資料:19件
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人格形成に及ぼす環境要因とその役割について述べよ
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人格形成に及ぼす環境要因とその役割について述べよ。
1.はじめに
人格(パーソナリティ)という言葉は、ラテン語で仮面を意味するペルソナに由来している。人がある特定の状況に置かれたとき、誰もが同じような行動をとるとは限らない。ところが、その中の1人とは以前から親しい付き合いがあり、相手のことをよく知っていたとしたら、おそらくその人の行動をある程度予測できたかもしれない。
このように、我々が他人の行動を予測できるのは、相手がその人なりの独自の行動傾向をもっているからである。よって人格とは、その個人の思考や行動を特徴づけている一貫性と持続性をもった心身の統一的な体制のことである。その体制は、個人の成長とともにたえず変化、発展を繰り返している。
人格形成に影響を与える要因は、遺伝的要因と環境的要因に分けられる。特に、環境的要因は、家庭的要因、学校集団的要因、社会・文化的要因の3つに分けられる。続いてこの3つの要因について述べる。
2.家庭的要因
乳幼児は、人格を持った人間となる素質を持って生まれてくる。発育・発展途上にある乳幼児にとって生活の基盤である家庭環境は、環境的要因の中でも人格形成にきわめて大きな影響を及ぼす重要な位置をしめている。子どもは家庭環境から、周囲の環境に対する基本的信頼感を確立していき、さらに広い環境への信頼を獲得していく。
①乳児と母親(=養育者)の要因
乳児はその行動の殆どを生得的な規制(泣き・微笑・注視等)を頼りにしている。乳児は空腹になれば泣く、このとき母親が敏感に反応し授乳すれば、以後は泣けばミルクをもらえることを学習する。また、母親は乳児に見つめられると嬉しくなり笑顔であやすと乳児は真似て笑う、この関係が乳児には最も大切だと考える。この関係が相互に作用し、発展して親子の関係が成立していくのである。
例えば、ある乳児が満腹、オムツ交換をしたのに泣きやまず、最初は泣けばあやしていた母親だが、あまりにも頻繁に乳児が泣いたため、欧米流に乳児が泣いても様子だけを見ていたところ、乳児は確かに泣きやんだが泣いても母親が来ないことを学習して、それ以来、無表情な子どもに育ってしまったが、この事に早く気づいた母親のフォローにより乳児は表情を取り戻した。
このように、乳児は養育者に能動的に働きかけ養育行動を引き出そうとする。したがって、乳児と母親は相互交渉を行っているのであり、養育者から乳児への一方的なものではなく、人間としての基本的相互関係を確立しようとしているのである。母親=養育者は、乳幼児に対して、愛情と責任感をもって接することはもとより、この相互作用を理解し、養育することが大切であり将来、親になる乳幼児の「人格形成」に、母親=養育者の果たす役割は大きいであろう。
②その他の要因
近年の日本は、「核家族化・少子化」が進み家族構成も子どもの発達、人格形成におおきな影響をあたえている。1人っ子は、兄弟姉妹の関係と社会性に欠き、「親の溺愛・過保護」を受けて成長し、家庭内の話し相手はいつも大人だけであるため、結果1人っ子は、「わがまま・依頼心が強い・落ち着きがない・神経質・おっとり」といった性格を示す事が多く見られる。
反対に兄弟姉妹の関係からは、「我慢・協調・競争・指導・優越・友情」などの性格が形成されるといわれている。1人っ子よりも兄弟姉妹がいた方が早く社会性が身に付き兄弟姉妹でも生まれた順位や人数によりその環境要因は違ってくる。そして、祖父母との同居も子どもに影響を与える。祖父母と両親との関係が上手くいく、いかないかで、子どもに反映
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環境
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幼児
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人格の形成に及ぼす環境要因とその役割について述べなさい。
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「人格の形成に及ぼす環境要因とその役割をのべなさい。」
パーソナリティーとはどんなものであろうか。普段はなかなか聞きなれない言葉でだが日本語にして人格と訳すことのできるこの言葉は日常の中ではなかなか使われない。だからなのだろうか、哲学や統計学などの学問によって多種多様の意味がこめられている。心理学の中でもとても広い意味が存在する言葉になっているが、特に人格とはその個人の思考や行動を特徴付けている一貫性と持続性を持った心身の統一的な体制のことと定義されている。この定義から二つの見解が心理学の中ではとおされている。
