2)呼吸器系のフィジカルイグザミネーション
<目的>
呼吸音や胸部の打診音を聞くことによって、肺炎の現在の状態、肺炎の悪化の早期発見をすること。
呼吸音から痰や分泌物の貯留がないかなどを把握し、肺炎が悪化を防ぐこと。
入院時から現在に至るまで労作時の息切れが見られているため、呼吸器系に異常がないか観察すること。
<必要物品>
・バスタオル、
<手順>
①患者に肺や胸郭内(胸部の中)の状態を把握するために胸部の打診や聴診を行うことを説明する。
留意点:患者は聴力が低下しているため、耳元で大きく低めの声でゆっくりと説明する。
②カーテンを閉め、ベッドがギャッチアップされている場合は元に戻す。
留意点:ベッドを戻す時は声をかけながらゆっくり戻す。
③掛け物をお腹のあたりまでさげ、バスタオルで上半身を覆い、和式寝衣の場合は紐をして前を開き、パジャマの場合は上着のボタンを外す。
留意点:・高齢であり、温度の差は身体的な負担になる可能性があるため、病室内の温度に気をつける。
・この時、皮膚の状態(発疹・発赤、乾燥の有無と程度)を観察する。
④胸郭の可動性の観察をする。
患者の胸郭の上...