資料:34件
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極限環境微生物の特殊能力の利用
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極限環境微生物は従来の微生物に見られない多彩な能力や生命戦略を有することから、新しい有用バイオマテリアルの分離源として注目されている。本稿では、火山付近などの高温土壌・熱水環境に生息する超好熱菌に注目し、 鹿児島県小宝島の硫気孔より分離された超好熱始原菌 Thermococcus kodakaraensis KOD1株が生産する有用タンパク質について紹介する。
1.はじめに
一般に知られている微生物のほとんどは常温、常圧、栄養豊富な環境のもとで生育する。しかし最近になって、これらは地球上に存在する微生物のごく一部に過ぎないことが分かってきた。蛍光顕微鏡やPCR法を利用することにより、研究室で培養可能な微生物は土壌中の全微生物の1〜10%程度であることが判明した。また、火山付近などの高温土壌・熱水環境、深海などの高圧環境、北極や南極域などの低温環境にもその環境に見事に適応した極限環境微生物(extremophile)が多数生息していることも近年明らかになった。
現在extremophileとしては、thermophile(高温)、psychrophile(低温)、acidophile(酸性)、alcalophile(アルカリ性)、halophile(高塩濃度)、barophile(高圧)、の6種類が知られている。これらは従来の微生物に見られない多彩な能力や生命戦略を有し、基礎・応用両面で興味深い研究対象である。極限環境微生物の発見は、われわれの微生物の多様性に対する認識を大幅に拡大し、生命維持メカニズムの新しい概念を多数提供しつつある。一方で極限環境微生物は新しい有用バイオマテリアルの分離源としても注目されている。例えば、超好熱菌は90℃以上の高温環境でも生育できるため、それらの生命活動を維持するための酵素は全て高度の耐熱性を示すはずである。超好熱菌由来酵素を利用すれば、酵素の大きな欠点の一つである安定性の問題は解消されると期待されている。
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レポート
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病原微生物学 感染症の予防について述べよ
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「感染症の予防について述べよ。」
1 はじめに
感染とは、一定の病原体がヒトの組織や表面に定着して増殖することをいう。感染の結果、発熱などの病的な症状に達した場合を発病といい、その病気が感染症である。
公衆衛生水準の向上や医学・医療の進歩によって、「感染症は過去の問題である」との認識がいったんは広まりつつあった。しかし、エボラ出血熱やエイズをはじめとするこれまで知られなかった新興感染症や、近い将来克服されると考えられていた結核やマラリア等の再興感染症、さらには国際交流の進展等に伴い、感染症は新たな形で今なお人類に脅威を与えている。
感染症の成立には、「病原体」、「感染経路」、「感受性」の存在がその要因をなしており、感染症発生の3大要因といわれる。ここでは、感染症の予防対策についてまとめ、さらに感染症予防に関する情報の提供と教育、わが国の感染症に関する主な法律についても述べる。
2 病原体に対する対策
病原体とは、感染症の原因となる微生物の総称で、電子顕微鏡レベルの大きさのプリオンやウイルス、光学顕微鏡レベルの大きさの細菌やカビ、肉眼でも観察できる寄生虫まであり、ヒトからヒトへいろい
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感染症
予防
病原微生物学
東京福祉大学
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病原微生物学 「感染症の予防について述べよ。」 課題レポートA判定
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1.感染症の変遷
古来、感染症は飢餓と並んで人類の存在を脅かす存在であった。今日の先進諸国では、伝染病による死亡者の減少や乳幼児期の死亡者の減少により、平均寿命が延びている。しかしながら、高齢者人口の割合が増えると同時に生活習慣病患者が急激に増え、これらの基礎疾患や高齢化により抵抗力が低下する、いわゆる免疫不全状態のヒトが増えてきている。その結果、病原性がほとんどなく、身の回りのどこにでもいる微生物による日和見感染症が問題になってきている。
また、戦前のわが国では、死亡原因の第1位だった結核が大幅に減少したものの、最近の免疫不全者の増加によって結核の再度感染者が増え、再興感染症として問題となっている。
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