資料:41件
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老人福祉論 ライフサイクルの変化と高齢者福祉について
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「ライフサイクルの変化と高齢者福祉について」
高齢社会とは、総人口に占める高齢者人口(65歳以上人口)の比率が高くなっている社会をいう。国際連合の分類では、65歳以上人口の比率が7%を超えた社会を「高齢化(aging)社会」とし、14%を越えた社会を「高齢(aged)社会」としている。高齢化の原因としては、平均寿命の伸長や出生率の低下などが挙げられる。
また、都市への人口集中と地方の過疎化や、要介護高齢者の増加など、高齢者を取り巻く問題は多様化している。
このような高齢社会の問題点を、高齢者福祉として捉え、現在の高齢者が求めているニーズやライフサイクルの変化、健康状態の側面、経済的側面などを含め、多角的に考察していきたい。
1ライフサイクルの変化
①核家族化の進行
核家族世帯とは夫婦だけ又は夫
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老人福祉論 ライフサイクルの変化と高齢者福祉について
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ライフサイクルの変化と高齢者福祉について
大正時代以降第二次世界大戦終わり頃までわが国は、人生50年時代と言われていたが、経済成長に伴って長寿社会の歩みを進め、平成15年の簡易生命表によれば、平均寿命が男性は78.36歳、女性は85.33歳となり男女ともに世界最高の水準に達している。
この急激な変化は人間の一生のライフサイクルに大きな変化を与えただけでなく、家族関係の変化や少子化など長寿社会を取り巻く周辺の環境にもさまざまな影響を及ぼした。
まず「男女共同参画白書」、平成16年版を基に、大正期と最近を比べ、その特徴的な変化を5つ述べてみたい。
① 晩婚化になったことである。男25歳から29.1歳へ、女21歳から27.4歳へと初婚年齢が伸びており、晩婚化の傾向はますます拍車がかかっているようだ。
さらに最近は結婚しない女性が増える傾向にあり、結婚=女性の幸せと言う価値観はすっかり喪失してしまったように考えられる。
② 少産少子化の現象である。ひとりの女性が生涯に産む子供の数は大正期は5人だったが、平成15年は1.29人にまで下がっている。平均2.08人が現状維持の出産数(人口置換水準)なので、子供人口と出産人口が減少して高齢者人口が増加するのは明白であり、将来年金等への影響が心配される。
晩婚化や少子化の傾向には、女性の高学歴、社会進出が特に要因として考えられる。
③ 定年後の期間の長期化である。大正期は6.5年だったが、現在は17年である。余生という言葉は死語となり、新たな人生のスタートに相応しい長い期間が待ち受けているのである。
妻は子離れの40歳代から老後の準備を進めることができるが、夫はそれまでの仕事一途の人生が定年によって一転し日常生活の変化に即応できず、「粗大ゴミ」や「濡れ落ち葉」などと言われるようになる。
最近は大企業を中心に、定年間近かの従業員やその妻を対象にして定年準備セミナーを開催して、定年後の生き方のアドバイスを行っているところもある。
④ 寡婦期間の長期化である。老人福祉施設などに入所している男女の比率は3対7が一般的のようで、大正期も現在も女性の方が長生きするのが普通であり、また自然な形に見える。しかし夫死亡後の期間、すなわち寡婦期間はおよそ16年前後の長さにあり、高齢期になってから長期間のひとり暮らしをどう過ごすかは、重要なテーマである。
⑤ 三世代同居期間の長期化である。長寿社会の到来は必然的に子供や孫との同居期間を長くすることになる。大正期は、三世代同居を基本として家庭生活が営まれ、老後の生活もその子供の世代の扶養や介護に支えられていた。しかし、世帯構造の核家族化が進み、ひとり暮らしや高齢者夫婦のみの世帯が急増した。
また家族観も変化し、親が元気なうちは、子供世帯は別世帯を形成する風潮が強まっている。今後さらに、国民の扶養意識も変化し、子供に頼らないという親が増え、また、子供にとっても今後親の扶養についての意識が希薄化する可能性も考えられる。
こうして長寿化によるライフサイクルの変化に伴って、高齢社会の問題がでてきた。
少子化によって、平成11年の国民年金制度全体の成熟度は27.1%で1人の受給者を3.7人で支えていることになる。また、核家族化や女性の社会進出の進展に伴う家庭内の介護機能の低下もみられ、高齢者の生活、特に寝たきりや認知症になったときの介護をどのように確保していくかが、きわめて重要な問題となってきている。
