資料:44件
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近代西欧社会の成立とキリスト教
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近代西欧社会が成立するに当たって
キリスト教が影響を与えた例
【 序論 】
私見では、近代社会の成立に大きく関わったと重要な規範文化とでも言うべきものを挙げるとするならば、まず政治的にはヨーロッパ各地において勃発した市民革命の原動力となった人権思想があり、さらに、経済的には資本主義があるのではないかと思う。市民革命はまさに、その激動を経験したからこそ個々の市民は様々な権利を獲得して自立した市民たりうる立場に到達し、資本主義の成立は、古代ギリシアなどにおいては公的な政治活動に比べると一段下のものとみなされていた状況とは異なり、私的領域における経済活動を拡大することにつながった。つまり、そうした過程を経て私的領域が増大したことから、市民社会が成立したと言えよう。
ただ、この時期には宗教改革も重なり、キリスト教、特にプロテスタント派の影響も抜きには語れない。こうした宗教的影響は、近代への転換期においてどのように働いていたのだろうか。
そこで、自分が論じたいのは近代社会を築き上げるうえで重要な役割を果たしたと思われる、資本主義や市民革命成立の下地にプロテスタンティズムが大きく関わっていたことである。前者についてはマックス・ヴェーバーが『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』において述べており、これを参考にして両者のかかわりについて論じたい。後者については、市民革命が進む上で重要な理念となった人権思想にキリスト教的影響が見られるのでそれを軸に議論を進めたい。
【 近代資本主義社会の成立とプロテスタンティズムの関わりについて 】
上述のマックス・ヴェーバーの著書によれば、彼の問題意識は西欧にのみ何故資本主義が成立したのかという所にあった。彼によれば、単なる拝金や利益追求型の営利活動は洋を問わず世界各地に存在するが、その活動に対する特殊な内面的作用の影響を受けた西欧型の合理的精神を有する資本主義は、他地域や全時代の状況に比べるときわめてその性質や成立の背景が特異であるという。
その背景を宗教的見地から述べるならば、16世紀から17世紀にかけてプロテスタンティズムの中でも大きな位置を占めるカルヴァン派やそこから派生したピューリタニズムの禁欲的思想が普及したことが肝要であり、それまでのカトリック教会の支配の下での形式的な信仰活動とは異なる状況が生まれた。そこでは、カルヴァンによる、「人間のために神があるのではなく、神のために人間が存在」し、人間の中でもごく一部の者しか救われないという「予定説」の考えから、来世での救済のために世俗内で禁欲的に、そして、自己を高めるという潮流が生まれる。その際、敬虔な信徒たちは、自己が神からの恩恵を受けるに値するかを各々で厳しく審査し、これが理性的(合理的)精神の涵養に繋がったのではないかと思われる。
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日本人の世界観とキリスト教の世界観
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「日本人の世界観」とは日本の文化と伝統である。これ以外には絶対にあり得ない。日本の文化と伝統は長い過去の歴史において、世界の多くの国々から学びとりそれを育成して来た。この過去の業績を大切にしなければならない。外から来るものをただ拒むのではなく、それを統合発展させる道こそ、我々民族に与えられたものなのである。日本人は古来より自然を愛しこれを育んで来た。自然界のあらゆるものに神が宿っているものとしてこれを敬い大切にしてきた。自然の恩恵を神とする精神文明を守り育ててきたのである。「日本人の世界観」とはまずなによりも、この神と一体となった日本民族の信念でなければならない。それが日本人の世界観の基本をなすものである。神・国家・家、それらが一体となってこそ日本人は日本的世界観を自分のものとすることができる。万世一系の天皇、私たちの国の体系の基本である日本的世界観は長い日本の歴史の中に『道』として存在して来たのである。この『道』を広く世界に紹介し進めることこそ我々の使命である、と考えていたかつての戦前の日本人はこれを「八紘一宇」の精神と呼び、その信念を貫いて戦った。
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キリスト教神学における「神の国」の教理的発展
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A・マクグラスによる、神学の歴史を記した書物『キリスト教神学入門』の最終章「最後の事物——キリスト教的希望」の中で、終末論を扱い、神の国と天との両方に言及している。神の国(basileia)と天(uranos)は聖書において異なる単語であるが、極めて類似した最後の事柄を表現している。
「個人の生や世界の終わりについての議論であり、伝統的に終わりの時に付随する出来事(審判、天国と地獄)についての議論」である最後の事柄の思想、終末論の歴史を概観してみたい。
