連関資料 :: アメリカ大統領制について

資料:2件

  • アメリカ大統領における権力の分散と日本の議院内閣における権力の分散について論ぜよ。
  •  アメリカの憲法起草者達は、立法、法律執行、法律解釈の三機能が政府の独立した三機関に配分される制度を構築した。  権力が分散された政府組織では、権限が政府の諸機関に分割されて与えられているので、各々の機関が相互に権力の濫用を防ぐために抑制作用をすると考えたからである。 立法府の連邦議会議員には法律を制定する権限を与え、行政府の大統領には法律を執行する権限を与え、司法府の裁判官には法律を解釈して紛争を解決する権限を与えた。 しかし、権力分散と抑制と均衡の原理を同時に採択したために、政府の各機関の機能が相互に融合することになった。 具体的には、大統領は立法に対する拒否権を持っているため、両院を通過した法案を生かしたり、殺したりすることが出来るので、立法権は、連邦議会だけではなく大統領にも与えられていると言うことが出来る。 又、裁判所は司法審査権を持っているため、既に制定されている法律を没にしたり、法律がもともと意図していた目的以上の効果を発揮するよう解釈することが可能なので、裁判所も、立法権を持っていると言うことが出来る。 このように、立法権が、立法府、行政府、司法府に配分されているアメリカ連邦政府の統治機構は、権力の分立制ではなく、権力の融合、権力の共有制になっている。 つまり、アメリカ連邦政府の立法府、行政府、司法府がそれぞれ立法権、行政権、司法権を共有し、どの機関も各々の権限を専属的に支配することが出来ない制度になっているため、いずれの機関も他の機関から抑制されることによって専制的な機能を行使できなくなっているので、相互に均衡が保たれているのである。
  • レポート 政治学 大統領制 議院内閣制 権力の分散
  • 550 販売中 2006/03/26
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