画像の照合,検索におけるカラー画像の利用に関する研究
背景と目的
計測画像中から特定の物体を照合、検索する技術はFA(ファクトリーオートメーション)等で広く用いられており、今後も重要性は増していくと考えられる。しかしながら、現在実用化されている技術のほとんどはグレースケール画像を用いており、その精度、速度は限界に近づきつつある。
検索への色の利用方法は直接的なものと間接的なものが考えられる。直接的なものは色ヒストグラム等を用いて検索を行う手法である。逆に間接的な方法は、検索はエッジ情報を用いて行い、色情報はそのエッジを正確に求めるために利用する方法である。本研究では、後者の手法で検索を行うことにし、まず、色情報を用いたエッジ検出の高精度化を研究の目的とする。
考え方
エッジ情報は1次元の数値であるが,色情報は(R, G, B)の3次元ベクトル情報である.そこで,3次元の情報を1次元に変換する必要がある.これを内積で実現する.画素の差分値が(r, g, b)であったとき,あるベクトルα(A, B, C)を用いて以下のように差分値を定めるのである.
t = u・r + v・g + w・b...