血圧・心拍数に加えて脈波や皮膚血流を連続的に測定し,精神状態や運動状態の変化に伴い,どのように血圧や心拍数が変わるかを観察する.また,この実習を通して,血圧・心拍数・脈波および皮膚血流の神経性調節の仕組みを理解する.
結果は表1・図1,2のようになった.被験者は異なるものの,血圧や心拍数は1回目の実験とほぼ同様の変化を示した.前回測定しなかった血流に注目すると(図2),血流は深呼吸時や氷水刺激,暗算時に低くなっていた.また,カフで圧迫した際,圧を上げていくと血流が減少し,下げていくと安静時に近づいた.マッサージをしたときは,開始して8秒後に血圧・血流が最低となり,徐々に上がっていった.マッサージが終了して15秒後に血流は最大(41mL/min)となり,その直後に急に下がった(13mL/min).
全体の記録図から見ると,脈波は血圧と同様に反応していた.また,血流を測定してから約3秒後に血圧や心拍数も同じ変化を示していた.
血圧・心拍数・呼吸と脈波および皮膚血流(ヒト)
実習年月日 2002.6.13 13:20~16:30
室温 27.0℃
1.目的
血圧・心拍数に加えて脈波や皮膚血流を連続的に測定し,精神状態や運動状態の変化に伴い,どのように血圧や心拍数が変わるかを観察する.また,この実習を通して,血圧・心拍数・脈波および皮膚血流の神経性調節の仕組みを理解する.
2.方法
2.1〈対象〉ヒト(被験者 女性・20歳)
2.2〈方法〉
①安静時:トノメトリ法により,安静時の血圧・心拍数を測定した.また,脈波計を被験者の右手の第2指先,血流測定用プローブ(レーザードップラー血流計)を右手の第3指先にそれぞれ装着し,安静時の脈波と血流を測定した.
②深呼吸:深呼吸を5~6回行い,その間の血圧・心拍数・血流の変化を観察した.
③運動負荷:飲料水(4L)を30秒間左手で上げ下げし,同様に変化を観察した.
④氷水刺激:左手を氷水に20秒間浸し,同様に変化を観察した.
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