「女性と人権」と一言で言っても、実際には様々な面から見た人権がある。私たちが日々感じる人権問題としては、女性のパート・有期労働者の雇用・賃金問題や、男女賃金格差、育児・介護休業問題、夫婦別姓についてなどだろう。パート労働者の約7割を占める女性は、女性であることの差別に加え、パート労働者として賃金や諸権利の上での差別という、二重の差別に苦しんでいる。また同じ仕事をしているにも関わらず、男性労働者と比べ女性の賃金は6割強に過ぎないのが現状だ。99年に労働基準法の「女子保護規定」がなくなったことにより、ますます女性に男性並みの厳しい労働が強いられているが、女性の賃金は相変わらず低いままである。女性の賃金が男性の9割のオーストラリア、8割のフランス、イギリス、オランダに比べても、日本は極めて低い水準であることが分かる。
育児・介護休業は制度としてあるものの、広範な労働者が利用できるものとは言えず、利用する女性は少ない。そのため結婚・妊娠を機に退職する女性が多数を占める。また、この育児・介護休業法が改正されたとしても、仕事と家庭生活を両立できる社会にするためには、労働条件の抜本的な改善が不可欠であると考えられる。具体的には、保育・学童保育の拡充や、休暇を取ること自体を困難にしている長時間・過密労働の改善であると考える。
このように、社会の中で女性は男性と対等に扱われているとは言いがたい。女性の社会進出が進む一方で、いまだに女性の人権は様々な形で侵害されているのだ。
「女性と人権」と一言で言っても、実際には様々な面から見た人権がある。私たちが日々感じる人権問題としては、女性のパート・有期労働者の雇用・賃金問題や、男女賃金格差、育児・介護休業問題、夫婦別姓についてなどだろう。パート労働者の約7割を占める女性は、女性であることの差別に加え、パート労働者として賃金や諸権利の上での差別という、二重の差別に苦しんでいる。また同じ仕事をしているにも関わらず、男性労働者と比べ女性の賃金は6割強に過ぎないのが現状だ。99年に労働基準法の「女子保護規定」がなくなったことにより、ますます女性に男性並みの厳しい労働が強いられているが、女性の賃金は相変わらず低いままである。女性の賃金が男性の9割のオーストラリア、8割のフランス、イギリス、オランダに比べても、日本は極めて低い水準であることが分かる。
育児・介護休業は制度としてあるものの、広範な労働者が利用できるものとは言えず、利用する女性は少ない。そのため結婚・妊娠を機に退職する女性が多数を占める。また、この育児・介護休業法が改正されたとしても、仕事と家庭生活を両立できる社会にするためには、労働条件の抜本的な改善が不可欠で...