地球温暖化の証拠 2003年3月~2006年9月

閲覧数4,026
ダウンロード数68
履歴確認

    • ページ数 : 35ページ
    • 全体公開

    資料紹介

    1
    地球温暖化の証拠
    2003 年 3 月~ 2006 年 9 月
    2003.3.8
    <黄砂>温暖化でゴビ砂漠付近からの飛来量増加 東大チーム発表
    最近増えている早春の黄砂について、東京大気候システム研究センターの中島映至教授らの研究チー
    ムは7日、地球温暖化によって、日本に近いモンゴル・ゴビ砂漠付近からの飛来量が増加したためとす
    るシミュレーションを発表した。各地での観測結果とも一致し、「このまま温暖化が進めば、将来も日本
    に飛来する黄砂の量は増え続けるだろう」と分析する。
    黄砂は、ゴビ砂漠や中国西部のタクラマカン砂漠の砂が風で巻き上げられ、西風に乗って飛来する現
    象だ。研究グループによると、温暖化でゴビ砂漠の積雪量が減って雪解けが早まり、春先の風で巻き上
    げられる砂の量が増えたという。風が強い状態も続いている。
    一方、中国西部のタクラマカン砂漠付近では風が弱まり、巻き上げられる砂が減っている。中国内陸
    部の黄砂の観測量も減少している。
    中島教授は「黄砂には大気汚染物質も多く含まれている。15日から韓国、米国と協力して大気の集
    中観測を行い、大気中の砂や汚染物質の増加状況を調べたい」と話している。 【永山悦子】(毎日新聞)
    2003.3.14
    温暖化による水不足や洪水報告 欧米NGOが中京でシンポ
    第3回世界水フォーラムを前に、シンポジウム「21世紀の課題・地球温暖化と水問題」(気候ネット
    ワーク主催)が14日、京都市中京区のハートピア京都で開かれた。
    地球温暖化は、氷河の融解や海面上昇などの原因になり、世界の水問題に密接に関係している。欧米
    のNGO(非政府組織)関係者が、温暖化が引き起こす水不足や洪水、温暖化対策としての水力発電ダ
    ム建設などに関して報告した。
    気候行動ネットワーク・ヨーロッパのカーラ・シクータースさんは「ヨーロッパでは気候変動による
    降水量の変化で、大規模な洪水や渇水が増えつつある」と指摘。アルプスの氷河が大きく後退している
    ことなどに触れ、温暖化防止に向けた取り組みの重要性を訴えた。
    また、先進国の援助により発展途上国で建設・計画中の大型水力発電ダムについて、国際河川ネット
    ワークのパトリック・マッカリーさんは「ダムの貯水池は温室効果がある二酸化炭素やメタンの発生源
    になる」として批判した。
    (京都新聞)
    2003.4.3
    <気候>現在の暖かさ、前例ない長さ 南極の氷で34万年分解明
    深さ2500メートルから掘削された南極大陸の氷柱を使い、国立極地研究所(東京都板橋区)など
    の国際研究グループが過去34万年間の地球の気候変動を明らかにした。現在の温暖な気候は前例のな
    い長さで、人間活動が自然の変動を上回る影響を与えていることが浮き彫りになった。3日発行の英科
    学誌「ネイチャー」に掲載された。
    南極に降り積もった雪は、重みで固まって氷床を作る。氷を構成する水素や酸素を調べることで過去
    の気温を推定できるという。
    国際研究グループは、南極大陸の「ドームふじ基地」(標高3810メートル)と、そこから1500
    キロ離れたロシアのボストーク基地の2地点で掘削された氷柱の成分を比較分析した。
    その結果、両基地の気温変化の様子はほぼ一致し、この34万年間に、11万年に及ぶ氷河期と、数
    千年の温暖な間氷期がそれぞれ3回あることが分かった。現在は間氷期にあたり、その期間は1万年以
    2
    上と、過去2回に比べてかなり長いことが分かった。
    氷河期から間氷期にかけての気温変動を調べると、数千年で約10度の変化だった。国連の専門家グ
    ループは、地球

