社会問題を扱う授業にて、A評価を受けたレポートです。
部落問題について自分の考えを論じました。どうかご参照ください。
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被差別部落:根本的対策のゆくえを考える
社会学部
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1 .はじめに:テーマの選定理由
被差別部落問題(以下部落問題)は未だに根絶されずにいる。同和対策特別措置法の
30 年余の実施により、部落の暮らし向きは改善されたものの抜本的な解決策とならずに済
んだ。筆者は、以降自治体に一任された対策事業が統一性に欠け、部落を社会より一層孤
立させる実態を顧みる必要性を覚えたため、部落問題を論じようと考えた。故に本稿では
講義の内容を踏まえ部落問題と解放運動の負の遺産を概説し、解決に向けての究明の在り
方を探りたい。
2 .遅々として進まない被差別部落問題の解消
本節では部落問題が直面してきたジレンマについて二分して説明を行う。第一に、部
落解放運動の運用失策による問題解決の遅延である。代表的な解放運動団体である部落解
放同盟は、39222年登場した最初の全国規模の団体であった水平社の脈を継承する団体で、
3926 年より現名称を維持しており各都道府県に支所を置く。同団体により、固くタブー視
されていた部落問題の掘り起こしが可能になり始め、現に狭山事件(392 0)の被害者...