資料:2件
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朝鮮植民地時代における創氏改名の目的について
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講義で、朝鮮の近現代史のなかの家族・親族制度について学んだ。隣国である、朝鮮や中国からは古くから様々な文化が日本に伝えられ、共通の文化も多くある。しかし、家族制度に関しては日本とはかなり異なっており、講義で取り上げられたトピックのなかでも私にとって非常に興味深い内容であった。更にその中でも、創氏改名については中学・高校時代にも学び、私自身先入観というものができあがっている。しかしそれは教科書からだけの情報であり、一方からだけの解釈にすぎないのではないか。創氏改名に込められた意図・目的は何であったのか、考えてみたいと思う。
創氏は家族名としての氏を新たに設けることであり、先祖伝来の姓には変更はなかった。朝鮮戸籍には創氏改名が書き加えられたのみで、姓は抹消されずに本貫欄に残った。本貫欄は日本戸籍にはなく、朝鮮戸籍独特のものである。創氏改名後はこの欄に本貫とともに姓が記載されることになったのである。よって創氏改名によって日本が朝鮮の姓を抹消したという説は誤りで、法的強制力は多少あったにしろ「朝鮮人の固有の姓を奪い、日本名を強要した」というものでは決してないと言える。当時、朝鮮民事令では朝鮮の風習である「姓は変わらず、同姓は娶らず、異性養わず」の三原則を守っていた。それに対し、まず満州や内地に進出した朝鮮人のなかに日本式の苗字にしたいという希望が多く出てきた。これは就職、下宿の問題を考えると当然の要求であり、特に満州・支那に進出した朝鮮人に多かった。また、姓の数が326しかなく、同姓同名が多いという問題もあった。
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