作文指導について、まず自分自身が小・中学生で受けた作文指導を思い返してみると、何か行事があるとそのたびに感想文を書かされる、といったものが主であった。書くために何か特別な指導があったわけではなく、たいていは原稿用紙を渡され、野放しのまま書かされたというものである。この場合、その行事に対しての具体的イメージがしっかりと焼きついている子どもは原稿用紙で何枚も書いていられるが、経験したことの何を書いていいのか選別できなかったり、あまり興味関心を持つことができなかった経験であるなら、
国語科教育
(第一課題)子どもがどうすれば興味を持って文章を書くようになるか、その手立て
作文指導について、まず自分自身が小・中学生で受けた作文指導を思い返してみると、何か行事があるとそのたびに感想文を書かされる、といったものが主であった。書くために何か特別な指導があったわけではなく、たいていは原稿用紙を渡され、野放しのまま書かされたというものである。この場合、その行事に対しての具体的イメージがしっかりと焼きついている子どもは原稿用紙で何枚も書いていられるが、経験したことの何を書いていいのか選別できなかったり、あまり興味関心を持つことができなかった経験であるなら、せっかく経験したことが自分にイメージとして残っておらず、長く、具体的には書けないといった子どもが多かった。高学年になるにつれて「原稿用紙何枚以上かきなさい」と指示がでてきたが、行事によってはなかなか筆が進まず作文を苦に思ったり、原稿用紙をみるだけでため息をついたりしていた。また、せっかく苦労して作文をかいても、先生から一言ももらえず先生が検印のスタンプだけ押して返すとか、誤字脱字だけ赤ペンをいれて返すということが多かった。...