介護保険制度について
1 介護保険制度の現状
平成12年度より、ドイツの介護保険制度を参考に、社会保険方式による、介護保険制度がスタートした。施行されてかなりの年月が経過してなお、様々な問題が山積みである。地域におけるサービス内容・保険料の格差、介護保険指定事業所による、介護保険給付費の不当利得などが挙げられる。平成18年4月には制度の様々な問題点を洗い出して改正された「改正介護保険法」が施行された。様々な問題のその中で、厚生労働省は「介護保険改正の骨子」により、問題点を大きく3つ取り上げている。
2 介護保険制度の問題点
第1点目に、介護支援専門員の質の低さを指摘している。社会保障審議会介護保険部会における資料中の高齢者介護研究会の報告書から、(ケアマネジメントの現状)として、「介護保険制度により新たに導入されたものにケアマネジメントがある。これは、高齢者の状態を適切に把握し自立支援に資するサービスを総合的、計画的に提供する為の仕組みであり、介護保険の中核となるものである。しかし、高齢者の状況を判断するアセスメントが十分ではない為、適切で効果的なサービス提供が行われていないとの指...