資料:8,664件
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(レポート評価C)
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通信教育、レポート評価C(A~D判定中)のものです。
参考文献は「新・社会福祉養成講座3社会理論と社会システム」中央法規2009 です。
文字数1200字程度。全文をそのまま使用するのはおやめください。
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公益法人について
はじめに
行政や、政治、また公益法人やNPOは、最も公益性の高い領域や組織である。しかし、それらの領域や組織でも、公益に反する行為や出来事が絶えない。汚職、不正献金、政治等資金隠し、監督対象企業へのたかり、秘書給与や年金保険金を企業に負担・肩代わりさせる政治家の驕り、公金を公金と思わぬ裏金作り、資料隠し、不正経理、脱税など不正・不法な行為が繰り返し表面化している。
これらは、いったい何が原因なのだろうか。それぞれに関わる人が、所属する組織や活動の本来の目的や本質をわきまえずに、ただ自らの名誉や立身のため、あるいは自らの生活の豊かさや安定のためだけに、その道に進むといった個人的要因によるのであろうか。それとも、制度や社会に問題があるのであろうか。いずれにしろ、公益や公益性がないがしろにされているわけで、国民にとっては極めて不幸である。
そこで、本レポートでは、改めて公益法人とは何かを問い直し、公益法人制度改革の背景や事例を踏まえた上で、公益法人の活動の問題点と改革の方向を論じたいと思う。
公益法人の位置
公益法人は、公益に関わる組織的活動や役割としては最初に法令で定められた組織であり、公益の理念や活動の代表的な担い手・主役である。具体的には、狭義の意味でいう財団法人と社団法人、それに広義の枠に含まれる社会福祉法人、学校法人、宗教法人などをいうが、ここでは、狭義の意味の公益法人である民法上の財団法人と社団法人を見ていきたい。これらの法人は、行政の手の行き届かぬところに手を差し伸べ、大学や研究所、そこに従事する研究者などや、社会福祉諸団体、あるいはNPOなどのボランティア団体にいかに多くの助成や支援してきたかは改めて言うまでもない。しかし、有益な活動とはいえ、そういった活動では当事者・関係者にはなりにくい一般市民からは、公益法人というものが見えにくく、距離のある存在である。それだけに、多くのまともな公益法人の実態が伝わらず、公益法人本来の公益活動に専念しないで、公益に反する活動に従事したり、さらには不法な行動に出たりする公益法人が殊更目立ってマスコミなどを通して伝えられることになりかねなかった。そうでなくても、基金の運用益の過少もあって公益は看板だけで、公益活動を放棄や停止している公益法人も少なくない。近年きわめて元気なNPOに比べて、公益法人はますます存在意義が見えにくくなっている。
公益法人の生成
公益法人が誕生したのは、資本主義経済がいよいよ本格化する産業革命期であった。その時代は、労働問題、貧困問題、公害問題も表面化し、社会諸問題が一過性のもので、地域のリーダーたちの対応で何とか克服できるというそれまでの認識が決定的にぐらつき、組織的、かつ永続的に対応する必要性が認識されたのである。それに応える新しい1つの施策が公益法人制度であった。要するに、公益法人の成立は、1つには社会的諸問題の表面化や拡大に対応する社会的必要性を、もう1つには明治維新以来、救助、援助、保護、保全、助成、育英などの公益活動が民間で貯蓄されてはいたが、それに一定の保護を加え、さらに時代状況にあわせて、一層組織化を促す必要がではじめていた状況を反映するものであった。国の狙いも、既存の民間の公益活動にあてはめるとか、公益はこうあるべきであると上から押し付ける趣旨から出発したのでは決してなかった。現実の民間の公益活動をみても、多くは、明治維新以来、各地の農業を基盤とする経済活動の現場の必要性から、また貧困や差別が広まる地域社会の現場の必要性から、地域のリ
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