はじめに
現在、障害者差別禁止法または何らかの差別禁止法制を持つ国は40カ国以上に及ぶ。日本でも、2004年に障害者基本法が改正され、第3条3項に障害者差別の禁止規定が盛り込まれた。これによって、日本も障害者差別禁止法や禁止法制を持つ国と肩を並べ手いるという主張もある。しかし、日本の障害者基本法は理念論であるため、差別を禁止するという宣言だけで具体的な法的効果を持たないので、差別禁止法制にはなり得ないという主張もある。このような議論がある中で、障害者差別禁止法は本当に必要なのかどうかその必要性について考えていきたいと思う。
1、何故、障害者差別禁止法が必要とされているか
前述したように、世界の40カ国以上が障害者差別禁止法を持っている。さらに、2001年に国際連合の社会権規約委員会から日本は障害者差別禁止法を制定するようにと勧告を受けている。勧告を受けた理由に、日本には障害を理由にする差別を禁止する法律がないこと、障害を持っている人の権利を保障するものが必要なことがあげられる。
1993年に障害者基本法が制定されたが、障害者の権利性や禁止規定が記載されているが、それらは国や地方公共団体を対象とした規定であり、根強くある社会での障害を持っている人への差別を無くすことに繋がりにくい。
障害者福祉論
障害者差別禁止法の必要性について
はじめに
現在、障害者差別禁止法または何らかの差別禁止法制を持つ国は40カ国以上に及ぶ。日本でも、2004年に障害者基本法が改正され、第3条3項に障害者差別の禁止規定が盛り込まれた。これによって、日本も障害者差別禁止法や禁止法制を持つ国と肩を並べ手いるという主張もある。しかし、日本の障害者基本法は理念論であるため、差別を禁止するという宣言だけで具体的な法的効果を持たないので、差別禁止法制にはなり得ないという主張もある。このような議論がある中で、障害者差別禁止法は本当に必要なのかどうかその必要性について考えていきたいと思う。
1、何故、障害者差別禁止法が必要とされているか
前述したように、世界の40カ国以上が障害者差別禁止法を持っている。さらに、2001年に国際連合の社会権規約委員会から日本は障害者差別禁止法を制定するようにと勧告を受けている。勧告を受けた理由に、日本には障害を理由にする差別を禁止する法律がないこと、障害を持っている人の権利を保障するものが必要なことがあげられる。
1993年に障害者基本法が制定されたが、障害者の権利性や...