連関資料 :: 西洋史

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  • 西洋におけるジェントルマンと資本主義
  •  このレポートでは、とくに産業革命期のイギリスにおける資本家の役割と当時の資本主義についてまとめたい。 これまで産業革命については、一般的に次のようなイメージがあった。市民革命を逸早く達成したイギリスでは、ブルジョワ層が次第に発達し資本が蓄積された。18世紀になると広大な海外市場を背景に手工業から機械工業への転換が急速に進み、産業革命を世界で最初に達成した。「世界の工場」となったイギリスの発展を担ったのは、地主に代わり力を持つようになった「産業資本家」である。  このように古典的なイメージが始まったのはA・トインビーの『産業革命講義』(1884年)からである。このテキストはマンチェスターの昼間労働に従事していた夜間学生のために書かれたもので、言ってみれば、新しい生産様式が労働者階級の生活状態にもたらしたネガティブな作用がテーマであった。トインビーのペスミスティックな見方はその後、フェビアン協会のウェッブ夫妻やハモンド夫妻に支持され、継承された。この「悲観論」に対して、ケンブリッジ大のJ・H.クラッバムやロンドン経済学院のT.S.アシュトンは、産業革命は生活水準の向上に大きく寄与したという「楽観論」を主張した。さらにW・ロストウは産業革命を「離陸(take off)」という別称し、その時期を1780年台と修正したうえで、産業革命はすべての国が高度な発展段階への途上で経験するであろう一つの段階であり、ヨーロッパ(とりわけイギリス)の先例は、まだ遅れている段階にある諸国民に発展への方法をしめすだろうと考えた。 しかしこのようなイメージは修正が必要だという。
  • レポート 史学 ジェントルマン イギリス近現代史 西洋資本主義
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