要約
身近な商品/サービスを対象として、消費者の市場構造について仮説(競合ブランド、ブランド評価属性、選好規定の軸など)を構築し、実際にアンケート方式でデータを収集し、因子分析法による知覚マップを作成する。また、選好分析も行なうこことし、各ブランドのポジショニングについての仮説の妥当性について考察をする。
従来までは、類似商品(或いはサービス)を比較する場合においては経験値的な尺度に基づいて検討することが多かったが、本講義で紹介をうけた属性評価手法を用いることによって、データから尺度(因子)を炙り出し、知覚マップを構築することの術を習得することができ大きな糧となった。また、単純なマッピング手法に限らず、消費者の選好度合いを重ね合わせることによって、商品特性と消費者嗜好の傾向を炙り出す選好回帰に関する術も習得することができ、なお一層の糧とすることができた。しかしながら、本手法によって得られる知覚マップの因子に関する意味解釈は主観によって判断される要素が多いため、人によっては解釈の仕方が異なるため、判断を誤る危険性も考えられる。
この点については、予め留意すべき点であろう。
■ 課 題 ■
属性データアプローチによる知覚マップの作成
1.要約
身近な商品/サービスを対象として、消費者の市場構造について仮説(競合ブランド、ブ
ランド評価属性、選好規定の軸など)を構築し、実際にアンケート方式でデータを収集し、
因子分析法による知覚マップを作成する。また、選好分析も行なうこことし、各ブランド
のポジショニングについての仮説の妥当性について考察をする。
2.調査の視点
1)対象商品、及びその選定事由
本調査においては、「チューイングガム」を対象商品として知覚マップの作成を試みる
こととする。従来の「チューイングガム」は味、噛み心地、口臭予防などの商品特徴が主
たるものであったが、昨今の「健康ブーム」に乗って虫歯予防、再石灰化、耐酸性効果な
どの特徴を付加した商品も発売されるようになり、「味重視型」から「健康効能型」へ移行
している傾向が伺える。また、このような市場の変化に伴い、かつては一社独占に近いか
たちでシェアを形成していた「チューイングガム」市場ではあったが、各社製菓メーカか
ら多様な商品を投入したことによって市場規模の拡大、及び活性化が促されて...