連関資料 :: 断熱過程

資料:2件

  • 2-2断熱過程
  • 断熱過程 断熱関係式を求めたい。 断熱圧縮  シリンダーに気体を入れていきなり圧縮すると熱くなる。 中学辺りで実験しなかっただろうか? シリンダーに空気と一緒に綿を入れておいて、体重をかけてピストンを一気に押し込むと、綿がチカッと輝きを放ち、一瞬にして燃え尽きてしまう。 内部はかなりの高温になっていると思われる。  ディーゼルエンジンはこの原理を応用している。 ガソリンエンジンのような電気発火するための点火プラグは付いていないが、圧縮した時の高熱で燃料を自然発火させるのである。  ところでなぜ熱くなるのだろう。  pV = nRT だけでは答えは出て来ない。 圧力をかけてその分、体積が減って・・・減り方が足りないから T が増えるのか? いや逆か、体積が減る分だけ圧力が増して、増え方が予想外に大きいから・・・? こんなことを考えても温度が変化する理由は見出せない。  しかし実は簡単なことだ。 圧縮する時に d'W = - p dV の仕事を加えているのが原因だ。 そしてその熱エネルギーを外部に放出する暇も無いから温度が上がる。 断熱材を使って積極的に熱を遮断しているわけではないが、熱を通過させる暇を与えないので実質は断熱変化だと言える。  カルノーサイクルのところで断熱変化の話を持ち出しておきながら、こんな基本的なところをまだ説明していなかったことに今さら気付いたが、説明の順序を修正するつもりはない。 そもそも説明の順序がこうなっているのは、断熱変化について詳しく知らなくてもエントロピーの本質を理解するのに何も不都合がないことを示したいという目的があってのことだ。  ここに書いたくらいの話は説明しなくとも想像が付くだろう。 これは次の話をするためのちょっとした確認に過ぎない。 断熱関係式  圧力をかけて体積が減って、しかも同時に温度が上がるとなれば、 p と V の関係は単なる反比例ではない複雑なものになりそうだ。 しかし複雑とは言っても状態方程式はいつも成り立っているはずで、温度がどう上がるかだけが問題になっているわけだ。  しかし温度の変化は p と V の変化によるもので、 p と V はそれぞれ勝手に変化するのではないのだから、何らかの関係として式に表せるはずだ。 どうやったらいいだろう。  加えた仕事によって内部エネルギーが上昇することは知っているが、それが気体の温度の上昇とどういう関係があるのかさえ未だ不明だ。 確か、定積比熱は内部エネルギーの変化と温度の変化の比で表すことが出来たのでその関係が使えそうな気もするが、あれは体積が一定だという条件付で言える話だった。  ではどうすればいい? 何かヒントはないものか。  内部エネルギーの定義は次のようなものであった。  今は断熱過程 ( d'Q = 0 ) を考えているので、 と書ける。 この dU を dp でも dT でもいいから、別の変数で表すことが出来れば、体積変化 dV との間に何らかの関係式を引き出せそうだ。 ここで定積比熱 Cv を使えないかと考えてみる。 定積比熱の定義は であったから、この形式を見ただけで U ( T, V ) であると考えていると分かる。 つまり dU は、 と書き直すことが出来る。 これを先ほどの式に代入すれば、 となる。 このままではまだ式の中に U が入っていて気持ち悪い。 何とか消去する方法は無いだろうか。 確か前に次のような関係式を導いたことがあった。  よく見ると、そっくりそのまま使えそうな部分があるではないか
  • 全体公開 2007/12/26
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