学校保健学

閲覧数4,518
ダウンロード数25
履歴確認

    • ページ数 : 10ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

    学校保健活動の目的・方法・領域構造について、説明しなさい。
    学校保健活動の目的は、学校保健法第1条に示されている、「学校における保健管理及び安全管理に関し必要な事項を定め、児童、生徒、学生及び幼児並びに職員の健康の保持増進を図り、もって学校教育の円滑な実施とその成果の確保に資することを目的とする。」とある。その目的を達成するために、保健管理と保健組織活動による方法を用いて、教育課程のなかで行われる。
     その領域構造は、健康診断、健康相談などの「主体管理」、環境衛生検査や安全点検等「環境管理」、そして「生活管理」から成るⅠ「保健管理」、自立的健康管理活動能力を培うⅡ「保健教育」(教科として行われる「保健学習」と学校生活・教育課程全体で行われる「保健指導」)、地域保健との連携で行われるⅢ「保健組織活動」の3領域から構成される。
     ⑴保健管理
     保健管理は、主体管理としての①「健康事業」、環境管理としての②「学校環境衛生」、主体と環境を媒介する行動管理としての➂「学校生活」の三領域に区分して考えられる。
     ①健康事業⒜健康診断;心身の健康に問題を持つ児童生徒の個別指導専門的立場からすべての児童生徒の保健及び環境衛生の実態を的確に把握して、疾病や情緒障害、体力、栄養に関する問題等心身の健康に問題を持つ児童生徒の個別の指導を行う。⒝健康相談;保健体育審議会答申において、養護教諭の行う健康相談活動は、「養護教諭の職務の特質や保健機能を十分に生かし、児童生徒の様々な訴えに対して常に心的な要因や背景を念頭において、心身の観察、問題背景の分析、解決のための支援、関係者との連携など、心と体の両面の対応を、行う活動である」と定義している。
    ②学校環境衛生;学校保健法第二条「…環境衛生検査、安全点検その他保健又は安全に関する事項について計画を立て実施しなければならない。」第三条「学校においては、換気、探光、照明及び保温を適切に行い、清潔を保つ等環境衛生の維持に努め、必要に応じてその改善に努めなければならない。」に基づき、学校環境衛生の目的として、①子どもの発育・発達を促進し、健康の保持増進を図る。②学習能率の向上を図る。➂快適な生活を送らせ、情操の陶治を図る、とある。
     子どもの学び方には、「頭が痛い」という主体的条件ばかりでなく、子どもをとりまく環境条件の良否によっても差異がもたらされる。このような事態が発生しないよう、上記の学校環境衛生活動を効果的に推進するためには、学校薬剤師が環境衛生検査に従事すると共に、維持及び改善に関し必要な指導と助言を行い、学校医や養護教諭を始め、全教員のそれぞれの特性を生かした役割を果たさなければならない。
     ➂学校生活の管理;小倉氏は「その学校生活が保健的かどうかは、児童生徒の心身の健康と発育・発達を左右することはもちろん、学習の能率や成果、さらに広く人間形成の面まで直接・間接に関係している。…一方、学校における保健的な生活を通じて、児童生徒が保健的な生活環境・生活経験・直接指導などから学習する機会も少なくない。そのことによって自律的な健康生活能力が発揮することも期待できる。」としている。内容としては、(ァ)通学関係(ィ)学級編成(ゥ)時間割編成(ェ)休憩時間(ォ)精神保健(カ)その他があげられる。
    ⑵保健教育
    健康の増進に関する指導にあたるのみならず、一般教員の行う日常の教育活動にも積極的に協力する役割を持つものであると示された答申で、往来の健康の管理的側面、個別的指導の側面から、健康に関する教育的側面、集団的指導へと大きく変わり、「

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    学校保健活動の目的・方法・領域構造について、説明しなさい。
    学校保健活動の目的は、学校保健法第1条に示されている、「学校における保健管理及び安全管理に関し必要な事項を定め、児童、生徒、学生及び幼児並びに職員の健康の保持増進を図り、もって学校教育の円滑な実施とその成果の確保に資することを目的とする。」とある。その目的を達成するために、保健管理と保健組織活動による方法を用いて、教育課程のなかで行われる。
     その領域構造は、健康診断、健康相談などの「主体管理」、環境衛生検査や安全点検等「環境管理」、そして「生活管理」から成るⅠ「保健管理」、自立的健康管理活動能力を培うⅡ「保健教育」(教科として行われる「保健学習」と学校生活・教育課程全体で行われる「保健指導」)、地域保健との連携で行われるⅢ「保健組織活動」の3領域から構成される。
     ⑴保健管理
     保健管理は、主体管理としての①「健康事業」、環境管理としての②「学校環境衛生」、主体と環境を媒介する行動管理としての➂「学校生活」の三領域に区分して考えられる。
     ①健康事業⒜健康診断;心身の健康に問題を持つ児童生徒の個別指導専門的立場からすべての児...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。