日本では、昔から新しい人権について論議がされてきた。元来人権は自然権であると考えられている。それはフランス人権宣言・世界人権宣言・日本国憲法などに記されている。しかし人権には矛盾が生じていた。自然権思想における人権では、生まれながらに持っている権利として考えられ、また無時間的である。しかし人権を制度化したことによって、制度後の人にだけ意味を持つようになり、制度前に亡くなった人には無意味になった。そもそも人権を守るための法律は必要なのか。問題なのは相手に対してどう思い、行動していくのかだと思う。人権の基底的な「倫理」は、相手のことを思いやるという「個人の尊厳」の相互承認である。その柱が黄金律であ...