地球温暖化シミュレーションとは

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    資料紹介

    解説映像
    地球温暖化シミュレーションとは
    概要
    地球温暖化に対して、私たちがもし何も対策をしなければ、
    2100年の地球はどうなってしまうのでしょうか。
    温暖化の影響を予測し、防止する対策を検討するために、世
    界中で物理法則に基づくコンピュータシミュレーションであ
    る「気候モデル」によって未来の気候を予測する研究が行わ
    れています。本サイトでご覧いただくシミュレーション映像
    は、国立環境研究所、東京大学気候システム研究センター、
    海洋研究開発機構の共同研究チームによって、世界最大級の
    スーパーコンピュータ「地球シミュレータ」を使って1950年
    から2100年までの地球温暖化予測を行った研究成果です。「
    経済成長優先でグローバル化が進み、化石燃料と新技術をバ
    ランスよく用いる社会」を想定して計算されています。
    計算結果の映像の内容を、より深くご理解いただくために、
    まずは本映像をご覧ください。この映像を最後までご覧いた
    だくと、その他の映像が視聴できるようになります。
    解説:江守正多(国立環境研究所)
    シミュレーション映像1
    地表気温の変化(1)
    概要
    1950年から2100年までの、地表から2mの高さの気温の変
    化を示しています。1900年頃の各地点の平均地表気温を基
    準に、気温が上がるところは赤色、下がるところは青色で
    示しています。
    温暖化と聞いて、まず気になるのは気温の変化ですが、地
    球 は 一様に暖まっていくわけではありません。たとえば、
    北極やヒマラヤ付近は、現在は雪や氷で覆われています。
    こうした地域は、温暖化によって雪や氷が溶けて黒い地面
    や海面が表に出てくることにより、太陽の光を余計に吸収
    するようになります。そのため、他の地域に比べて温度上
    昇が高くなります。また、海上よりも陸上のほうが、温度
    上昇が高いところが多いことなどががわかります。
    シミュレーション映像2
    地表気温の変化(2)
    概要
    1950年から2100年までの、地表から2mの高さの気温の変
    化を示しています。1900年頃の各地点の平均地表気温を基
    準に、気温が上がるところは赤色、下がるところは青色で
    示しています。年々の自然の揺らぎを繰り返しながら、徐
    々に気温が上昇していく様子がわかります。
    右側のグラフは、地球表面全体を平均した地表気温の変化
    を示しています。このシミュレーションでは、1900年と比
    べて、2028年に2℃、2052年に3℃、2100年に5℃上昇する
    ことが予測されました。この結果は、世界で研究されてい
    る予測結果の中では、かなり高い数値です。
    シミュレーション映像3
    降水量の変化率
    概要
    1900年頃に各地点に降っていた平均降水量に比べて、どれ
    くらい増減するかを示しています。降水量が増加するとこ
    ろを青色、減少するところを赤色で示しています。1900年
    を基準として、その値からの変化を%で表していますので、
    もともと雨が少ない砂漠などでは、大きな変化が見られる
    ように表示されます。
    地球が暖かくなることによって、大気の中に含まれる水蒸
    気の量が増えます。また、地球全体の平均では、降水量が
    増え、地表からの蒸発量も増えます。つまり、地球をめぐ
    る水の循環が今よりも活発になると考えられています。
    温暖化が進むと、高緯度地方や、熱帯太平洋で降水量が増
    えることが予測されています。
    逆に、もともと降水量が
    少ない亜熱帯を中心に、ますます雨が減る地域が出てきま
    す。
    シミュレーション映像4
    土壌水分量の変化率
    概要
    土壌水分とは、地面の湿り具合のことで

