個別援助技術は、利用者の心理的、具体的ニーズを満たす事と、福祉施設・機関の機能を活用し、利用者の直面する問題解決を手助けすることが基本的な目的となる。利用者の主体性を尊重し、福祉サービスを提供する際には利用者の自己決定を支援しなければならない。個別援助技術の展開過程では、開始期から展開期を経て、終結期に至る時間の流れに沿って行われる。開始期は解決すべき問題点を明らかにし、利用者が問題解決の意思を形成し、援助の手順と目標を確認し、利用者と援助者との基本的信頼関係を築く時期である。この段階では利用者の参加を促すようにしなければならない。ここでは、インテーク(受理)、アセスメント、プランニングが行われる。インテークは、面接を中心にした準備作業であり、利用者の基本的情報を集め、直面している問題を明確化する。援助者の役割や提供できるサービスの説明、必要な場合には他の機関の紹介を行う。この段階では、利用者の話を「傾聴」し、不安を解消することで援助者と利用者の信頼関係を形成する努力が必要である。アセスメントでは、資料の収集と分析によって、問題を明らかにする事前評価作業である。ケース目標を設定して、ケースプランニング(援助計画の策定)を行い、実行する。この実行段階が社会治療といわれる段階である。プランニングでは、当面の目標を設定し、援助の具体的方法を決め、計画を立てる作業である。展開期では援助者は専門的立場から問題解決の支援を行うが、問題解決の主役はあくまでも利用者である。援助の実施を介入とも言う。モニタリングでは、利用者が権利を守られているか、援助が効果を上げているかなどを判断し、新たなアセスメントやプランニングにつなげる作業である。援助の終結期は、問題が利用者によって解決されるか、問題が解決したことについて、援助者と利用者の双方で同じ判断がなされるか、今後、解決すべき問題が残されていても、利用者自ら対応できることが利用者と援助者の間の共通理解となった場合のいずれかで終結する。
個別援助技術は、利用者の心理的、具体的ニーズを満たす事と、福祉施設・機関の機能を活用し、利用者の直面する問題解決を手助けすることが基本的な目的となる。利用者の主体性を尊重し、福祉サービスを提供する際には利用者の自己決定を支援しなければならない。個別援助技術の展開過程では、開始期から展開期を経て、終結期に至る時間の流れに沿って行われる。開始期は解決すべき問題点を明らかにし、利用者が問題解決の意思を形成し、援助の手順と目標を確認し、利用者と援助者との基本的信頼関係を築く時期である。この段階では利用者の参加を促すようにしなければならない。ここでは、インテーク(受理)、アセスメント、プランニングが行われる。インテークは、面接を中心にした準備作業であり、利用者の基本的情報を集め、直面している問題を明確化する。援助者の役割や提供できるサービスの説明、必要な場合には他の機関の紹介を行う。この段階では、利用者の話を「傾聴」し、不安を解消することで援助者と利用者の信頼関係を形成する努力が必要である。アセスメントでは、資料の収集と分析によって、問題を明らかにする事前評価作業である。ケース目標を設定して、ケ...