老人福祉法や老人保健法等の施行により、特別養護老人ホームや老人保健施
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老人福祉論Ⅱ①L0242
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「高齢者保健福祉10ヵ年戦略(ゴールドプラン)実施以降の法制度の変還内容をまとめ、わが国の高齢者保健福祉サービスの現状と課題を延べよ。」
1989(平成元)年12月、高齢者保健福祉推進十ヵ年戦略(ゴールドプラン、在宅福祉推進・寝たきり老人ゼロ作戦)が制定された。21世紀に向かうわが国の高齢化への対応を図り、高齢者に関わる福祉及び保健対策の基本方向性を示した。
1990(平成2)年の老人福祉法の一部改正する法律(福祉関係八法の改正)により、①在宅福祉サービスの積極的推進、②特別養護老人ホーム等の入所決定事務の町村への委譲、③老人保健福祉計画の作成、④老人健康保持事業の促進と対応する全国規模の法人の指定、⑤有料老人ホームに対する指導監督の強化等が位置づけられた。さらに1994(平成6)年の老人福祉法一部改正により、①在宅介護支援センターの法定化、②市町村の情報提供義務、③処遇の質の評価等が盛り込まれた。在宅福祉サービスと施設福祉サービスを内容とする介護の総合的実施が行なわれることとなり、各市区町村および都道府県ごとに老人保健福祉計画が作成され、2000(平成12)年までの各地域にお
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老人福祉論 在宅福祉サービスの体系と介護保険制度について
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在宅福祉サービスの体系と介護保険制度について
在宅福祉サービスは、地域社会の中で居宅で生活する高齢者に対して、市町村が主体となって実施提供される諸々のサービスである。これまで「在宅三本柱」として①ホームヘルプサービス、②ショートステイ、③デイサービスを中心に整備拡充が図られている。寝たきりの状態にある高齢者が、特別養護老人ホームや養護老人ホームを利用しなくとも在宅サービスを活用することにより、家庭を基盤とした地域社会での生活が継続できるような条件を整えるものである。この3つのサービスのほか、福祉用具(車いす、特殊ベット、緊急通報装置等)の給付、配食サービスや訪問入浴サービスなどがあり、今後は訪問介護サービスのさらなる拡充が期待されている。また地域における高齢者にかかわるサービス調整にあたる在宅介護支援センターが設置され、在宅の高齢者とその家族からの介護上の相談や緊急対応を含む24時間にわたる「窓口」となっている。
平成元年12月、「高齢者保健福祉推進十か年戦略(ゴールドプラン)」が策定され、平成12年に至るわが国の高齢者に関する保険医療福祉サービス整備の基本的方向性が明らかにされた。そして平成2年の老人福祉法及び老人保健法の改正により、平成5年4月から「老人保健福祉計画」が各市町村及び各都道府県ごとに策定されることが義務づけられた。また、前記の「ゴールドプラン」は、平成6年12月見直しが行われ「新ゴールドプラン」として新たな整備計画が立てられたが、計画に「今後5か年間の高齢者保健福祉施策の方向(ゴールドプラン21)」が策定され、平成12年度から推進されている。
現在、在宅で生活している高齢者の居住形態としては、ひとり暮らし、夫婦のみ、三世代世帯のように、多様な形態をとっている。また、家族や友人・知人との密接な関係が維持できている場合もあれば、孤立的性格を余儀なくされている場合もある。住居についても、1戸建て住居住者、借家居住者、アパートなど集合住宅居住者等と多様である。経済的にも貧富の差はかなり多きい。身体状況、精神状況についても壮年とわからない健康度を維持して完全に自立している人から、継続的な介護を必要とする人までさまざまである。このように、施設サービスをうけている高齢者に比べて在宅高齢者の生活構造は千差万別であり、そのニーズもまさに多様である。
このような在宅高齢者とその家族に提供される在宅福祉サービスの形態は、①ホームヘルプサービスのように自宅で提供されるサービス、②デイサービスセンターなどに通所して利用する通所型サービス、③通所施設やその他の目的地までのサービスのように、移送そのものを主たる目的とするサービス、④家族介護者の相談に乗ったり、介護技術指導、休養機会提供や健康管理などの高齢者を介護している人に対するサービスがある。
介護保険の給付制度
平成12年4月から介護保険が導入され、寝たきりや認知症等で常時介護を必要とする「要介護者」や日常生活を営むのに支障がある状態「要支援者」になった場合、介護保険の給付制度により次の在宅サービスを受けることができる。
