【課題】
上代から近世までの国文学の展開を、散文を中心に説明しなさい。
※丸写しで不合格になった方がいらっしゃいます。”参考”にしてください。
国文学史
① 上代から近世までの国文学の展開を、散文を中心に説明しなさい。
まず、上代とは古代文学の前半期のことであり、日本文学が誕生してから奈良時代までの時代区分で
ある。中国から漢字が伝来するまで日本人は文字をもっておらず、口述によって神話や伝説、歌謡などを伝えてきた。これらの神話や伝説が文字として伝えられたのは、奈良時代の始め、八世紀初頭から中頃のことである。
稗田阿礼が誦み習ってきた帝紀(天皇の系譜など)、本辞(諸氏に伝わる神話など)を、元明天皇の命により、太安万侶が筆録し、和銅5年に「古事記」として記したのが初めである。古事記は、3巻からなり、上巻は神話、中・上巻に初代神武天皇から33代推古天皇までの事跡を記す。中国大陸から漢字が輸入され、それによって成立し、遣隋使によって中国大陸から文化的に大きな影響を受けた。序文は漢文で書かれているが、それ以外の部分は、漢字の音と訓とを混ぜ合わせた変体漢文である。特に人名や歌などは一字一音の「万葉仮名」で書かれ、仮名発明以前の表記の工夫がしのばれる。
「日本書紀」は日本で最初の勅撰歴史書である。編者は舎人親王を中心とし、神代・神武天皇...