人格という言葉の見解のひとつには、相手にどんな人として受け取られるかという、社会的効果を示すものだ。つまりあの人は自分のことをどう思っているとか、また別の人は自分のことをどう思っているとかという風に他人が自分のことをどのように思うかをあらわしたものを人格とするということだ。たとえば、自分が街中を歩いていて、誰かが自分を見たとき、その人が感じる自分の印象も人格として考えることができる。
人格という言葉の見解のもうひとつには、その人らしい振る舞い方、行動の仕方、考え方があり、その人のうちにある一貫した持続的な傾向をさすものを表現しているものがある。私たちがその人なりの独自の行動傾向を知っていたら、私たちはその人の行動をある程度は予測できるし、推測することができるだろう。例を使って説明しよう。たとえば、だれかがハンカチを落としたのを見たときにハンカチを拾ってあげようと毎回のように思えばそれはその人の人格とすることができる。仮にそのハンカチをその人が拾おうとしたとする。その一回の行動でその人の人格を定めることはできないが、それが何回か持続すればその人の人格とすることができる。
このため人格というのは人によってさまざまな形となることが理解できると思われる。テレビで野球の試合のチャンネルをつけたとする。このときにつまらないから別のチャンネルに回したり、面白そうだから続けたり、子供だったらどんなルールがあるのだろうと思ったりする。それが他人にはどのようにして見えるかもすべて違う。ではこの違いはどのようにして生まれているのだろうか。
ここで話をいったん別の話題にしよう。勉強という言葉は皆さんご存知だろう。心理学の中では学習という項目に分類されるのだが、これは誰かが何らかの「刺激」をもらってそれを「記憶」してそして「反応」をすることを示す言葉である。たとえば、子供がお母さんから言葉を受けて、それを頭の中でインプットして言葉をしゃべるというのがひとつの例であげられる。つまり、赤ちゃんという誰かが母親からの言葉という刺激を通して、言葉をしゃべるという反応に行き着くわけである。
有名な実験の中で、パブロフの犬の実験がある。これはある犬が、ベルを鳴らすと同時に食べ物を見せるという刺激を与えて、それを食べようとするために唾液を出すことを持続的に意識させてそれを覚えさせると、食べ物を見せるだけでよかったものがだんだんとベルを鳴らすだけで唾液を出させることができるようになる。最終的にこの犬はベルを鳴らすだけで唾液を分泌することができるようになった。この実験から、この犬のパーソナリティーはベルを鳴らすだけで唾液を出すことができるようになってしまったということがいえるのではないであろうか。もともとあった、食べ物を見ただけで唾液を出すというのは実験者のよってゆがめられたということになる。この犬はもともと食べ物を見ると唾液を出すという人格を持っていたのに別の刺激を断続的に与えら
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人格形成において、遺伝要因と環境的要因がそれぞれ発達過程においてどのように作用するか
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a.発生的遺伝的要因
人間の体質は遺伝によって大部分決定される。この体質的な構造によって活動性に変化が生じる。その差は環境・文化によって変えられていくが、生後数年間は比較的変化のないものとみなされる。トーマス、チェス、バーチらの追跡研究の結果では、いくつになっても特定の特性が残存し続ける、気質要素の存在を指摘している。
b.身体的外観と体格
身体的外観は大部分発生的に決定される。体質的要因が発達過程において性格形成に影響を与えるものと考えられるが、それは体質的要因が性格特徴に直接影響を与えるものではない。体格の特質が個人の能力、適正、興味などに影響し、差異を生じさせるものであると考えられる。
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人格形成において、遺伝要因と環境的要因がそれぞれ発達過程においてどのように作用するかを考察せよ
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「人格形成において、遺伝要因と環境的要因がそれぞれ発達過程においてどのように作用するかを考察せよ」
日本のことわざに、「蛙の子は、蛙」「子どもは、親の背中を見て育つ」ということわざがある。人格形成において、子どもは生まれる前より遺伝的に人格が形成されてしまっているのだろうか。それとも、生後、子どもたちを取り巻く環境により、人格は変化し、形成されていくのだろうか。この二大要因の議論は古くから心理学の中で行われてきた。今回は、この2つの要因が子どもたちの発達において、どのように作用し、そしてどのように人格が形成されていくのかを述べたいと思う。
人格は人間が生まれ、発達するにつれて、それぞれの時期の生活体験を通して形成されると考えられる。まずは、古くからある遺伝的要因から見ていく。
遺伝的要因は、「気質は素質的なものとして、体質に強く規定されている」とされ、クレッチマーは体格気質類型論を唱えた。体質は遺伝によって大部分が決定されると考える。
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