(1) 居宅介護支援
在宅サービスなどを適切に利用できるように、居宅介護支援事業者が心身の状況・環境・本人や家族の希望などを開いて、介護サービス計画の作成や、介護サービス事業者との調整、介護保険施設への紹介等を行う。
(2) 訪問介護(ホームヘルプサービス)
介護福祉士や、ホームヘルパーなどが家庭を訪問して、入浴・排泄・食事等の介護や、調理・洗濯・掃除などの家事
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老人
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老人福祉論(高齢者の身体・精神的特性と疾病)
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高齢者の身体・精神的特性と疾病
1.高齢者を機能の理解をする
高齢者も増えてきているため、一概に高齢者は虚弱である考え方はやめるべきであろう。
40歳代から視力低下や持久力低下などの機能低下を認めることはよくあることで、高齢者を対象にした研究や、高齢者の看護や介護などの仕事をする方たちはこのことをよく理解する必要がある。
高齢者をよく理解するために、すなわち全人的、かつ包括的に理解をするためにADL※① 、IADL※②うつ、認知症の他、QOL※③を評価するためアセスメント※④は、問題課題(ニーズ)を抽出するために行われるが、現在利用されている多くのアセスメントはケアアセスメントであり医療面のアセスメントとは異なることに留意する必要がある。
※①(Activities of Daily Living)とも呼ばれる。それぞれについて自立/一部介助/全介助のい
ずれかであるか評価することで障害者や高齢者あの生活自立度を表現する。最近は、日常生活活動
と言われることが増えてきている。)
※②(Instrumental Activities of Daily Living)手段的日常生活動作は、道具的日生活動作と呼
ばれ、これにはバスに乗って買い物に行く、電話をかける、食事をする仕度をする、家計を管理す
る、掃除する、布団の上げ下ろしをなどが含まれ。
※③((Quality of Life)一般に人の生活の質、すなわちある人がどれだけ人間らしい望み通りの生活を送ることが出来ているかを計るための尺度として働く概念である。
※④(Assessment)「課税「査定」「評価価値「分担金」などを意味する英語からきている。また、「事前評価」の意味でも用いられ、ソーシャルワークでは、クライエントに関する情報収集をいう。」を利用する。
2.高齢者の身体的機能の特徴
高齢者の身体的機能は基本的に年齢とともに直接的に低下する。ただし、生理機能は個人差が大きい、身体機能低下は疾患や寝たきり状態、期間によりことなる。高齢者は細胞内水分が少なく、解するうえで一番大切なことは、高齢者の感覚機器のインプットが障害され、物の見え方や聞こえ方が若い人と異なることに注意する。聴力低下(※①)も重要な要因である。
※①聴力とは音を識別できる能力のことである。 難聴には大きく分けると伝音性難聴、感音性難聴、
混合性難聴の3つがあります。また難聴の度合いは一般的に軽度難聴、中度難聴、高度難聴に分けられます。
3.高齢者の精神的機能
高齢者の精神的機能は加齢に伴い知的機能、人格、感情などに変化が現れる。ただし、病気の影響
で意欲の低下、うつ病、せん妄、幻覚、認知症などが現れてくる。一過性のものもあれば、進行性
性に多く、午前中に症状が悪化する場合が多い。また、高齢者に睡眠障害もみられ、入眠障害、途中覚醒など
が特徴である。加齢により、記憶障害も出てくるが人により差が大きい。認知症が最大の問題であ
るが、アルツハイマー型に認知症が約5割を超え、MRIやSPECTを用いた早期診断が有効であ
り、同時に早期治療とケアが重要となってくる。
4.高齢者の生活機能障害
知的機能障害、精神状態などに左右され、年齢ととも
に低下するといわれている。最初に低下するのは手段的ADL(instrumental ADL)と言われるも
ので、電話の扱い、買い物、料理、家事、洗濯、旅行、薬の管理、金銭管理などを総合的に評価す
る。これらはADL(activities daily living)に比し、高度な判断能力を有するた
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高齢者
身体的特性
精神的特性
疾病
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新しくなった
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