ニュートン:
普通の人々は、これらの概念を経験的な事物との関係でしか考えないので、誤りが生じやすい。それを避けるために、絶対的な時間空間と相対的な時間空間とを区別し、力学は絶対的な時間と空間に関わることを銘記することが 肝要である。絶対時間とは、外的な事物とは無関係に、それ自体で一様に流れる時間であり、人々が物理的な手段で測定している時間は、それを不完全に計ったものにすぎない。力学は、本来、絶対時間を使って成り立つもので
ある。他方、絶対空間とは、これまた外的事物とは無関係に存続する不動かつ不変の空間で、力学で扱う空間的距離は、この絶対空間に即した大きさでなければならない。かくして、場所や運動など、力学で扱われるそのほかの概念も、絶対時間と絶対空間に基づいて理解されなければならない。
<中略>
「われわれは事物の変化を時間に即して計ることはできない」。例えば「あらゆる物はお互いに連関しあっていることや、私達自身も私達の記憶も、自然の片われにすぎないことを忘れてはならない」(「マッハ力学」伏見譲訳)であり、私たちが「時間が経った」ことを知覚するのは「事物の変化」を通してである。
2.
宇宙空間が一様で無限に広がっていたとすると、星が無数にあり、宇宙全体がその星々によって隙間無く空が明るく見えるはずであるということは、宇宙空間が有限であれば回避することが出来る。それは、今の宇宙を見ればわかるが、ほとんどは暗い空である。ということは、宇宙は無限に広がっていないということになる。つまり、宇宙空間が有限であることによって、無限に明るくなることはなくなる。
時間と空間 課題
1.
ニュートン:
普通の人々は、これらの概念を経験的な事物との関係でしか考えないので、
誤りが生じやすい。それを避けるために、絶対的な時間空間と相対的な時間
空間とを区別し、力学は絶対的な時間と空間に関わることを銘記することが
肝要である。絶対時間とは、外的な事物とは無関係に、それ自体で一様に流
れる時間であり、人々が物理的な手段で測定している時間は、それを不完全
に計ったものにすぎない。力学は、本来、絶対時間を使って成り立つもので
ある。他方、絶対空間とは、これまた外的事物とは無関係に存続する不動か
つ不変の空間で、力学で扱う空間的距離は、この絶対空間に即した大きさで
なければならない。かくして、場所や運動など、力学で扱われるそのほかの
概念も、絶対時間と絶対空間に基づいて理解されなければならない。
マッハ:
「われわれは事物の変化を時間に即して計ることはできない」。例えば「あ
らゆる物はお互いに連関しあっていることや、私達自身も私達の記憶も、自
然の片われにすぎないことを忘れてはならない」(「マッハ力学」伏見譲訳)
であり、私...