看護研究過程の概観
研究は組織だった科学的な方法を用いて、系統的に、順序を踏んで行われる。
しかし、研究の目的や方法によって、その順序や経過も異なる。
研究の過程をどのように区分するかについては諸説があるが、ここでは大きく6段階に区分する。
第1段階 研究課題の選択
第2段階 研究課題と概念枠組みの明確化
第3段階 研究方法の選定
第4段階 研究データの収集
第5段階 研究データの分析
第6段階 結果とその解釈および研究の発表
研究によってはこういう段階を順序を追って進めるとは限らない。
特に演繹的な研究ではこの段階を踏むことが多いが、機能的な研究では第2段階の概念枠組みをもたないことが多い。
第1段階:研究課題の選択
1.研究課題の見つけ方
研究課題は、人から与えられることもあるが、多くの場合は自分で探してこなければならない。看護の領域にはまだまだ分からないことが多く、少し気を付けていれば、いろいろなところから研究課題が見つかる。
a.臨床の場における課題発見
臨床の場は研究課題を発見するのに一番適した場所である。普段行っているケアがうまくいかなかった...