参考文献;『キリスト教神学入門』(A.E.マクグラス、教文館)
『現代キリスト教神学辞典』(マクグラス編、新教出版社)
1. 新約聖書
イエスの宣教の主題は、神の国の到来であった。この「神の国」(マタイにおいてはよりユダヤ教的な同意語の「天の国」)言葉はイエスの宣教の最大の特徴のひとつとして認められている。
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神の国
新約聖書学
終末論
千年王国
アウグスティヌス
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アメリカ社会における新興宗教とキリスト教との関わりあいについて
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「アメリカ社会においてNew Ageの思想がいかなる影響を与えたのか?」
序論
このレポートでは、アメリカの新興宗教であるNew Ageのアメリカ社会への影響について、考えていきたい。そのために、アメリカにおける宗教の特殊性、とりわけ、キリスト教との関わりについて考えたい。先進国の中でも、特に宗教的関心が高いといわれるアメリカだが、その宗教はキリスト教が主流である。しかし同じキリスト教である、といってもその中で細かな考え方の違いが存在しているのもまた事実である。こうした差異はあるものの、アメリカの伝統的価値観にキリスト教が強い影響を与えてきた。
1960年代に端を発するNew Ageの広まりは、既存の価値観と完全に対立するするものであった。つまり、輪廻転生をはじめとする非欧米社会の宗教的概念に、多くのアメリカ人が強い拒否反応を示したのである。こうした、経緯はShirley Maclaineの著書“Out on a Limb”に詳しい。この本の引用から、われわれはNew Ageの思想に触れることができるだろう。それでは、始めていきたい。
宗教的な国、アメリカ
まず、アメリカにおける信仰について考える前に、そもそも宗教というものがどういうものなのか考えてみたい。日本人であるわれわれは、ともすれば宗教というものを何か胡散臭いものと捉えがちである。そして、多くの人が自分は無神論者であると考えている。しかし、本当にわれわれの中に信仰というものがない、と言い切ることができるのだろうか?
そもそも宗教に関して、辞書ではどういう説明がなされているのだろうか?三省堂の大辞林で「宗教」を調べてみると、『[1]神仏などを信じて安らぎを得ようとする心の働き。また神仏の教え。[2](補説)religion 経験的・合理的に理解し制御することができないような現象に対し積極的な意味と価値を与えようとする信念・行動・制度の体系。アニミズム・トーテミズム・シャーマニズムから、ユダヤ教・バラモン教・神道などの民族宗教、さらにキリスト教・仏教・イスラム教などの世界宗教にいたる様々な形態がある。』とある。実際のところ、宗教というものは概念的で実態として捉えにくいものであり、こうした辞書の説明は、あまりわれわれの理解の助けにはならないのかもしれない。しかし、この辞書の定義にあるように、宗教の基盤にあるのは超人的な現象の理由をどうにかして捉えようとする姿勢である。
こうした姿勢は、多くの哲学者の「宗教」の定義にも見ることができる。たとえば、マレットは宗教を「人間の有限性の克服」と考え、フレーザーは「超人的な力・存在に対する宥和」であると定義した。この定義は今回のレポートの重要な論点であるNew Ageの主要な考え方をずばり言い表しているのだが、これを言った哲学者がキリスト教の価値観に多分に支配されていたであろうという事実は示唆的である。かの有名なカール・マルクスは「宗教は阿片である。」と表現し、宗教が死後の世界や来世での救いを餌に革命を阻止していると激しく非難している。
アメリカという国においては、宗教というものがわれわれの想像以上に人々の意識の中に根付いている、ということが統計的に示されている。1997年にミシガン大学によって、主な国別の毎週の教会への出席率が調査された。その調査によると、アメリカ人の40%が教会のミサに出席していると回答した。この数字は、いわゆる欧米先進国の中ではイタリアと並んで高い水準である。この調査は電話によるものだったために、実際にそれだけの割合のアメリカ人が
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ユダヤ・キリスト教世界における悪魔の変遷、本当 az HC
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ユダヤ・キリスト教世界における悪魔の変遷
ユダヤ人の歴史
前10C イスラエル・ユダの二王国に分裂
前8C イスラエル王国滅亡(アッシリアのサルゴン2世)
前587 ユダ王国滅亡 (ネブカドネザル) →バビロン捕囚
その後 ペルシア・マケドニア・エジプト・シリア・ローマの支配
異民族による圧政
アレクサンドロス大王の東征→ギリシア人の中東への進出
文化の混交(ヘレニズムの風潮)
<ディアスポラ>の民として諸国に四散したユダヤ人→ヘレニズム化
