資料:4件
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ツーリズム産業論
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1.はじめに
人間は誰しも自分の知らない世界を知りたいと願い、ありふれた単調な「日常」から抜け出し、見るもの聴くもの感じるもの全てが刺激的な「非日常」を求めるものである。だから人は旅をする。昔も今も、人は飽きることなく旅をしている。それだけ旅は魅力的なのだ。しかし、旅にはお金が必要である。無銭旅行という言葉もあるが、実際には宿泊代、食事代、交通費など何かしらの支出は避けられない。こういった旅人へのサービス、商売から成る産業を「ツーリズム産業」という。現代においてツーリズム産業は第三次産業の主役として、また各国経済の一角を担う存在として、その規模を拡大し続けている。本稿では、現代日本におけるツーリズム産業について論じていくことにする。
2.ツーリズム産業の特性
・外貨獲得:ツーリズム産業の最も特徴的な性質として、まず外貨の獲得が挙げられるだろう。経済的に発展し、国際的にも強い「円」を持つ日本はそこまで重要視されないかもしれないが、アジアの発展途上国と呼ばれる国々では、自国の通貨よりはるかに価値のある「ドル」を重宝し、両替しなくてもそのまま使用できる国も多い。特に資源を持たない国にとって、外国人旅行者のもたらす外貨は非常に大きな意味をもつのである。
・不滅の産業:産業の中には需要がなくなれば廃れてしまうものもある。例えば最近話題のアスベストを作る製造業などは、法律で製造を禁止されたことで産業自体が消滅してしまった。その点ツーリズム産業は旅という人間の欲求を対象にしているので、収支の波はあっても産業そのものが廃れることはまずあり得ない。不滅の産業と言えよう。
・他の業種にも波及効果:旅行業、宿泊、交通、飲食はもとより、製造業、医療産業、保険業など、他のさまざまな業種にも経済波及効果を与えると考えられる。
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ツーリズム産業 産業観光論
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?ツーリズム産業とは何か
「ツーリズム」には周遊、旅という意味を持ち、「ツーリズム産業」は観光産業という意味がある。
観光産業とは、その土地にいる住民が一丸となって発展を進める、町と結びついてできる産業を指す。その産業の内容は、その土地その町の特色を生かしたものとなる事が多い。地域ごとに特色は様々なので、それぞれの人は、新しい土地に行くごとに新しい経験を体験する事が出来ること事が多い。また、観光産業は、その土地で行われている数々の産業を包括したものを指すため、他産業と比較するとやや不明確な形になる。
観光産業は、目的の如何を問わず、その地を訪れる全ての人を対象にしていこうという考え方をとる。そのため、産業観光ではその土地の住民全体と、その土地に来た旅行者全体とのコミュニケーションが図られることになる。
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現代ツーリズム産業論の状況
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ツーリズム産業とは何か
「ツーリズム産業」は、宿泊サービス業、鉄道、航空などの運輸業、旅行代理店やガイドサービスなどの旅行業など、旅行に関して消費者に直接してサービスを行う産業全体である。宿泊サービス業、旅客運輸業にあっては、出張や商談といったビジネスでの移動に関わる利用と別に、「観光」の目的での利用がある。ここでは後者についてのみ考える。観光産業がほかの産業と異なる点についていくつか考えると、まず時間的な需要変動が激しいことが挙げられる。年間を通じては、避暑地は夏に高い需要があるし、スキー場とその周辺の宿泊施設などは、夏季には需要がない。また、平日はほとんど需要が無く、土日祝日には交通機関なども混雑する。これは特にほかの産業と比べて顕著だろう。ほかに特徴的なこととしては、景気変動に左右されやすいということが挙げられる。観光はまとまった余暇時間を必要とする上、他の消費財に比べて必ず消費しなければならないものでもないからだ。
ツーリズム産業とはそもそも何を提供するものか、「移動的である」という点から考えると、「日常からの離脱」が提供されるものだいえる。旅行それ自体は、江戸時代の「伊勢参り」といったように古くからあるものであって、産業化された近代的な社会に特徴的なものとは言えない。ここから、本質的に人間が移動を求めるものであると推察できると思う。ルーティン化された日常は生を希薄化するもので、人間は本来的にそこからの脱却を求める。「移動」はその脱却を内的に実感的なものとするための象徴的な、いわば儀式であって、それ故に観光はノンルーティンな体験を与えるものであると考えられるだろう。恐らく、この見方でほとんどの「観光」的な行為はその理由を説明できると思う。
ツーリズム産業の今日的課題は何か
ツーリズム産業の現代的な状況としては、消費者の嗜好の変化が挙げられるだろう。旅行の形態は、従来の「ショーウィンドウ型」から「体験型」に変化していると言われている。近年、旅行代理店は取扱高が減少し、宿泊や航空券を直接消費者が取り寄せるネット予約が急速に利用を増やしている。また、社員旅行など大人数で「物見遊山」をする団体旅行は減少し、個人旅行が増加している。これは旅行において消費者が主体的にその内容をカスタマイズするようになったことの現れだろう。従来型の旅行では、旅行代理店などがキップ、航空券、ホテルなどを一括で消費者に販売し、添乗員が同行して、予め細かく時間的に決められたルートをまわるような、消費者へ一方的に提供する旅行商品が特徴的だった。しかし、現代にあっては、消費者のニーズが多角化し、また、エコツーリズムなどの体験型、学習型のような消費者が主体的に体験を行う観光に嗜好がシフトしていったため、従来型の一方的な旅行商品でなく、消費者が自由に組める旅行が好まれる。この中で、旅行会社は日程やコースがフレキシブルであることはもちろんのこと、単に名所・旧跡を訪れるような旅行ではなく、消費者の嗜好に合わせた魅力的な商品、アイデアが求められる。また、消費者が主体的に行動して体験を行うという嗜好が強くなれば、従来の観光客向けのサービス、お土産屋、テーマパークといったような一方的サービスは好ましくなく、その地域特有の産品を集積しコミュニティセンター的なものである「道の駅」などといったような、地域全体が商品であることを踏まえた、農業や近代工業遺産など、ツーリズム産業の外郭にある各種の産業との連携が求められる。
ツーリズム振興のための戦略や政策
宿泊業や旅客運送業、飲食業といった狭義でのツー
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