事例から民法を考える (法学教室ライブラリィ)の解答です。本書は、法学教室にて人気連載の事例シリーズのうち、民法を単行本化したものです。
このシリーズは、刑法、会社法、民法と好評であり、事例問題形式での民法演習書として本書の問題は完成度が高く、基本論点を網羅するとともに「考えさせられる」良問が揃っているため、現時点で,民法科目最高の問題集であります。
充実した解答のついていない本書において、本解答は貴重なものであると思います。特に,答案を書くにあたり,受験生が苦手とする「事実の評価部分」が充実していますので、司法試験対策には非常に有用な内容に仕上がっております。
そして、本解答は司法試験合格者に添削をしてもらった上で作成しているため、信頼できる内容になっていると考えます。 また、発展的な問題については、参考文献や参考資料を引用した上で作成もしておりますので、学習の便宜上、有効な内容となっております。
事例から民法を考える4
第一 設問1
1.(1)A→B
・訴訟物:所有権に基づく返還請求権としての土地明渡請求権
・土地の明渡請求をする場合の要件事実
①原告が、平成○年○月○日当時、当該土地を所有していること
②被告が当該土地を占有していること
・請求原因事実
1、原告Aは、2011年11月18日当時、本件土地を所有していた
2、被告Bは、本件土地を占有している
3、よって、原告Aは被告Bに対し、所有権に基づき、本件土地の明渡しを求める
(2)A→DEF
・訴訟物:Aの所有権に基づく妨害排除請求権としての抵当権設定登記抹消登記請求
・抵当権設定登記の抹消登記手続請求の要件事実 ①原告が本件土地を所有していること
②本件土地についてY名義の抵当権設定登記が存在すること
・抵当権設定登記の抹消登記手続請求の請求原因事実 ①原告Aは別紙物件目録記載の土地を所有している。
②本件土地について、別紙登記目録記載の抵当権設定登記がある。
③よって、AはDEFに対し所有権に基づき、抵当権設定登記の抹消登記手続をすること
を求める。
2.
・Yの反論:所有権に基づく土地明渡請求訴訟に対する被...