経営戦略の意味・重要性・体系、多角化戦略の功罪、資源展開戦略について
※これにPPMの限界についての言及を加えると尚良し。
「戦略」という概念は、“戦術”と同類語で元々は軍事用語として知られている。経営学の分野で戦略という概念が登場したのは19
60年のアメリカで、チャンドラーという人物が最初に説いている。
彼によれば、戦略は「企業の目標達成に必要な経営資源の配分」であり(1962年『組織は戦略に従う』より)、また、「企業の基本的な長期目的を決定し、これらの諸目的を遂行するために必要な行動方式を採択し、諸資源を割り当てることと定義」している。(19
67年『経営戦略と組織』より)
チャンドラー以外にも様々な研究者が経営戦略論を説いているが、経営戦略の本質的要素は、「基本方針」「長期的観点」「環境との関わり方」が重要であるとしている。これらの項目をまとめると、「経営戦略とは、企業の基本方針や将来像を、長期的観点から環境との関わり方を中心に描いた意思決定の指針である」と認識できる。
企業は、変動的環境に適応する必要があるが、その一部をコントロールすることも可能である。しかし、そのためには一貫性と柔軟性のバランスに配慮し、環境にうまく適応するための経営戦略が必要不可欠となる。
戦略を構成する要素として、ア...