刑法事例演習教材 第二版(新版) 47

閲覧数3,394
ダウンロード数2
履歴確認

    • ページ数 : 4ページ
    • 会員990円 | 非会員1,188円

    資料紹介

    刑法事例演習教材 第2版(新版)の解答です。事例問題形式での刑法演習書として本書の問題は完成度が高く、基本論点を網羅するとともに「考えさせられる」良問が揃っているため、現時点で,刑法科目最高の問題集であります。
    充実した解答のついていない本書において、本解答は貴重なものであると思います。特に,答案を書くにあたり,受験生が苦手とする「事実の評価部分」が充実していますので、司法試験対策には非常に有用な内容に仕上がっております。
    そして、本解答は司法試験合格者に添削をしてもらった上で作成しているため、信頼できる内容になっていると考えます。 また、発展的な問題については、参考文献や参考資料を引用した上で作成もしておりますので、学習の便宜上、有効な内容となっております。

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    第47問
    第1 乙の罪責
     1 A銀行に対する詐欺罪(246条1項)
      A銀行B支店従業員Cに対し、目的を秘して口座開設の申し込みをし、通帳キャッシュカードの交付を受けた行為について詐欺罪の成否を検討する。
      詐欺罪の要件は、①欺罔行為②相手方の錯誤③財物の交付及びこれらが因果関係で結ばれていることである。
    (1)①欺罔行為とは、相手の交付の判断の前提となる重要な事実を偽ることを言う。
    乙の口座開設申込み時、金融機関では預金取引に関する約款等で預金口座の譲渡を禁止しており、A銀行もそれを採用していた。そのため、乙に応対したCとしては、通帳・キャッシュカードを第三者に譲渡する目的で口座開設の申し込みをしていることを知っていれば、申込みに応じることはなかった。そうすると、第三者に通帳キャッシュカードを譲渡するか否かというのは、交付の判断の前提となる重要な事実といえる。
    乙は、かかる事実をあえて秘して申込みをしており、その意図を秘した申込み行為が重要な事実を偽る行為といえ、①欺罔にあたる。
    (2)Cは、乙の欺罔行為によって第三者へ譲渡する意図をしらず、承諾しており②錯誤も認められる。
    (...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。