[日大通信]政治学 分冊2 合格レポート

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     人間は、集団を形成し、他の人間との交流や交渉の中で生活している。政治はこうした人間の集団生活の中に発生する現象である。人間同士の紛争の解決が当事者同士では不可能となり、何らかの力の介入が必要となった時の解決手段の一つが社会権力である。この社会権力の中で、強い普遍性や大きな強制力を有する公権力が政治の権力であり、人間の集団生活の維持に公権力の必要性が認識されていることの結果でもある。
     個人が国家や地方公共団体の一員となるのは、必ずしも本人の意思によるものではなく、国籍離脱や住居移転の保証はあるが、それは他国や他の地方公共団体の一員となることであり、公権力の影響下での生存に変更はない。それゆえ国家は、集団生活に必要な規範を設定(立法権)し、行政サービスの提供や秩序の維持などをはかり(行政権)、紛争の事前予防や解決の手法や組織などを定め、物理的強制力を背景に順守を強制する(司法権)といった国家権力を有している。
    国家元首が主権者として上から強制するものが独裁政治であり、主権者である国民の合意に基づいて運用していくものが民主政治である。民主政治は主権者全体が積極的に参加する多数者の支配が前...

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