【課題】
文の内部構造の概観(「羅生門の文から」)
※丸写しで不合格になった方がいらっしゃいます。”参考”にしてください。
文の内部構造の概観(「羅生門の文から」)
(1)日本語の述語の内部は、単語を次々連接していくことからできており、その順序はほぼ一定している。具体的な例文を区切ったもので説明していく。
●部屋を散らかしたままだったら、母親に片づけ{させ/られ/てい/た/だろう}。
この{}の中を詳しくみると、させ(出来事が使役である)、られ(出来事が受身である)、てい(出来事が進行中である)、た(出来事が過去の事である)、だろう(話し手による推測)、となっている。この構成要素は日本語学の用語で順に、ヴォイス(態)アスペクト(相)、テンス(時)、モダリティと呼ばれる。これらの構成要素についての個々の説明を以下に述べる。
① ヴォイス(態)は、動詞によって表わされる事象を、誰・何の、誰・何に対する関わり方または関わられ方、関わらせ方として述べるかを表わす。
② アスペクト(相)は、動詞の表す動きの中のどの過程にあるかを表わす。たとえば、「読み始める」、「読んでいる」、「読み終わる」、「読んである」は、「読む」という動きがそれぞれ、始まること、進行中であること、終わること、終了した結果が続いていることを示し...