中央大学通信2018年行政法第2課題[評価D]

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    1.行政活動の手続的規制を行う意義と目的

     行政は公益を達成するという目的のため様々な活動を行う。その活動には非権力的なものだけでなく権力的であるもの、また国民に不利益を課すもの、利益を制限する場合がある。これら権力が不法に行使されないよう、法的根拠を明確にし、また行政の恣意を排除し公平の原則を実現しなければならない。そのために手続的規制、適正手続保障が不可欠とされる理由は、以下の3つである。(1)手続保障の実体的適性確保機能。個別事情が十分に考慮されないことから起こりうる不利益回避のため、弁明等による防御の機会を与えたり、意見を聴取するなどの事前手続きが必要となるため。(2)手続保障の権利保護機能。国民の権利自由を十分に保護するためにも、処分による損害や権利侵害が発生する前の段階で、防御や意見表明の機会を保障する必要があるため。(3)手続保障自体の保護法益性。個人の尊厳の保護にとって、内容面だけでなく手続面でも適正な処遇を受けることが不可欠の要請であるため。

     しかし戦後長い間、行政活動の内容が法に沿っているかという点が重視され、違法な活動が行われた場合には裁判所が審査し是正すれ...

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