日本人の趣味や趣向、ライフスタイルの変化などに伴って旅行業界にも変化が起こっている。今回はその変化のひとつであるグリーンツーリズムについて述べたいと思う。
グリーンツーリズムの農水省による定義は、「緑豊かな農産漁村地域において、その自然、文化、人々との交流を楽しむ滞在型余暇活動」である。この定義における一般的な滞在、余暇メニューとしては、農家民宿などへの宿泊、「農」体験、環境や町並みの観察や学習、保養、休養、飲食、直販などである。日本でグリーン・ツーリズムが登場してきたのは平成に入ってからで、最初にグリーン・ツーリズム研究会がグリーン・ツーリズム概念を規定したのが主な動きの始まりである。その後不況が長期化する中で、日本政府は社会構造を変革することや規制を少なくすることで、新たな産業を興し、成長力や競争力の豊かな企業を増やしてグローバル化の進んだ外国企業に負けない、活力のある日本社会を取り戻そうとした。グリーン・ツーリズムはそのような政府の方針に沿っていて、農村休暇法で法律にグリーン・ツーリズムの基本方針が示され、その後新グリーン・ツーリズム総合推進対策がなされた。
ツーリズムの新たな戦略「グリーン・ツーリズム」について
日本人の趣味や趣向、ライフスタイルの変化などに伴って旅行業界にも変化が起こっている。今回はその変化のひとつであるグリーンツーリズムについて述べたいと思う。
グリーンツーリズムの農水省による定義は、「緑豊かな農産漁村地域において、その自然、文化、人々との交流を楽しむ滞在型余暇活動」である。この定義における一般的な滞在、余暇メニューとしては、農家民宿などへの宿泊、「農」体験、環境や町並みの観察や学習、保養、休養、飲食、直販などである。日本でグリーン・ツーリズムが登場してきたのは平成に入ってからで、最初にグリーン・ツーリズム研究会がグリーン・ツーリズム概念を規定したのが主な動きの始まりである。その後不況が長期化する中で、日本政府は社会構造を変革することや規制を少なくすることで、新たな産業を興し、成長力や競争力の豊かな企業を増やしてグローバル化の進んだ外国企業に負けない、活力のある日本社会を取り戻そうとした。グリーン・ツーリズムはそのような政府の方針に沿っていて、農村休暇法で法律にグリーン・ツーリズムの基本方針が示され、その後新グリー...