連関資料 :: 人種差別について

資料:2件

  • 人種差別』と『人種的偏見』
  • 問い  人種差別が完全になくなる日は来るのであろうか。人種的偏見が人々の心から消え去る日は来るのであろうか。私は、このことについて自分の体験と、『非色』という小説をとして、自分なりの答えを出してみることにした。  この小説の主人公は、ニグロと国際結婚をした笑子という女性である。結婚後彼女は夫の後を追ってアメリカに渡った。しかし笑子が予想していた以上にニグロに対するアメリカでの人種差別はひどく、生活も苦しい。ろくな職業にもつけず、穴倉のような住居に住んでいる。もとより夫が働いて手に入れてくる収入だけでは、次々に増える家族を養うことはとてもできない。そこで笑子は日本人が経営するレストランに勤めたり、ユダヤ人教授の家庭に住みこんだりして家計をたすける。彼女はいわば『戦争花嫁』であった。この作品では笑子以外にも戦争花嫁たちが登場している。彼女たちの中には笑子の夫のニグロよりも劣等人種とみなされているプエルトリコジ人の花嫁もいて、笑子以上に過酷な運命に直面し、絶望の中自殺をした女性がいた。この小説では、戦争花嫁たちが劣等人種とみなされている人たちと結ばれたというそれだけのために、次々に社会からの圧力と受難に襲われるという現実をえがいている。アメリカの国家における黒人の位置は、戦争中の日本人に対する朝鮮人、もしくは、台湾人の位置と似ている。南北戦争は、アメリカ民主主義国家の形成過程におけるひとつの美談であり、奴隷解放の戦いとして冠たるものを歴史の上に残しているが、現実の世界の上にのこしているが、現実の生活では、白人と黒人とが平等は実現されていない。黒人には入れないホテル、レストランがあり、黒人には入学できない学校もまだまだたくさんある。依然としてアメリカ社会での黒人の地位は低いままである。  この小説の中では『人種差別』というものは必ずしも否定されてはいない。
  • レポート 社会学 有吉佐和子の「非色」 人種差別と人種的偏見 国際関係
  • 550 販売中 2006/01/12
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