    資料の原本内容

    解説映像
    地球温暖化シミュレーションとは
    概要
    地球温暖化に対して、私たちがもし何も対策をしなければ、
    2100年の地球はどうなってしまうのでしょうか。
    温暖化の影響を予測し、防止する対策を検討するために、世
    界中で物理法則に基づくコンピュータシミュレーションであ
    る「気候モデル」によって未来の気候を予測する研究が行わ
    れています。本サイトでご覧いただくシミュレーション映像
    は、国立環境研究所、東京大学気候システム研究センター、
    海洋研究開発機構の共同研究チームによって、世界最大級の
    スーパーコンピュータ「地球シミュレータ」を使って1950年
    から2100年までの地球温暖化予測を行った研究成果です。「
    経済成長優先でグローバル化が進み、化石燃料と新技術をバ
    ランスよく用いる社会」を想定して計算されています。
    計算結果の映像の内容を、より深くご理解いただくために、
    まずは本映像をご覧ください。この映像を最後までご覧いた
    だくと、その他の映像が視聴できるようになります。
    解説:江守正多(国立環境研究所)
    シミュレーション映像1
    地表気温の変化(1)
    概要
    1950年から2100年までの、地表から2mの高さの気温の変
    化を示しています。1900年頃の各地点の平均地表気温を基
    準に、気温が上がるところは赤色、下がるところは青色で
    示しています。
    温暖化と聞いて、まず気になるのは気温の変化ですが、地
    球 は 一様に暖まっていくわけではありません。たとえば、
    北極やヒマラヤ付近は、現在は雪や氷で覆われています。
    こうした地域は、温暖化によって雪や氷が溶けて黒い地面
    や海面が表に出てくることにより、太陽の光を余計に吸収
    するようになります。そのため、他の地域に比べて温度上
    昇が高くなります。また、海上よりも陸上のほうが、温度
    上昇が高いところが多いことなどががわかります。
    シミュレーション映像2
    地表気温の変化(2)
    概要
    1950年から2100年までの、地表から2mの高さの気温の変
    化を示しています。1900年頃の各地点の平均地表気温を基
    準に、気温が上がるところは赤色、下がるところは青色で
    示しています。年々の自然の揺らぎを繰り返しながら、徐
    々に気温が上昇していく様子がわかります。
    右側のグラフは、地球表面全体を平均した地表気温の変化
    を示しています。このシミュレーションでは、1900年と比
    べて、2028年に2℃、2052年に3℃、2100年に5℃上昇する
    ことが予測されました。この結果は、世界で研究されてい
    る予測結果の中では、かなり高い数値です。
    シミュレーション映像3
    降水量の変化率
    概要
    1900年頃に各地点に降っていた平均降水量に比べて、どれ
    くらい増減するかを示しています。降水量が増加するとこ
    ろを青色、減少するところを赤色で示しています。1900年
    を基準として、その値からの変化を%で表していますので、
    もともと雨が少ない砂漠などでは、大きな変化が見られる
    ように表示されます。
    地球が暖かくなることによって、大気の中に含まれる水蒸
    気の量が増えます。また、地球全体の平均では、降水量が
    増え、地表からの蒸発量も増えます。つまり、地球をめぐ
    る水の循環が今よりも活発になると考えられています。
    温暖化が進むと、高緯度地方や、熱帯太平洋で降水量が増
    えることが予測されています。
    逆に、もともと降水量が
    少ない亜熱帯を中心に、ますます雨が減る地域が出てきま
    す。
    シミュレーション映像4
    土壌水分量の変化率
    概要
    土壌水分とは、地面の湿り具合のことです。1900年頃の各地点の土
    壌水分に比べて、どれくらい増減したかを%で示しています。土壌
    水分が増加するところを青色、減少するところを赤色で示していま
    す。土壌水分は、雨や雪解け水があると増加し、蒸発によって減少
    します。この場合の蒸発とは、植物が根から水分を吸い上げて「蒸
    散」する場合も含みます。
    温暖化が進むと、地面から水分が蒸発しやすくなります。したがっ
    て、降水量が大きく増えるような地域をのぞいて、地面が乾燥する
    ところが多くなります。
    このシミュレーションには、地面が乾燥して植物が育ちにくくなる
    効果や、森林火災、森林伐採により森林が減少する効果は入ってい
    ません。
    シミュレーション映像5
    海面水位の変化
    概要
    1900年頃を基準とした各地点の海面水位の変化を表してい
    ます。海面が上昇するところを赤色、下降するところを青
    色で示しています。
    温暖化によって海面は上昇しますが、その理由はふたつあ
    ります。ひとつは、海が温まることによって海水が膨張す
    ること。もうひとつは、南極とグリーンランドの氷床や、
    山岳の氷河が溶けて海に流れこむことです。
    温暖化が進むと、南極などの氷河の流れが速くなる可能性
    がありますが、このシミュレーションにはその効果は入っ
    ていません。もしも実際にこの効果が生じると、海面の上
    昇はさらに大きくなります。
    シミュレーション映像6
    雪氷面積
    概要
    陸の上は雪の面積、海の上は海氷の面積の変化を示してい
    ます。一年間を平均して、各地点が雪や氷で覆われている
    面積の割合を色の違いで表しています。
    この映像は、地球を北極側から見た視点で表しています。
    このシミュレーションでも、北極海の海氷の面積が年々減
    少していく様子が見て取れますが、実際に人工衛星からの
    観測により、2007年の9月には予想を上回る海氷の減少が
    観測されました。このまま減少が続けば、21世紀前半に9
    月の海氷が消えてしまう可能性もあります。
    解説映像
    社会への影響
    概要
    温暖化によって生態系や人間社会は大きな影響を受けると考
    えられています。温暖化の進行を食い止めるためには、世界
    の温室効果ガスの排出量を大幅に減らさなくてはなりません。
    そのためには、一人ひとりの取り組みはもちろん、地域、企
    業、国といったあらゆるレベルでの取り組みが必要です。
    ご覧いただいたシミュレーション映像は、IPCCが設定した人
    間社会の4つの未来シナリオのうち、「経済成長優先でグロー
    バル化が進み、化石燃料と新技術をバランスよく用いる社会
    」(IPCC SRES A1Bシナリオ)に基づいて計算されたものです。
    従って、これらの映像が示す地球の姿はコンピューターに
    よって計算された、ひとつの仮定された未来にすぎません。
    一人ひとりが力を合わせ、今から行動することで、未来はま
    だ変えることができます。

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