなのであろうか。まずは数の教授から見てみよう、この目的はどれだけ多くの対象が目の前にあるのかを明確に学習することである。
算術の基礎は1から10までの数の概念をはっきりと直観し得るように子供に見せることからであり、その上で足し算や掛け算、引き算に進むことができるとしている。
ここで注目したいのが、足し算の次に掛け算し、その後引き算をするという順番である。我々が受けてきた初等教育では、従来足し算の後に引き算をまなんでいる。しかし、ぺスタロッチーがここで掛け算を持ってきているということは、つまり数を増やすということを学んでしまった後、数を減らすということを学んでいるのである。
ペスタロッチーの教育論の根底にある単純な事象から、順序を追って複雑な事象へ進むということがここでも主
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ソクラテス、ルソー、ペスタロッチーの教育思想の特徴について述べよ。
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近世教育及び近代教育、また今日の教育に大きな影響を与えたのは西洋の教育家ソクラテス、ルソー、ペスタロッチである。西洋教育史の中で、この3人は欠く事の出来ない人物である。それでは、教育思想の特長について各教育家別に述べる。
まず、ソクラテスの教育思想について述べる。ソクラテスは紀元前469年にアテナイの彫刻家と助産婦の間に生まれた。著作は生涯を通してなく、プラトンやクセノフォーンらの著作によって生涯と思想を知りうるのみである。ソクラテスの教育の目的は、俗見を洗い流し、青年の内面から知恵と徳を発芽させることにあった。教師としてのソクラテスは、アテナイの市民に無知を自覚させ、有徳の市民にすることに奮闘した。
ソクラテスの教育思想として代表的なものに、対話(問答法)がある。この方法を使いて、対話の相手に無知を自覚させるのである。ここで重要なのはソクラテス自身では何一つ結論・答えを教えていない点である。相手の自己衝動を刺激し、あくまでも自ら獲得させようとする意図がそこにある。「汝自身を知れ」という彼の格言が示すように、いかに若者自身において真理に到達させるか、あるいは発見させるかということに重き
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ペスタロッチーの教育学(直感の原理など)について考察せよ。
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ペスタロッチーの教育学(直感の原理など)について考察せよ。
まず、ペスタロッチーは教育の原理において、一つ目に、有機的・発生的教育方法について説いている。
彼は、子どもには将来発展する素質が備わっており、その素質が子どもの内から発展するように支援することが教育と考えていた。子どもは生まれながらに未だ動物的である衝動を根絶することが教育だという、ジョン・ロックの「タブラ・ラサ説」(子どもの心の中には生まれながらに刻み付けられた観念や原理などはない=白紙状態)などの古い教育観に真っ向から反対し、子どもの本性は白紙ではなく、将来成長する能力を内的に有していると述べ、この能力を自然に即した形で伸ばしていくことが重要であるといっている。
また、教育者は子どもの内的本性が自ら実現していくのを支援することに専念し、子どもの能力を自然に即した形で伸ばしていくことが重要であるとしている。
ペスタロッチーは、この教育観を「有機的・発生的」と呼び、子どもの内的資質を重視するという点を「有機的」、自発的成長を促す点を「発生的」と説いている。また、『探求』においても人類の変化を4つに分けている。その順序は①自然的状態、②社会的状態、③道徳的状態であり、最初無邪気さが現れるが、次第に我欲のため粗暴になる。そのため社会には我欲を抑える秩序が求められる。さらに我欲を完全に抑えられ、人間性が達成される時、道徳的状態に到達することができる。
このように、人間を自然な形で道徳的状態にもたらすことが教育の目的とされている。
彼の説く教育の原理の二つ目として、彼は、「直観」を教育方法の重要な柱とする「直観の原理」を説いている。「直観」と感情は子どもの内的な能力の所産とされ、「直観」は全ての認識の基礎であるため、教育方法はまず直観的でなければならないとしている。しかし、「直観」はまだ素材であり、概念的には不明瞭であるため、「直観」を分離・結合して、秩序を与え、明晰判明な概念にまで高めることが求められると加えている。このように、ペスタロッチーの教育方法は段階的・漸次的な教育法であったといえる。
次に、ペスタロッチーは、「直観のABC」を説く。
彼は「直観」を「数・形・語」の三つの根本的要素から成り立っているとし、その三要素の基礎的部分を学習することが重要であると説き、その教授方法も示した。
ペスタロッチーは教育内容の系列化の諸段階を次のように区別した。第一に、曖昧な直観から明確な直観の段階。これを彼は直観教授の段階と名付ける。続いて第二段階が明確な直観から明確な概念への段階、第三段階が明確な概念から明瞭な概念への段階、そして第四段階が明瞭な概念から明晰な概念へと導く段階である。
これら四段階の対応する教育内容をペスタロッチーは、数・形・語という三つの基本的な軸に分類するとともに、それぞれを単純なものから複雑なものへと段階的に構成する。この数・形・語を名付けて、彼は「直観のABC」という。基礎的なものを意味するABCという名称は、数・形・語が現存する諸教材の徹底的な分解によって彼が到達した教育内容の、これ以上分割できない最小の「要素」であり基礎であることに由来している。
第一段階の直観教授の段階では、数・形・語の三つの系列が合科的に教えられる。通常の学校教育の開始以前の段階である。この段階の教授者は母親である。この段階において重要なのは対象物を、その形、数にそくして他の対象物と明瞭に区別して識別し、その名前を言うことができるようにすることである。
第二段階以降は、数・形・語のそれぞれの系列に
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