    タグ

    資料の原本内容

    1
    地球温暖化の証拠
    2003 年 3 月~ 2006 年 9 月
    2003.3.8
    <黄砂>温暖化でゴビ砂漠付近からの飛来量増加 東大チーム発表
    最近増えている早春の黄砂について、東京大気候システム研究センターの中島映至教授らの研究チー
    ムは7日、地球温暖化によって、日本に近いモンゴル・ゴビ砂漠付近からの飛来量が増加したためとす
    るシミュレーションを発表した。各地での観測結果とも一致し、「このまま温暖化が進めば、将来も日本
    に飛来する黄砂の量は増え続けるだろう」と分析する。
    黄砂は、ゴビ砂漠や中国西部のタクラマカン砂漠の砂が風で巻き上げられ、西風に乗って飛来する現
    象だ。研究グループによると、温暖化でゴビ砂漠の積雪量が減って雪解けが早まり、春先の風で巻き上
    げられる砂の量が増えたという。風が強い状態も続いている。
    一方、中国西部のタクラマカン砂漠付近では風が弱まり、巻き上げられる砂が減っている。中国内陸
    部の黄砂の観測量も減少している。
    中島教授は「黄砂には大気汚染物質も多く含まれている。15日から韓国、米国と協力して大気の集
    中観測を行い、大気中の砂や汚染物質の増加状況を調べたい」と話している。 【永山悦子】(毎日新聞)
    2003.3.14
    温暖化による水不足や洪水報告 欧米NGOが中京でシンポ
    第3回世界水フォーラムを前に、シンポジウム「21世紀の課題・地球温暖化と水問題」(気候ネット
    ワーク主催)が14日、京都市中京区のハートピア京都で開かれた。
    地球温暖化は、氷河の融解や海面上昇などの原因になり、世界の水問題に密接に関係している。欧米
    のNGO(非政府組織)関係者が、温暖化が引き起こす水不足や洪水、温暖化対策としての水力発電ダ
    ム建設などに関して報告した。
    気候行動ネットワーク・ヨーロッパのカーラ・シクータースさんは「ヨーロッパでは気候変動による
    降水量の変化で、大規模な洪水や渇水が増えつつある」と指摘。アルプスの氷河が大きく後退している
    ことなどに触れ、温暖化防止に向けた取り組みの重要性を訴えた。
    また、先進国の援助により発展途上国で建設・計画中の大型水力発電ダムについて、国際河川ネット
    ワークのパトリック・マッカリーさんは「ダムの貯水池は温室効果がある二酸化炭素やメタンの発生源
    になる」として批判した。
    (京都新聞)
    2003.4.3
    <気候>現在の暖かさ、前例ない長さ 南極の氷で34万年分解明
    深さ2500メートルから掘削された南極大陸の氷柱を使い、国立極地研究所(東京都板橋区)など
    の国際研究グループが過去34万年間の地球の気候変動を明らかにした。現在の温暖な気候は前例のな
    い長さで、人間活動が自然の変動を上回る影響を与えていることが浮き彫りになった。3日発行の英科
    学誌「ネイチャー」に掲載された。
    南極に降り積もった雪は、重みで固まって氷床を作る。氷を構成する水素や酸素を調べることで過去
    の気温を推定できるという。
    国際研究グループは、南極大陸の「ドームふじ基地」(標高3810メートル)と、そこから1500
    キロ離れたロシアのボストーク基地の2地点で掘削された氷柱の成分を比較分析した。
    その結果、両基地の気温変化の様子はほぼ一致し、この34万年間に、11万年に及ぶ氷河期と、数
    千年の温暖な間氷期がそれぞれ3回あることが分かった。現在は間氷期にあたり、その期間は1万年以
    2
    上と、過去2回に比べてかなり長いことが分かった。
    氷河期から間氷期にかけての気温変動を調べると、数千年で約10度の変化だった。国連の専門家グ
    ループは、地球温暖化に伴う今後の気温上昇を「100年間で最大5.8度上昇」と予測しているが、
    これほどの温度上昇率は過去に経験していないことも判明した。【田中泰義】(毎日新聞)
    2003.4.18
    温暖化で害虫北上! ミナミアオカメムシ、県内で多数確認 /福岡
    本来は沖縄、鹿児島県など九州南部に生息する害虫のミナミアオカメムシが北上し、福岡県内でも多
    数いることが確認された。九州北部では越冬出来ないとされていたが、地球温暖化の影響で生存してい
    るとみられ、福岡では作物への被害に警戒を強めている。
    ミナミアオカメムシは体長12~16ミリ。生息地は沖縄、九州南部とされ、福岡県では昨年まで見
    られなかった。主に米や大豆に寄生し、直径1~2ミリの黒い斑点を付ける。
    県病害虫防除所によると昨年4月、県南部の黒木町、筑後市で相次いでこの斑点が見つかった。6月
    には久留米市の農園で成虫が見つかり、7月には筑紫野市で確認。9、10月には福岡市早良区の水田
    で成虫、幼虫が見つかった。
    同虫の被害が多い宮崎県では、海岸線沿いに水田で多くの斑点米が出ている。このため福岡県でも今
    後の発生を警戒し、12日には農協担当者らに他の害虫とともにカメムシの北上について説明し、注意
