刑事訴訟法 逮捕勾留

閲覧数2,346
ダウンロード数2
履歴確認

    • ページ数 : 5ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

    問題
    1 以下の書く場合において、司法警察員より送致を受けた検察官は、被疑者を勾留請求してよいか。
    (1)司法警察員は、被疑者を緊急逮捕すべきであったのに現行犯逮捕していたとき。
    (2)司法警察員は、逮捕状の発付を得ている被疑者に対し、同人の自宅から警察署に連行して、被疑事実の取調べを行い、取調べ開始後4時間を経過したところで、被疑者に逮捕状を示して逮捕手続を行い、その逮捕手続後48時間内に被疑者を検察官に送致したとき。
    2 被疑者Bは暴行罪の現行犯で逮捕された。逮捕時にBが所持していたカメラについてBは自分が窃取したことを認める供述をした。検察官はBを暴行罪で勾留請求する際、カメラの窃盗事件についても併せて勾留請求できるか。Bの勾留期間が満了する当日、検察官は暴行罪については不起訴とし、カメラの事件については窃盗ではなく盗品無償譲受け罪で起訴した。検察官はBの勾留を継続してよいか。
    問題1(1)
    1 検察官は被疑者を勾留請求してよいか。
      緊急逮捕の場合には逮捕状が必要とされる(210条1項)のに対して、現行犯逮捕の場合にはそれが不要とされる(213条、憲法33条)。とすると、司法警察員が被疑者を緊急逮捕すべきであったのに現行犯逮捕していた場合、勾留に先立つ逮捕手続に違法があったことになる。では、逮捕手続に違法があった場合に勾留請求は認められるか、条文上明らかでなく問題となる。
    2 思うに、逮捕手続きに違法があれば身柄は釈放されているはずである。また、逮捕手続について不服申立を用意していないのは、勾留手続において逮捕の適否についての判断をも予定しているからである。
    ただ、逮捕手続にいかなる軽微な違法が存在しても勾留が否定されるのでは、真実発見の要請が阻害され、適正な刑罰権の実現を損なうことになる。
     そこで、逮捕手続に令状主義(憲法33条)に反する重大な違法があった場合に限り、勾留請求は認められないと解する。

    タグ

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    刑事法総合演習Ⅲ 刑事訴訟法重点
    問題
    1 以下の書く場合において、司法警察員より送致を受けた検察官は、被疑者を勾留請求してよいか。
    (1)司法警察員は、被疑者を緊急逮捕すべきであったのに現行犯逮捕していたとき。
    (2)司法警察員は、逮捕状の発付を得ている被疑者に対し、同人の自宅から警察署に連行して、被疑事実の取調べを行い、取調べ開始後4時間を経過したところで、被疑者に逮捕状を示して逮捕手続を行い、その逮捕手続後48時間内に被疑者を検察官に送致したとき。
    2 被疑者Bは暴行罪の現行犯で逮捕された。逮捕時にBが所持していたカメラについてBは自分が窃取したことを認める供述をした。検察官はBを暴行罪で勾留請求する際、カメラの窃盗事件についても併せて勾留請求できるか。Bの勾留期間が満了する当日、検察官は暴行罪については不起訴とし、カメラの事件については窃盗ではなく盗品無償譲受け罪で起訴した。検察官はBの勾留を継続してよいか。
    問題1(1)
    1 検察官は被疑者を勾留請求してよいか。
      緊急逮捕の場合には逮捕状が必要とされる(210条1項)のに対して、現行犯逮捕の場合にはそれが不要とされる(21...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。