連関資料 :: アインシュタインについて

資料:6件

  • なぜアインシュタインだったのか
  • なぜアインシュタインだったのか? 相対論は当時すでに常識だった? 疑問  最近このページの記事を書くために、相対論が成立した前後の科学史を学ぶことになったのだが、どうにもよく分からないことがある。 それは、なぜアインシュタインだったのか、ということである。 実は彼以前にも同じ事を主張していた人物はいたのである。  資料によって年代が違うので良く分からないが、ローレンツは相対論が発表される一年前の1904年にローレンツ変換式を発表している。  フィッツジェラルドも1889年に(1892年説もあり)同じ結論に達していたという話もあるがこれは「短縮」についてだけかもしれない。 短縮だけなら、ローレンツも1895年に(1892年説もあり)気付いているし、さらに以前に1887年(実験の年)にフォークトもこのことに気付いているようである。  ポアンカレについては1899年に(98年というものもあり)すでに「相対性原理」という言葉を作り、光速度が一定であることを原理とする新しい力学の必要性を説いている。 これは相対論そのものではないか。  それなのに、なぜアインシュタインだけが「天才」なのだろうか?
  • 全体公開 2007/12/26
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  • 1-3アインシュタインの指針
  • アインシュタインの指針 光速度一定は原理なのだからとりあえず受け入れて 行く末を見守りましょう。 アインシュタインの指針  アインシュタインが論文の中で言いたかった事を要約すれば次のようになる。  「マックスウェルの方程式をいじって求めた結果を怪しまなくても、次の2つのことを認めるだけで同じ結果、すなわちローレンツ変換式が導ける。 だからこの二つを受け入れて、物理学を、特にガリレイ変換を見直してはいかがでしょう? 力学の法則もローレンツ変換に従うと考えるのです。」  その二つというのは、 光の速度は光源の速度に依らない「光速度不変の原理」 どんな慣性系でも物理法則は同じ「相対性原理」 ということである。  宇宙はそういうものだと認めてあきらめましょう、という感じだ。 それに対する現在の物理学の態度は、「実際、実験結果が相対論の予言した通りになるのなら仕方がない。 二つくらいなら信じてみようか。」という具合である。  「信じる」という言葉が科学的でないと思うかもしれない。 しかし、物理というのは「信じて試して、確認していく」という過程を取るという意味では宗教的なのだ。 それが個人レベルで起きるか、グループとして起きるかの違いくらいだろうか? 日本人は宗教に疎くて、宗教とは「信じて信じて錯覚してゆく」過程だと誤解している人が多いように思われるが、真の宗教というのはそういうものではないのだ。 偽の宗教に騙されないように。 二つの原理の意味  二つの原理がそれぞれ意味する内容について考えてみよう。  まず、光速度不変の原理。 これは光源がどんな速度で動いていようとも、そこから発せられた光の速度は光源の影響を受けない、というものだ。 これは水面に出来る波を思い起こさせる。 その波が移動する物体が起こしたものだろうが、静止した物体から出たものだろうが、関係なしに同じ速度で伝わってゆく。 ここで大切なのは、他の慣性系については何も言っていないという事だ。  次に、相対性原理。 これはどんな慣性系でも物理現象が同じ形式で書けるということである。 同じ一つの出来事を色んな相対速度の立場から観測した場合、それぞれが得る値は当然違うだろうが、それは全く構わない。 この原理は同じ出来事が誰からも同じように見えなければならないとは言っていないのである。  観測値がそれぞれの立場で異なっていてもいいというのなら、それぞれの立場で物理定数が違っていても構わないとまで言えるだろうか。 その通りである。 一体、観測値と物理定数の違いとは何だというのだろうか。 物理定数は観測値ではないか。 実に、それぞれの立場で観測する光速度が違っていたって構わない。  この原理はそこまで一致するべきだとは主張していないのだ。  ところがこの原理には、「全ての慣性系は同等であるべし」という強い要求が含まれている。 つまり、たとえ全ての慣性系で同じ形の法則が成り立っていたとしても、その式の中に、どれか共通した特定の慣性系を基準にした位置や速度が含まれているようではいけないのである。 互いの慣性系の関係を表す式を書く場合には相対速度や相対位置に依存した量だけが使用を許されることになる。  この要求から、もしある慣性系の中で定数と呼べるものがあり、それがどの慣性系でもやはり定数であるとするならば、その値は慣性系に依らずに同じでないといけないということが自動的に言えてしまうことになる。 光速度もその一つである。 これからそれを示そう。 光速度は誰から見ても一定  広く知れ渡っているように
  • 全体公開 2007/12/26
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  • アインシュタイン(Einstein,Allbert)
  • アインシュタイン(Einstein,Allbert) 国 ドイツ 生年 1879年3月14日 没年 1955年 主業績 ブラウン運動の理論、相対性理論 略歴 南ドイツのウルムで生まれた理論物理学者である。スイス連邦工科大学で学ぶが傑出した学生ではなかった。高校の助教師などを経てベルンの連邦特許局技師となる。1909年チューリヒ大学教授、1911年プラハ大学教授、1912年スイス連邦工科大学教授、1914年ベルリン大学教授を歴任する。理論物理学を研究する。1933年ナチスに追われてアメリカに移住し、プリンストン高等学術研究所で研究をつづけた。 業績 特許局での仕事のかたわら物理学の研究
