私自身の実例をもとに、ハイリスク家庭で育った子どもが抱える生きづらさについて、また、発達特性が与える人生への影響などについて様々な視点から考察を重ねていき、「虐待」予防に向けて予防的に関わることがいかに大切か、また、様々な「出会い」がもたらす「プラス」の要素についても考察を行っていく。
【エッセイ】ハイリスク家族~私の場合(その1)~
「ハイリスク家族」というと、何を想像されるだろうか?
何に対しての「ハイリスク」だろうか。
ここでは「虐待」を意味する。
「ハイリスク家族」とは、多問題家族ということであり、「虐待」が起こる可能性が高い家族のことを意味する。
通常、児童分野や、高齢者分野で「虐待」について学ぶときにもよく耳にする言葉である。「ハイリスク家庭」ともいう。そのような家族は、本来の家族(家庭)としての役割を果たせないため、「機能不全家族」とも言われる。
「機能不全家族」という書籍があるが、その中で詳細に様々な事例や「ハイリスク家族」だからこそ容易に人生において起こりうるであろう、その家族の困難、生きづらさなどについて分かりやすく取り上げられている。
この「エッセイ」ではより、リアルに伝えるため、また、そういうハイリスク家族の中で成長した子どもは、どのような過程(人生)を経るのか、通常悪いイメージばかり持ちやすいが決してそういう事例ばかりではない、人との出会いや置かれた環境、経験によって、人の人生は良くも悪くも大きく変わっていけることを私自身の実例で知ってもらい...