パレスチナのユダヤ人→反抗
前2C初頭 セレウコス朝シリア(アンティオコス4世)
ユダヤ教の根絶・ヘレニズム化政策
強引な弾圧
エルサレム神殿の略奪
ヤハウェ礼拝の禁止
⇒反撥
<ハシディーム(敬虔派)>の登場
…律法を遵守してユダヤ人の民族的伝統を守ろうとする保守主義者
終末論が盛んになる
…人間は善人・悪人の2種類に分かれ、現在は悪人が支配しているが世界の終わりに悪人は滅ぼされ善人が報われる
メシア思想
…終末論で、この世の終わりの際に救世主が現れ、選ばれた善人を救ってくれる
黙示文学
…世の終わりの時を神が当時の義人に幻視させる形式の文学
現在目の前に存在する巨悪を神の仕業とは考えたくない
⇒神のほかに悪の元凶が必要
支配民族の宗教思想
悪魔の出現
<初期の悪魔の性質>
人に対する敵対者(サタン)。地位は低く地獄の王でもなく、意地悪な岡っ引き程度の存在。悪を憎む心から生まれる。過激な善悪二元論の宗教での闇の天使。
審判の日に天に復讐され永遠に火中に投げ込まれる。
名前はギリシア語、ヘブライ語などが新約聖書の時代に固有名詞化。
<その後の悪魔>
ペルシア渡来のゾロアスター教もユダヤ教に影響(悪の権化アハレマン)
悪霊→悪の権化、悪魔
一神教。絶対善と絶対悪に分かれ、世の終わりまで不断の戦いをする。
<後期ユダヤ教における偽典での悪魔>ヘレニズム時代
・悪霊の頭として、人に悪い思いを吹き込む
・新たな神の被造物、人間に対する嫉妬の為に(もしくは思い上がりから)楽園を追い出された天使の一派。その後楽園でサタナエルがアダム・エバを唆した。
・神に真っ向から刃向かっているわけではなく、神から甚だしい悪事をしでかす人間を惑わし苦しめる一定の権限をあたえられている悪魔も存在する。
・神から地上の番人、管理者に任じられた天使たちが美しい人間の娘と交わって(しかし人は肉に過ぎないのでこのとき神によって“死”が与えられた)巨人を生ませ、堕落させる知恵を授け神に閉じ込められた堕天使たち(総称サタン)。
・偉大なる英知の持ち主、ソロモン王に指輪で操られたりする。
名前、星座、働き、対抗する聖者や呪文も多く考えられる。
キリスト教、新約聖書
初期キリスト教…外典・偽典を生み出した後期ユダヤ教の一分派。
布教の際に最大の敵は異教。
<初期キリスト教の悪魔>
・絶対悪
・“死”を司るもの
・罪を犯した堕天使
・現在のこの世の支配者(後期ユダヤ教と共通、圧政下の弱者の宗教)
・異教徒の神々
・巨大な竜(年を経た蛇)の姿で書かれたりもする
・黙示録で終末の日に現れる悪魔像の多様性(悪魔の眷属、異形の相)
アバドン(アポリオン)、二匹の獣、バビロンの大淫婦
・悪霊として人に憑いて悩ませる
・サタン( =ベルゼブル)
・誘惑者
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人間
思想
キリスト
聖書
影響
契約
民族
裁判
ユダヤ
知識
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日本社会の豊かさ一考察−キリスト教倫理観をめぐって−
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1章はじめに
戦後、日本は高度経済成長期を経て豊かになったと言われている。実際、GDPは世界第2位まで登りつめ、経済大国日本とまでいわれるようになった。日本人の生活は、衣食住に困ることはなく、街には多くの娯楽施設が立ち並ぶ。そして、限りない消費を続ける人々。しかし、少し視点をずらせば、相次ぐ企業不祥事、青少年の異常な犯罪、離婚率の上昇、先進国の中ではトップの自殺率、と「豊かさ」とは正反対をいくようなことの多さに驚く。果たして、これで本当に豊かといえるのだろうか。一体、真の「豊かさ」とは何であろうか。近年、「豊かさ」には経済的なものと精神的なものがあるといわれており、少しずつ後者の必要性について叫ばれるようになってきた。本論文は、日本社会の「豊かさ」についてキリスト教倫理観を通して論じる。そして、キリスト教倫理が信者だけが共感する狭く閉鎖的なものでなく、今の日本社会にとって必要であるということについても同時に論じていきたい。
2章 「豊かさ」とは
1節 日本が求める「豊かさ」
「豊かさ」とは何かと聞かれて、何を思い浮かべるだろうか。有名店の高級料理を毎日のように食べることであろうか、ベンツやフェラーリなどといった高級な外車に乗ることだろうか、はたまた今流行の「セレブ」と呼ばれる人たちのような生活をすることであろうか。「豊かさ」にも、様々な基準があり千差万別の価値観がある。そして、それは置かれている境遇によって違う。例えば、食べるのが精一杯の暮らしならば、毎日食べる心配をしなくてもすむ食料の確保が豊かになることだ。また、学校に行きたくても学費が払えないならば、その学費を得ることが豊かになることだ。つまり、生きていくうえで必要とするもの、またほしいものが得られるとき、人は豊かになったというのだ。
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日本社会の貧しさ
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