1. 目的
ビデオカメラを使用して、落下運動をコマ撮りすることにより、重力加速度 の値を求めるとともに、落下運動に対する空気抵抗の影響を調べる。
2. 理論
加速度 のもとで、落下する物体の運動方程式は、
・・・・・?
と書ける。ここで速度 は上向きを正にとる。式?の解は、 で の初期条件のもとで
・・・・・?
で与えられる。この解は時間 の増加とともに速度 の大きさ(速さ)が、それに比例して大きくなることを示している。空気中を落下する物体では、物体の速度の大きさは無限大に大きくなることはなく、空気の抵抗と釣合い、ある一定の値にとどまる。これを終端速度といい で表す。空気抵抗は、速度の1乗と2乗に比例するものがあるが、通常の速度領域では圧倒的に2乗に比例する抵抗が利き、運動方程式は、・・・・・?
となる。ここで は落下運動の形と大きさで定まる定数で球形の物体の場合には、・・・・・?
となる。ここで は球の半径、 は空気の密度で20℃,760mmHg下では、
である。終端速度 は、式?において、 として の条件より ・・・・・?
と求まる。?式は で の条件のもとで積分を行うと、・・・・・?
となる。また で高さ から落下したときの変位 は
より ( を用いて) ・・・・・?
となる。
3. 実験方法
1)実験を始める前に気温、大気圧を測定して実験書の巻末の諸定数表より空気の密度を求める。
2)鉄、発泡スチロールの球の直径、質量をそれぞれ測定する。
3)共同実験者の一人が踏み台の上に乗り鉄の球を持ち上げ目盛の0の位置に合わせる。
4)ビデオデッキの録画ボタン(REC)を右に動かし録画を開始する。
5)テープの走行が安定した後、発泡スチロールの球を落下させる。
6)さらに鉄の球を落下させる。
物理学実験 落下運動
目的
ビデオカメラを使用して、落下運動をコマ撮りすることにより、重力加速度 の値を求めるとともに、落下運動に対する空気抵抗の影響を調べる。
理論
加速度 のもとで、落下する物体の運動方程式は、
・・・・・①
と書ける。ここで速度 は上向きを正にとる。式①の解は、 で の初期条件のもとで
・・・・・②
で与えられる。この解は時間 の増加とともに速度 の大きさ(速さ)が、それに比例して大きくなることを示している。空気中を落下する物体では、物体の速度の大きさは無限大に大きくなることはなく、空気の抵抗と釣合い、ある一定の値にとどまる。これを終端速度といい で表す。空気抵抗は、速度の1乗と2乗に比例するものがあるが、通常の速度領域では圧倒的に2乗に比例する抵抗が利き、運動方程式は、
・・・・・③
となる。ここで は落下運動の形と大きさで定まる定数で球形の物体の場合には、
・・・・・④
となる。ここで は球の半径、 は空気の密度で20℃,7...