はじめに
私は以前、一年間と短期間ではあるが地雷除去NGOに所属していた。それはオーストラリアでのアフガニスタンの少年との出会いによって、アフガニスタンなどの複雑な歴史のある国の紛争や地雷などの実情を垣間見たからである。しかし、そこで私に課された主な活動は街頭募金などでの「学生の参加」という広報的な意味を持ったものであった。確かにそのような学生ボランティアなどがいないとNGO組織として成り立たないであろうが、私の所属していたNGOはどのようなメカニズムで活動していたのか、そしていまだにNGOとはなんなのか、近年のメディアがなぜ頻繁・はやり言葉のようにNGOを取り上げているのか、主な目的が営利目的でない組織がなぜ世界中で存在感を保ちながら活動できるのか、など漠然としている点が多々ある。このような私の抱いている疑問をひとつずつ紐解きながらNGOとは一体なんなのかを明らかにし、NGOというトピックにアプローチしていく。
NGOの歴史
国際協力NGOセンター(JANIC)によると、NGOとはNon-Government Organizationの略称で直訳すると「非政府組織」となる。 JANICによると日本の国際協力NGOが作られ始めたのは1960年代前半で主にアジア地域での開発を目的とし、それ以前は国内で第二次世界大戦前のハンセン病患者への援助や女性差別などのジェンダー問題に取り組んでいたという。 また、欧米のNGOの歴史としては主に植民地時代のキリスト教会による布教・慈善活動などから始まり、第一次・第二次世界大戦による被害者の救済活動、欧州復興を行い、1950年代後半から「北」から「南」への国際的な援助・協力が始まった。
はじめに
私は以前、一年間と短期間ではあるが地雷除去NGOに所属していた。それはオーストラリアでのアフガニスタンの少年との出会いによって、アフガニスタンなどの複雑な歴史のある国の紛争や地雷などの実情を垣間見たからである。しかし、そこで私に課された主な活動は街頭募金などでの「学生の参加」という広報的な意味を持ったものであった。確かにそのような学生ボランティアなどがいないとNGO組織として成り立たないであろうが、私の所属していたNGOはどのようなメカニズムで活動していたのか、そしていまだにNGOとはなんなのか、近年のメディアがなぜ頻繁・はやり言葉のようにNGOを取り上げているのか、主な目的が営利目的でない組織がなぜ世界中で存在感を保ちながら活動できるのか、など漠然としている点が多々ある。このような私の抱いている疑問をひとつずつ紐解きながらNGOとは一体なんなのかを明らかにし、NGOというトピックにアプローチしていく。
NGOの歴史
国際協力NGOセンター(JANIC)によると、NGOとはNon-Government Organizationの略称で直訳すると「非政府組織」となる。 JA...