貧困について考えたとき、それを生み出す最も大きなもの、それは食料にあると思った。人間が生きていくうえで、まず必要なものは食べ物だ。食べ物がないことには、人間は存在することすら出来ない。つまり、人間の生死を左右する食料こそ、貧困を考える上で重要なキーポイントになるのではないだろうか。こう私は考えた。そこで今回半期の開発援助の学習を振り返るにあたって、食糧問題の解決はどこから始められるべきかを考えて見ようと思う。
現在、世界全体では、年間18から20億トンの穀物が生産されており、1996年以降、穀物生産は安定的な生産が維持されている。この穀物総生産量を現在の人口60億人で割ると、一人当たりの穀物消費可能量は年間で約300 kgとなり、さらにイモ類、肉類、乳製品などの消費可能量を加えると世界にはほぼ十分な食料が供給されていることになる。しかし、先進国と途上国との穀物消費量を比較してみると先進国では、年間一人当たり572 kgであり、一方途上国では249 kgにすぎない。肉類では先進国は途上国の3.5倍、乳製品では5倍消費量している。このように、食料配分は先進国と途上国の間でかなりの偏りを見せているのである。
開発援助論レポート 発展途上国における食糧問題の全体像に関して
貧困について考えたとき、それを生み出す最も大きなもの、それは食料にあると思った。人間が生きていくうえで、まず必要なものは食べ物だ。食べ物がないことには、人間は存在することすら出来ない。つまり、人間の生死を左右する食料こそ、貧困を考える上で重要なキーポイントになるのではないだろうか。こう私は考えた。そこで今回半期の開発援助の学習を振り返るにあたって、食糧問題の解決はどこから始められるべきかを考えて見ようと思う。
現在、世界全体では、年間18から20億トンの穀物が生産されており、1996年以降、穀物生産は安定的な生産が維持されている。この穀物総生産量を現在の人口60億人で割ると、一人当たりの穀物消費可能量は年間で約300 kgとなり、さらにイモ類、肉類、乳製品などの消費可能量を加えると世界にはほぼ十分な食料が供給されていることになる。しかし、先進国と途上国との穀物消費量を比較してみると先進国では、年間一人当たり572 kgであり、一方途上国では249 kgにすぎない。肉類では先進国は途上国の3.5倍、乳製品では5倍消費量して...