  • アメリカ 物理 平和 ドイツ 運動 理論 統計 タイ ナチス
  • 全体公開 2007/12/14
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  • 2-7アインシュタインの解決法
  • アインシュタインの解決法 2種類の質量が区別できないなら、同じものだと考えよう。 偶然は必然だ  前回は慣性質量と重力質量が物理的に全く違う概念であるにも関わらず、両者に違いが見出せないことの不思議さを説明した。 実はこのことがアインシュタインが一般相対性理論を導くきっかけになったのである。  二つの全く違う概念として定義されたものが偶然にも全く同じ値を持つとすれば、それは偶然ではなく必然であろう、とアインシュタインは考えた。 つまりそうなるような何らかの仕組みが隠されているに違いないというわけだ。 アインシュタインの解決法  上向きに加速するエレベータに秤を載せて物体の重さを量ると秤の目盛りは普段より大きな値を示す。 しかしこの方法では重力質量と慣性質量の違いは全く見つけられないのであった。  このことは次のことを意味している。 密閉されたエレベータに乗っている人にとっては、エレベータが加速を始めたのか、なぜか突然に地球の重力が増えたのかは、物理的な観測では全く区別できない! まあ、普通は重力が突然増すなどということはないから常識で判断しているわけだが。  もちろん、エレベータの
  • 全体公開 2007/12/26
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  • アインシュタインと科学革命--世代論的・社会心理学的アプローチ
  • L・S・フォイヤー『アインシュタインと科学革命--世代論的・社会心理学的アプローチ』 法政大学出版局、1991年、454 + xii.(1977年、文化放送出版局) 再刊に際して  「ダーウィン産業(Darwinian Industry)」という言い方があるとの話を聞いたことがある。ダーウィンや進化論に興味をもっている人が多く、また研究者も多いので、このテーマは出版業界にとって手堅くビジネスができる分野とみなされ、その結果ダーウィンがらみの出版がひきもきらない、という事情を皮肉まじりに表現した言い方であるとのことだった。我が国でも同じことが言えるだろうし、またダーウィンだけでなくアインシュタインについても同じ事情があると言えるだろう。本書『アインシュタインと科学革命』は、必ずしもアインシュタインだけを論じたものではないが、「ダーウィン産業」の言い方にならえば、本書も「アインシュタイン産業」の一翼を担っているということになるのかもしれない。そのあたりの事情を確認するために、訳者の一人が勤務している大学(広島大学)の図書館の蔵書目録から、書名の一部にアインシュタインを含む和書を(コンピュータ端末を用いて)試みに検索したところ、なんと42冊もの書物がリストアップされた。そのうち、本訳書の初版が刊行された1977年以降に限って代表的なものを刊行年順に列挙すると次のようになる。 C・ランチョシュ(矢吹治一訳)『アインシュタイン--創造の十年』講談社、1978年. M・フリュキガー(金子務訳)『青春のアインシュタイン--創造のベルン時代』東京図書、1978年. 矢野健太郎『アインシュタイン』(人類の知的遺産)講談社、1978年. H・デュカス、B・ホフマン(林一訳)『素顔のアインシュタイン』東京図書、1979年. 湯川秀樹監修『アインシュタイン選集(1-3)』共立出版、1979-80年. F・ヘルネック(村上陽一郎・村上公子共訳)『知られざるアインシュタイン』紀伊国屋書店、1979年. P・C・アイスブルク、R・U・ゼクスル(江沢洋・亀井理・林憲二共訳)『アインシュタイン--物理学・哲学・政治への影響』岩波現代選書、1979年. A・P・フレンチ(柿内賢信・石川孝夫・笠耐・星野義昭共訳)『アインシュタイン--科学者として人間として』培風館、1981年. 金子務『アインシュタイン・ショック(上・下)』河出書房新社、1981年. B・クズネツォフ(小泉俊介訳)『アインシュタインとドストエフスキー』れんが書房新社、1985年. A・パイス(西島和彦監訳)『神は老獪にして--アインシュタインの人と学問』産業図書、1987年. L・パイエンソン(板垣良一・勝守真・佐々木光俊共訳)『若きアインシュタイン--相対論の出現』共立出版、1987年. A・J・フリードマン、C・C・ドンリー(沢田整訳)『アインシュタイン「神話」』地人書館、1989年. 金子務『アインシュタインはなぜアインシュタインになったのか』平凡社、1990年.    アインシュタインの物理学上の業績、特に相対性理論に関する解説書の類をこれに含めれば、右のリストは膨大なものとなるはずである。我が国の読書人の間ではアインシュタインに一貫して強い関心がもたれていると言えよう。いや、アインシュタインへの関心はもっと裾野が広い。現在NHKで放映中の特別番組「アインシュタイン・ロマン」は、我が国における広範なアインシュタインへの関心に由来する企画であろうし、またそれを一層強固なものにするこ
  • 全体公開 2007/12/24
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