英語では、「寄付」「供給」「贈呈」など、授与を表す個々の出来事を抽象化し、それを授与事象と呼ぶ。授与事象と結び付く動詞の例としてgiveを挙げることができる。
(1)a. John gave a book to Mary.
b. John gave Mary a book.
英語では、(1a)のような第3文型に当たる前置詞つき構文を与格構文(dative construction)、(1b)のような第4文型に当たる構文を二重目的語構文(double object construction)と呼んでいる。与格構文において、toを伴う構文はto付き与格構文(to-dative construction)と呼ばれる。与格構文と二重目的語構文とが意味的に対応し交替することを与格交替(dative alternation)と呼ぶ。
to付き与格構文
to付き与格構文は[V A to B]という統語パターンで表される。to付き与格構文は、「もの」の移動先(Goal)が前置詞toを用いた[to-B]という形式で具現化したもので、「もの」の移動先が指定される。[B]が移動先を表し、前置詞のto自体は「もの」が移動する経路をイメージさせる。
つまり、to付き与格構文は「もの」の移動というイメージと結びついた構文である。to付き与格構文は「もの」の移動を引き起こすので、意味的には使役移動構文(Caused-Motion construction)と考えられる。
英語では、「寄付」「供給」「贈呈」など、授与を表す個々の出来事を抽象化し、それを授与事象と呼ぶ。授与事象と結び付く動詞の例としてgiveを挙げることができる。
(1)a. John gave a book to Mary.
b. John gave Mary a book.
英語では、(1a)のような第3文型に当たる前置詞つき構文を与格構文(dative construction)、(1b)のような第4文型に当たる構文を二重目的語構文(double object construction)と呼んでいる。与格構文において、toを伴う構文はto付き与格構文(to-dative construction)と呼ばれる。与格構文と二重目的語構文とが意味的に対応し交替することを与格交替(dative alternation)と呼ぶ。
to付き与格構文
to付き与格構文は[V A to B]という統語パターンで表される。to付き与格構文は、「もの」の移動先(Goal)が前置詞toを用いた[to-B]という形式で具現化したもので、「もの」の移動先が指定される。[B]が移動先を表し、前置詞のto自体は...