    を呼び掛けた。
    また、本来は熱帯性気候の地域に生息し、日本にはいないとされていた、ヤシの害虫として知られる
    ゾウムシも県内で確認された。3年前、ヤシの苗木に付いて福岡市の能古島に入った後、温暖化の影響
    で越冬し、島内に約200本あったフェニックスの大半が昨年11月までに枯れる被害を起こした。
    地球温暖化と昆虫の生態に詳しい湯川淳一・九州大総合研究博物館館長は「地球温暖化の影響で害虫
    が容易に越冬できる環境ができた。今後も熱帯性気候の地域や九州南部から害虫が入ってくる恐れは高
    い」と指摘している。【反田昌平】(毎日新聞)
    2003.4.25
    温暖化で稲が「夏バテ」 田植えは5月下旬に
    京都府や滋賀県が農家に田植えの時期を5月下旬に遅らすように呼び掛けを強めている。両府県では、
    地球温暖化が原因となり、稲の「夏ばて」ともいえる高温障害が続き、米の等級が大幅に下がっている
    としている。風物詩だったゴールデンウイークの田植え風景は、今年から様変わりしそうだ。
    高温障害は、出穂直後の7月末-8月初めの気温が上がりすぎ、稲が弱って、米にためられる養分が
    少なくなったのが原因とされる。白く濁った米(白未熟粒)が増えて一等米の比率が下がり、買い取り
    価格も落ちている。
    一等米比率の低下は、北陸以南では全国的な傾向で、京都産は1996年の 8 9・8%をピークに減少、
    2001年は 5 1・1%になるなど、ここ5年間は7割以下で推移している。滋賀産も昨年、 5 2・5%ま
    で落ち込んだ。
    京滋では北部を中心に家族が帰省して人手のある大型連休に田植えをする農家が多い。府や県は「昨
    年は田植えの時期を遅らせ、出穂も最も暑い7月末-8月初めより遅らせた水田の米は確実に等級が上
    がった。連休中の田植えは避けてほしい」と呼び掛ける。
    府は、今年から各JAにコシヒカリなど主要品種の苗の供給を5月20日以降にするように要請。連
    休中にする場合は、穂が出る時期が遅くなる「祭り晴」など中生品種や種もみを直接まく直播栽培を勧
    めている。
    府農産流通課は「稲作では、この数年で温暖化による影響が如実に出ている。温暖化に対応した技術
    を普及させ、一等米比率を 8 0 % 以上に戻したい」として、JAや各農業改良普及センターと連携して指
    導を強めている。(京都新聞)
    2003.5.24
    絶滅の危機にひんするヒメコマツ守ろう--房総の研究グループ /千葉
    氷河期の生き残り種とみられている南房総のヒメコマツ(五葉松)が、温暖化の影響などで立ち枯れ
    が進み、絶滅の危機に陥っている。このため「房総のヒメコマツ研究グループ」(藤平量郎代表)はこの
    ほど、「房総の種の多様性を維持させたい」と、全国的にも珍しいヒメコマツの人工授粉を行った=写真。
    育苗して植林する構想だ。【児玉賢二】
    ◇人工授粉で種の維持を
    ヒメコマツは亜高山帯の標高1500メートル前後が主な分布地。太古の寒冷期に、より暖かな低地
    に降り、温暖期になって山地に上がった。しかし房総では、高い山がないため「寸づまり現象」が発生。
    標高200~350メートルの低地が広がる君津市から富津市にかけての高宕南山系や清澄・元清澄山
    系にとどまったとみられている。
    しかし最近、地球温暖化の影響からか、88年に約200本が確認されたヒメコマツは、昨年の県の
    3
    調査で、立ち枯れなどで激減していることが判明。今や県内に75本が確認されているだけだ。
    これを受け、県レッドリスト改定委員会はデータブックの中で、要保護生物の「Cランク」から絶滅
    の危険度が高い最重要保護生物の「Aランク」に切り替えた。
    一方、危機感を抱いた生物学会員で樹木医の藤平さん(73)をはじめ、県森林研究センター、県中
    央博物館、東京大学千葉演習林の職員らが00年6月に「房総のヒメコマツ研究グループ」を結成。今
    回、人工交配に挑んだ。
    同グループによると、東京大学千葉演習林の池田裕行さん(56)ら5人が、君津市の豊英ダム周辺
    や清和県民の森などで、5本のヒメコマツの110の雌花に、雄花の花粉を付け、人工授粉した。
    グループは引き続き観察を続け、来年8月以降、実った種を畑に植え、30センチほどに育った苗を
    山に植林する計画だという。
    藤平さんは「ヒメコマツなど針葉樹が大量に枯死している。地球温暖化への警鐘ではないか」と話し
    ている。(毎日新聞)
    2003.6.16
    ホタルお目見え早まる 地球温暖化の影響?
    初夏の風物詩・ホタルが光を発する姿が初めて確認される「初見日」が、ここ数年、全国的に平年よ
    り早まっている。中には観測記録を更新した地点もあり、専門家は「地球温暖化の影響かもしれない」
    と指摘している。
    気象庁の生物季節...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。