運動神経による骨格筋の支配様式を理解するとともに,骨格筋の収縮の性質について学ぶ.
*骨格筋…全身の骨に付着し,脳脊髄神経の支配を受けて随意的な収縮を行う.筋は骨格筋線維の束より成る.線維の内部を満たす筋原線維には,暗く見えるA帯と,明るく見えるI帯とが交互に並んでいる.A帯にはミオシンから成るAフィラメントが,I帯にはアクチンから成るIフィラメントが並んでいる.
*筋収縮…筋収縮に用いられるエネルギーは,すべてATPから供給される.筋肉中のATP量は,筋収縮に伴って分解されてもクレアチンリン酸の分解,好気呼吸や解糖になどによって直ちに再合成されるので,常に一定量保たれている.しかし,解糖の過程で乳酸が蓄積すると,筋は疲労して収縮しなくなる.生成した乳酸の一部は,ATPを用いてグリコーゲンに再合成される(図1).
運動神経刺激による筋収縮(カエル)
実習年月日 2002.7.18 13:20~16:30 (気温 25.5℃)
1.目的
運動神経による骨格筋の支配様式を理解するとともに,骨格筋の収縮の性質について学ぶ.
2.方法
2.1〈対象〉食用ガエルの坐骨神経と腓腹筋
2.2〈手順〉①カエルの神経標本を作成した.
②骨を固定し,坐骨神経を刺激電極の上に乗せ,次の項目について測定した.
(1)刺激電圧を少しずつ増加させ,単収縮の閾値及び最大刺激強度を調べた.
(2)最大刺激で刺激頻度(2~3秒間)を変え,単収縮,加重,不完全強縮,完全強縮を記録した.
(3)最大刺激で,刺激頻度2Hzの刺激を長時間行い,収縮高を観察した.また,筋が収縮しなくなったらしばらく刺激を休止し,再開したときの様子を観察した.
*骨格筋…全身の骨に付着し,脳脊髄神経の支配を受けて随意的な収縮を行う.筋は骨格筋線維の束より成る.線維の内部を満たす筋原線維には,暗く見える...